報道発表
ガーナに対する無償資金協力に関する書簡の交換

(写真提供:内閣広報室)
1 本18日,東京において開催された日・ガーナ首脳会談の後,安倍晋三内閣総理大臣及びジョン・ドラマニ・マハマ大統領(H.E.Mr. John Dramani Mahama, President of the Republic of Ghana)の立ち会いの下,我が方吉村馨駐ガーナ大使と先方シルベスタ・ジュドゥ・パポ・パーカー・アロテ駐日大使(H.E.Mr.Sylvester J.K. PARKER-ALLOTEY, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of Ghana to Japan)との間で,総額24億5,700万円を限度とする2つの無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
2 各案件の概要は以下のとおりです。
(1)野口記念医学研究所先端感染症研究センター建設計画(供与限度額:22億8,500万円)
この協力は,ガーナの首都アクラ市に位置する野口記念医学研究所に追加実験室等を含む新たな研究施設として「野口記念医学研究所先端感染症研究センター」を建設し,同研究所の活動拡大を図ることで,ガーナ及び西アフリカ全体の感染症対応能力強化に寄与することを期待するものです。
我が国は,第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において,保健分野における500億円の支援を表明(PDF)しており,この協力は,この公約を具体化するものです。
(2)人材育成奨学計画(供与限度額:1億7,200万円)
この協力は,ガーナの若手行政官等を対象に,日本に留学するために必要な経費を供与するもので,我が国で学んだ人材が,帰国後ガーナの開発課題取組に貢献することを期待するものです。
我が国は,第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において,人材育成支援を表明しており,この協力はこの公約を具体化するものです。
(参考1)ガーナ共和国基礎データ
ガーナ共和国はアフリカの西部に位置し,国土面積は約23.9万平方キロメートル(日本の約3分の2),人口は約2,679万人(2014年,世界銀行),人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約1,600米ドル(2014年,世界銀行)。
(参考2)野口記念医学研究所
野口英世博士が黄熱病などの研究を行っていたコレブ病院を前身とするガーナ大学医学部は,1960年代,ガーナ独自に研究業務の遂行・進展が可能となるよう,関係する技術向上を必要としていた。こうした中,野口博士の出身国である日本政府に対し支援が要請され,これを受けて1969年から海外技術協力事業団(現国際協力機構(JICA))により,ウイルス学,細菌学,寄生虫学,栄養学など幅広い分野での技術協力が開始されることとなった。その後,1979年には我が国の無償資金協力により,ガーナ大学付属施設として野口記念医学研究所(Noguchi Memorial Institute for Medical Research)が建設・設立された。以後引き続き,JICAを通じた我が国の技術協力により研究能力の向上が図られ,現在では感染症の調査機関として世界保健機関(WHO)からも認定される等,西アフリカにおける感染症分野での主要な研究機関として認識されるに至っている。