報道発表
岸外務副大臣とザヒルワル・アフガニスタン財務大臣との会談


2月5日午前10時30分から約40分間,岸信夫外務副大臣は,来日中のオマール・ザヒルワル・アフガニスタン財務大臣(H.E. Dr. Omar Zakhilwal, Minister of Finance)と外務省において会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 岸副大臣から,ザヒルワル財務大臣の来日を歓迎するとともに,本年は大統領選挙・県議会選挙と国際治安支援部隊(ISAF)の撤収が予定され,アフガニスタンにとって重要な年であると述べた上で,日本は開発分野及び治安維持能力の向上に対して2012年以降約16億ドルの支援を実施しておきており,アフガニスタンの努力を引き続き支援していくと述べました。
2 これに対し,ザヒルワル財務大臣から,アフガニスタンにとって日本は歴史的に友好国であるとともに世界第2の支援国であると述べた上で,日本の寛大な支援に感謝しており,支援はアフガニスタン国民の生活の改善に役立っていると述べました。
3 ザヒルワル財務大臣から,アフガニスタンにおける政治・治安・経済分野での移行プロセスの現状について説明するとともに,ザヒルワル財務大臣が共同議長を務めた2012年7月の「アフガニスタンに関する東京会合」で創設された「相互責任に関する東京フレームワーク(TMAF)」に関し,アフガニスタン側の目標達成状況を説明しました。ザヒルワル財務大臣は,英国と共催する閣僚級フォローアップ会合までに前向きなメッセージを出したいと考えており,日本と引き続き協力していきたいと述べました。
4 岸副大臣から,国際社会が支援を継続していくため,アフガニスタン側がTMAFの目標を着実に実施していくことが重要であると述べるとともに,特に,本年の選挙が予定通り,かつ円滑に実施されることを世界中が注目していると述べました。また,選挙が近づくにつれて治安の悪化が懸念されることから,在留邦人の安全の確保を要請しました。これに対し,ザヒルワル財務大臣から,選挙は予定通り実施されると述べました。
(参考)相互責任に関する東京フレームワーク(TMAF)
アフガニスタンの持続可能な開発に向け,アフガニスタン及び国際社会の相互責任を明確化するとともに,それを定期的に確認・検証する枠組み。アフガニスタン政府が「代表制民主主義と公平な選挙」「ガバナンス,法の支配及び人権」「開かれた持続的な成長及び開発」等の5分野で目標・指標を達成する一方,国際社会は「2015年まで160億ドルを超える規模の支援を行う」等を約束。2012年7月の「アフガニスタンに関する東京会合」の成果文書である
東京宣言の附属書(PDF)にTMAFの全文が記されている。