報道発表

キューバ共和国に対する債務救済措置

令和4年6月4日
  1. 6月3日(現地時間同日)、キューバ共和国の首都ハバナにおいて、我が方平田健治駐キューバ共和国特命全権大使と、先方リカルド・カブリサス・ルイス・キューバ共和国副首相(H.E. Mr. Ricardo CABRISAS RUIZ, Vice Prime Minister of the Republic of Cuba)との間で、我が国政府が保険を引き受けたキューバ政府の商業上の債務(非ODA)を繰延べするための書簡の交換が行われました。
  2. 今回の債務救済措置は、昨年6月10日にパリクラブ(主要債権国会合)の対キューバ債権国とキューバとの間の協議において到達した結論に基づき詳細を具体化したものであり、概要は以下のとおりです。
  1. 繰り延べられる延滞債務
     キューバ政府は、2016年から2033年の18年間で、延滞債務のうち約362億円を株式会社日本貿易保険(NEXI)に支払うことになっていたが、同国の経済状況や新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、パリクラブに対して支払の猶予の要請があったため、以下の債務について繰延べを行う。
    1. 2019年10月31日弁済期限で、2021年6月10日時点で未払の債務(元本)約9億円
    2. 2020年10月31日弁済期限の債務(元本)約11億円
    3. 2021年10月31日弁済期限の債務(元本及び繰延利子)約22億円
    4. 2022年10月31日弁済期限の債務(元本及び繰延利子)約23億円
    5. 2023年10月31日弁済期限の繰延利子 約4億円
    6. 2024年10月31日弁済期限の繰延利子 約4億円

      計 約73億円

  2. 金利
    1. 繰延利子:年1.5%
    2. 遅延利子:年9%

(参考1)キューバ共和国基礎データ

 キューバ共和国は、面積約11万平方キロメートル(本州の約半分)、人口約1,133万人(2020年、世界銀行)、人口一人当たり国民総生産(GDP)は9,478米ドル(2020年、世界銀行)。

(参考2)

 昨年6月のパリクラブ会合に参加した債権国は、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、イタリア、日本、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス及び英国の14か国。

(参考3)

 我が国政府が保険を引き受けたキューバ政府の商業上の債務は、2001年4月の独立行政法人日本貿易保険(NEXI)設立時に、NEXIが代位取得し、2017年に株式会社日本貿易保険(NEXI)となってからも引き継がれている。


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