報道発表

岸外務副大臣のバクダッド訪問

平成25年12月15日

1 本15日,岸信夫(きし のぶお)外務副大臣は,イラク共和国の首都バクダッドを訪問しました。

2 滞在中,岸副大臣は,ホデイル・アル・フザーイー・イラク共和国副大統領(H.E. Dr.Khudier Alkhuzaie, Vice President of the Republic of Iraq)及びヌーリー・アル・マーリキー・イラク共和国首相(H.E. Mr. Nouri al-Maliki, Prime Minister of the Republic of Iraq)を表敬し,ホーシュヤール・ズィーバーリー・イラク共和国外相(H.E. Mr. Houshyar Zebari, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Iraq)と会談しました。

3 イラク政府要人との会談において,岸副大臣から,今回,副大臣に就任して初めての外国訪問でイラクを訪れた旨紹介するとともに,現在イラクが様々な課題を抱えている中,イラク政府が国家の復興と再建に努力されていることに敬意を表する,我が国としては今後もイラク政府の努力を支援していく旨述べました。また,「復興からビジネスへ」のかけ声の下,日本政府としても,日本企業のイラクへの投資を支援していく考えである旨伝達するとともに,イラク国内の治安状況やビジネス環境の改善の必要性を述べました。
 さらに,安倍政権が,積極的平和主義の下,国際社会へのさらなる貢献を行っていく方針であり,その一環として,明年4月のイラク国民議会選挙への支援につき検討を行っていくほか,イラク国内の治安情勢にも影響を与えているシリア情勢との関連で,日本が総額約2.8億ドルの人道支援にコミットしていること,加えて,シリア難民の人道状況改善等を目的に,国際機関経由での支援を新たに準備していることを伝達しました。
 また,マーリキー首相への表敬において,岸副大臣から,日本のイラクへの継続的な支援と二国間関係強化に関する安倍総理発マーリキー首相宛親書が手交されました。

4 これに対し,イラク側からは,これまでの日本の支援に謝意が表明されるとともに,今後,日本企業には,イラク国内の各種プロジェクトへの参加につきより迅速な意思決定を行うことへの期待が表明されました。また,イラク側としても,今後も国内治安情勢やビジネス環境の整備に取り組んでいく旨表明されました。

5

(1)フザーイー副大統領からは,日本の戦後復興を評価しており,イラクも日本の経験に学んでいきたい旨言及がありました。また,イラク国内には,基礎インフラや病院,学校建設等,支援を必要とする分野がまだまだあり,引き続き日本の支援を得たい旨の発言がありました。

(2)ズィーバーリー外相からは,第2回日イラク経済合同委員会を早期にバグダッドで開催したい旨述べるとともに,今後,双方にとって適当な時期を調整していきたい旨の発言がありました。

(3)マーリキー首相からは,経済合同委員会の活性化等を通じた両国関係の更なる強化への期待が表明されました。また,イランの核問題やシリア情勢の平和的な解決の必要性につき説明があったほか,マーリキー首相が取り組んでいるテロとの闘いについて,詳細な説明がありました。

(参考)我が国政務レベルのイラク訪問
 今般の岸外務副大臣のイラク訪問は,我が国政務レベルの訪問としては約3年ぶり,外務省の政務レベルとしては約4年ぶりの訪問。

(直近の訪問)
2011年1月 大畠経済産業大臣(当時)
2009年12月 武正外務副大臣及び松下経済産業副大臣(いずれも当時)


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