報道発表

ケニアに対する円借款に関する書簡の交換

平成27年8月17日
1 8月17日(現地時間同日),ケニア共和国のナイロビにおいて,我が方寺田達志駐ケニア国大使と先方ヘンリー K.ロティッチ財務長官(Mr. Henry K. Rotich, Cabinet Secretary to the National Treasury)との間で,「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成のための保健セクター政策借款(PDF)」として,40億円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要
(1)この協力は,ケニアにおけるすべての人が,基礎的な保健サービスを,負担可能な費用で受けられるようにする「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の推進を目的とするもので,ケニア政府の保健政策それ自体を支えようとする前例のない支援となります。
(2)このUHCの達成のために,(ア)UHC関連の各種政策文書の作成,(イ)UHC関連プログラムのマニュアル作成と政策予算の確保及び(ウ)郡(カウンティ)を主体とした保健システムの強化を支援することにより,保健サービスへのアクセス向上を図り,もってケニアにおけるUHC達成と持続的な経済社会の発展に寄与することが期待されています。

3 供与条件
(1)金利:年0.25%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む)
(3)調達条件:一般アンタイド

4 ケニア政府は,国家開発計画「Vision2030」において,UHC達成に向けて努力することを謳っており,その達成に向けた政策を打ち出してきました。また我が国の対ケニア共和国国別援助方針では,重点分野として「保健・医療」を掲げ,我が国は同分野において技術協力等による支援を実施しており,同分野における協力関係の積み重ねが,本件協力に結実しています。さらに,我が国は第5回アフリカ開発会議(TICADV)の支援策や国際保健外交戦略においてUHC推進への協力の強化を打ち出しており,本年3月には,安倍晋三内閣総理大臣がケニヤッタ・ケニア大統領に対し,本件協力の方針を伝達しています。

(参考)
ケニア共和国はアフリカの東部に位置し,面積約58万平方キロメートル(日本の約1.5倍)を有し,人口は約4,435万人(世銀,2013年),一人当たりGNI(国民総所得)は約840米ドル(世銀,2012年)の国であり,円借款供与条件表上の「貧困国」に位置付けられる。

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