報道発表
湯﨑広島県知事による佐藤外務副大臣表敬



本28日午後5時から約20分間,佐藤正久外務副大臣は,湯﨑英彦広島県知事による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
- 湯﨑知事から,先日広島で開催された「ひろしまジュニア国際フォーラム」について紹介がなされ,同フォーラム参加者代表(フェラン・ガリシア・クララ・ヨベルさん及び渡部魁さん)から同フォーラムの成果文書である「広島宣言」が佐藤副大臣に手交するとともに,核兵器のない平和な国際社会の実現に向けた思いを述べました。
- 先日広島で開催された「ひろしまラウンドテーブル」に関して,湯﨑知事及び同ラウンドテーブル議長を務める藤原帰一東京大学教授から議長声明を佐藤副大臣に手交するとともに,同声明内容の実現に向けた政府の取組への期待を述べました。また,湯﨑知事から,本28日に広島県及び広島市が開催表明を行った国連軍縮会議と併せて,「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」を広島で開催するよう要望がありました。
- 佐藤副大臣から,核軍縮の進展に向けたこれまでの広島県の取組に謝意を表するとともに,本日頂いた提言・ご要望については検討したい旨,また,今後とも核軍縮の進展に向けて広島県と協力していきたい旨述べました。
[参考1]ひろしまジュニア国際フォーラム
広島県が主催で,海外等から高校生を招へいして,県内の高校生などと国際平和についての討議や交流等を行い,平和のメッセージを世界に発信するもの。今年は8月17日から20日にかけて「平和な世界の実現に向け私たちができること」をテーマに開催。4日間のプログラムでは,被爆の実相プログラム,グループ・ディスカッション,広島宣言の作成・発表,県内の高校や宮島訪問等が行われた。
[参考2]ひろしまラウンドテーブル
広島県が主催で,同県が推進する「国際平和拠点ひろしま構想」の取組の一つとして,国内外の軍縮等の専門家を招き,東アジアにおける核軍縮・軍備管理について議論する非政府間会合(トラックII)。今年は8月1日・2日に広島市において開催され,今年で5回目の開催。今年の同ラウンドテーブルでは,全体会合に加えて,(1)核兵器国と非核兵器国の溝を埋める方策,(2)核抑止の乗り越え,(3)北東アジアの非核化の三つのテーマ別分科会で議論が行われた。
[参考3]国連軍縮会議
本会議は,国連が主催し,地方自治体及び外務省が協力して開催する会議であり,国連総会やジュネーブ軍縮会議など政府代表で構成される通常の軍縮会議と異なり,決議やアピールを行う会議ではなく,世界各国から政府高官や軍縮問題専門家等が個人の立場で参加し,テーマに沿った討議を行う会議となっている。
[参考4]核軍縮の実質的な進展のための賢人会議
国際的安保環境の悪化,及び核軍縮の進め方をめぐる核兵器国及び非核兵器国間,さらには非核兵器国間での意見の対立が顕在化している現状を踏まえて,本年5月,岸田前外務大臣が2020年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議第1回準備委員会(於:ウィーン)での大臣ステートメントにおいて賢人会議の設立を表明。核軍縮の進展に向けて様々なアプローチを有する国々の信頼関係を再構築し,各国の協力と協調の下で取り組むべき「核兵器のない世界」に向けた現実的かつ実践的な道筋の進展に資する提言を得て,来年春のNPT運用検討会議第2回準備委員会に提出する。本件会議は,日本人座長及び委員6名の他,核兵器国,中道国,核禁推進国の有識者10名,合計16名から構成。