報道発表
カンボジア王国に対する無償資金協力「国立母子保健センター拡張計画」に関する交換公文の署名
平成26年3月26日
1 本26日(現地時間同日),カンボジアの首都プノンペンにおいて,我が方隈丸優次駐カンボジア大使と先方ハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. HOR Namhong, Deputy Prime Minister, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation)との間で,11億9,300万円の無償資金協力「国立母子保健センター拡張計画」(Project for Expansion of National Maternal and Child Health Center)に関する交換公文の署名が行われました。
2 「国立母子保健センター」は,首都プノンペンに位置し,3つの機能(行政・臨床・研修)を兼ね備えたカンボジア最大の産婦人科病院で,我が国の無償資金協力により建設され,我が国は同センターに対し長年にわたり技術協力等を実施してきたことから,現地では「ジャパン・ホスピタル」と呼ばれています。
3 同センターは建設から15年以上が経過し,それぞれの機能が拡大しているとともに,交通網の発達に伴う地方からの患者数,帝王切開を含む産科手術数及び分娩数に対する新生児室利用率が増加しており,何らかの異常を伴う妊産婦及び新生児に対する緊急産科ケア等の高度なケアが求められています。
4 また同センターは母子保健分野の臨床研修機関として医療従事者への卒前・卒後研修を提供しており,近年,求められる医療サービスの高度化に伴う研修コースの多様化及び長期化に対応するため,施設の拡充が喫緊の課題となっていました。
5 このような状況の下,カンボジア政府の要請に基づき,国立母子保健センターの研修棟の新設,医療機材の整備及び既存施設の改修を実施することにより,母子保健に係る臨床サービス,研修及び行政機能の向上を図ることで,カンボジアにおける母子保健サービスの改善に寄与することが期待されます。
(参考)
1 カンボジア王国は,面積約18万1,000平方キロメートル,人口1,431万人(2011年),人口一人あたりのGNI(国民総所得)は880ドル(2012年,世界銀行)