報道発表
ケニア国際平和維持訓練センター及びエチオピア国際平和維持訓練センターへの自衛官の派遣
1 今般,我が国は,ケニア国際平和維持訓練センター(IPSTC: International Peace Support Training Centre)が実施する訓練コースに自衛官1名を講師として,また,エチオピア国際平和維持訓練センター(EIPKTC:Ethiopian International Peacekeeping Training Centre)が実施する訓練コースに自衛官1名を国際コンサルタント及び講師として,それぞれ派遣することを決定しました。
ケニアのIPSTCでは,PKO活動における文民保護に係る研修コース(9月29日から10月10日)において,林秀樹1等海佐が講義を行う予定です。また,エチオピアのEIPKTCでは,紛争予防に係る研修コース(10月13日から23日)において,浦上法久2等陸佐が同研修コースの準備・管理並びにコースでの講義を行う予定です。
2 我が国は,平和が開発の前提条件であるとの認識の下,アフリカ諸国の平和維持能力向上と地域の安定維持のため,アフリカのPKO訓練センターへの支援を実施しています。今回の講師派遣も,我が国のIPSTC及びEIPKTCへの支援の一環として実施されるものです。我が国は,今後とも財政面だけでなく,我が国の有為な人材を活用し,アフリカの平和と安定のために意義ある支援を行っていく考えです。
(参考1)アフリカのPKO訓練センターに対する我が国の支援
我が国政府は2008年から,アフリカの13か所のPKO訓練センター(エジプト,ガーナ,ケニア,マリ,ルワンダ,ベナン,ナイジェリア,南アフリカ,カメルーン,エチオピア(2か所),タンザニア,トーゴ)に対し,総額約3,660万ドルの支援を実施。施設修復,コンピューター等機材供与,研修等を行ってきている。人材の派遣については,ケニア,ガーナ,マリ,カメルーン,エジプト,南アフリカのセンターに対し,これまで邦人延べ計31名を講師として派遣した実績がある。
(参考2)ケニア国際平和維持訓練センターに対する我が国の支援
IPSTCは,指揮官レベルと実働部隊を対象とした2つの学校を有する国際訓練センターであり,世界各国の研修生に対し,護衛・パトロール,武器取引,行政・兵站,テロ対策等に係わる訓練を実施している。我が国は,国際連合開発計画(UNDP)を通じ,IPSTCの組織強化,文民・警察官への各種訓練プロジェクトの開発・実施等,これまでに計755万ドルの支援プロジェクトを実施しているほか,訓練コースに講師を派遣。
(参考3)エチオピア国際平和維持訓練センター(EIPKTC)に対する我が国の支援
EIPKTCは,地域の平和支援活動の能力向上を目的に2011年に設立が開始されたセンターであり,エチオピア国防省が統括している。今回実施する紛争予防に係る研修コースは,浦上二等陸佐(2014年3-5月,EIPTKCに国際コンサルタントして派遣)が設計したカリキュラムの一部の実施であり,EIPKTCにとっての初の研修コース実施となる。また,同コースは,エチオピア及び東アフリカ地域の人材に加え,東アフリカ待機軍及びアフリカ連合の要員にも実施予定。我が国は,UNDPを通じ,講義棟の建設及び紛争予防・管理・紛争後復興コースの開設に関する79万ドルの支援を実施中。