報道発表
バングラデシュの小規模農家のための生計及びフード・バリューチェーン支援並びにミャンマーからの避難民のための食料支援(無償資金協力)
令和4年3月2日
3月2日(現地時間同日)、バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて、我が方、伊藤直樹駐バングラデシュ人民共和国日本国特命全権大使と先方ジェーン・ピアース世界食糧計画(WFP)在バングラデシュ事務所長代理( Ms. Jane Pearce, Country Director a.i. of WFP Bangladesh)との間で、供与額5.19億円の対バングラデシュ無償資金協力「小規模農家のための生計及びフード・バリューチェーン支援並びにミャンマーからの避難民のための食料支援計画(WFP連携)」に関する交換公文の署名が行われました。
- 2017年にミャンマーのラカイン州からバングラデシュ南東部のコックスバザール県に多くの避難民が流入し、避難民キャンプに居住していますが、避難民は、食料の確保等の生活の基本的なレベルにおいて脆弱な状況に置かれており、栄養状況の改善が喫緊の課題となっています。また、農業従事者が多いホスト・コミュニティについても、同県は元々バングラデシュの中でも貧困層が多い地域であることに加え、農業インフラの未整備、技術不足による低い農業生産性等の課題を抱え、生活が困窮しています。
- この計画は、WFPとの連携の下、コックスバザール県のホスト・コニュニティ、パトゥアカリ県(南部)及びイシュワルディ県(西部)における小規模農家に対し、灌漑や農道などの農業インフラの整備、緑豆等の栽培技術の移転及び市場開拓のための能力強化の支援を行うとともに、これらの農家が栽培した栄養価の高い食料をミャンマーからの避難民に対して提供するものです。この協力により、小規模農家の生計向上及び避難民の栄養状況の改善が図られ、もってバングラデシュの社会脆弱性の克服に寄与することが期待されます。
(参考)バングラデシュ人民共和国基礎データ
バングラデシュ人民共和国は、面積約14.7万平方キロメートル(日本の約4割)、人口1億6,468人(2020年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)2,010米ドル(2020年、世界銀行)。