報道発表
日米外相電話会談
11月26日午後10時45分から約20分間,岸田文雄外務大臣は,ジョン・ケリー米国務長官(The Honorable John F. Kerry, Secretary of State of the United States of America)との間で電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 岸田大臣より,23日に中国が「防空識別区」を設定したことに関して,米国政府の対応を高く評価している旨改めて伝えました。その上で,このような中国の措置は,東シナ海における現状を一方的に変更し,事態をエスカレートさせ,現場海空域において不測の事態を招きかねない非常に危険なものであるとの我が国の認識を改めて伝えるとともに,自由な飛行を旨とする国際航空秩序に対し重大な影響を及ぼすものであり,強く懸念している旨述べました。また,中国に対して公海上における飛行の自由を妨げるような一切の措置を撤回することを求めていることを説明しました。
2 これに対しケリー長官からも,今回の中国による「防空識別区」設定は東シナ海における現状を一方的に変更する非常に危険な試みであるとの認識が示されるとともに,同長官は,日本の冷静かつ毅然とした対応を評価しており,日本の立場を引き続き支持する旨述べました。両者は,引き続きこの問題について日米で緊密に連携していくことを確認しました。
3 イランの核問題について,岸田大臣より,先般の第一段階の合意を歓迎する旨述べ,今回の合意内容の迅速な履行と,最終合意に向けた更なる努力についての期待を表明しました。これに対しケリー長官より,日本はこの問題に関する重要なパートナーであると述べ,両者は,第一段階の合意の履行及び最終合意の形成・実施に向けて,今後も日米両国が緊密に連携していくことで一致しました。
4 両者は,12月初旬のバイデン副大統領の訪日が有意義なものとなるよう,引き続き日米両国で準備を進めていくことを確認しました。