報道発表

人間の安全保障基金を通じたコンゴ民主共和国での事業に対する支援

平成25年8月30日
1.今般,国際連合から我が国に対し,コンゴ民主共和国で実施される「ニュンズ領地における早期復興及び能力強化を通じたカタンガ州北部における人間の安全保障の支援」事業に対して,国連人間の安全保障基金から約330万ドル(約2億7000万円)の支援を行うことが決定された旨通報がありました。本基金は,人間の安全保障の推進を目的として,1999年に我が国が主導して国連に設置されたものです。

2.この事業は,国連児童基金(UNICEF) ,国連開発計画(UNDP)及び国連食糧農業機関(FAO)が,コンゴ民主共和国における経済,食料,衛生,環境,政治,個人及びコミュニティという多様な安全を改善することにより,カタンガ州北部における安定を目的として実施するものです。主な内容は以下のとおりです。
(1)紛争の予防及び解決に向けたコミュニティの能力強化
(2)生計手段の回復,経済・農業の再生
(3)質の高い社会的サービスへのアクセス改善,社会的サービス及びインフラ管理者の能力強化

3.この事業への支援が実施されることにより,避難民及び帰還者など,コンゴ民主共和国の脆弱層における人間の安全保障の推進が期待されます。

(参考1)人間の安全保障基金
人間の安全保障の実践のため,我が国のイニシアティブにより1999年に国連に設置された信託基金。人間の安全保障基金に対し,我が国は現在までに総額約421億円(約3億8,008万ドル)を拠出している。これまでも,この基金を通じ人間の生存,生活,尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の約210のプロジェクトを支援してきている。

(参考2)人間の安全保障に関する国連総会決議
2012年9月10日,第66回国連総会において,我が国の主導により「人間の安全保障の共通理解」に関する国連総会決議が採択された。
 本決議は,国連加盟国間の長年にわたる議論を経て醸成された人間の安全保障に関する共通理解を確認するものであり,人間の安全保障の議論における大きな前進が諮られた。また,本決議には人間の安全保障基金のこれまでの貢献を認識し,加盟国に同基金への自発的な拠出の検討を要請するパラグラフも含まれている。

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