報道発表

バングラデシュに対する円借款の供与(事前通報)

平成30年5月14日

  1. 1 本14日,東京で実施された河野太郎外務大臣とアブル・ハッサン・マームード・アリ・バングラデシュ人民共和国外務大臣(H.E. Mr. Abul Hassan. Mahmood Ali,Foreign Minister of the People's Republic of Bangladesh)との会談において,第39次バングラデシュ円借款(6案件)に関する事前通報を行いました。今回の事前通報を踏まえ,今後,我が国とバングラデシュ政府との間で,円借款の供与に関する交換公文を締結する予定です。

    2 対象案件の概要(案件位置図(PDF)別ウィンドウで開く
    • (1)バングラデシュにおける多目的商業港建設に融資(円借款「マタバリ港開発計画(調査・設計のための役務)」(供与限度額26億5,500万円))
       近年の堅調な経済発展に伴う旺盛な貨物需要に対応するため,バングラデシュ南東部チッタゴン管区マタバリ地区において,コンテナ及び一般貨物等の多目的商業港を建設するための詳細設計等エンジニアリングサービスを実施するための資金を融資します。
       建設予定のマタバリ港では,現在のバングラデシュ全体の貨物取扱容量の約50%に相当する約100万TEU/年規模の取扱容量が想定され,周辺国との物流の活性化により,同国の中所得国化に向けた経済成長の加速化に寄与することが期待されます。
      (注)TEUとは,20フィートコンテナ換算個数
    • (2)バングラデシュにおける鉄道専用橋建設に融資(円借款「ジャムナ鉄道専用橋建設計画(第一期)」(供与限度額372億1,700万円))
       バングラデシュ中央を流れるジャムナ川を渡河するジャムナ多目的橋に並行して新たに鉄道専用橋を建設するための資金を融資します。
       ジャムナ鉄道専用橋はアジア横断鉄道の区間の一部となります。今後,国内外の鉄道輸送の需要増加が見込まれるバングラデシュにおいて,同橋の建設は,バングラデシュの鉄道貨物輸送量を2025年(事業完成2年後)には2017年時点の約11.6倍まで増加させることにつながり,バングラデシュ国内及び近隣諸国との輸送ネットワークの効率化を通じ,同国の中所得国化に向けた経済成長の加速化に寄与することが期待されます。
    • (3)バングラデシュにおける都市高速鉄道建設に融資(円借款「ダッカ都市交通整備計画(5号線)(調査・設計のための役務)」(供与限度額73億5,800万円))
       近年の人口増や経済発展により交通需要が増大し,慢性的な交通渋滞が生じているバングラデシュの首都ダッカにおいて,東西に接続する都市高速鉄道(MRT5号線)を建設するための詳細設計等エンジニアリングサービスを実施するための資金を融資します。
       MRT5号線の整備により,2030年(事業完成2年後)には,現在,バスで約2時間以上かかっているヘマヤプール・バタラ間(約20km)の所要時間は約30分程度になる見込みであり,交通渋滞やそれによる経済損失の緩和につながり,バングラデシュの中所得国化に向けた経済成長の加速化に寄与することが期待されます。
    • (4)バングラデシュにおける都市高速鉄道建設に融資(円借款「ダッカ都市交通整備計画(III)」(供与限度額792億7,100万円)」)
       近年の人口増や経済発展により交通需要が増大し,慢性的な交通渋滞が生じているバングラデシュの首都ダッカにおいて,東西に接続する都市高速鉄道(MRT6号線)を建設するための資金を融資します。これまでMRT6号線の建設に向けて,2013年2月に第一期(供与限度額104.77億円),2016年6月に第二期(供与限度額755.71億円)として円借款を供与しており,今回はこれらに続く第三期の融資となります。
       MRT6号線の整備により,2024年(事業完成2年後)には,現在,バスで約2時間以上かかっているウットラ北・モティジール間(約20km)の所要時間は約45分程度になる見込みであり,交通渋滞やそれによる経済損失の緩和につながり,バングラデシュの中所得国化に向けた経済成長の加速化に寄与することが期待されます。
    • (5)バングラデシュにおける超々臨界圧石炭火力発電所建設に融資 (円借款「マタバリ超々臨界圧石炭火力発電計画(IV)」(供与限度額673億1,100万円))
       近年の経済成長や工業化進展により電力需要が急増するバングラデシュの南東部チッタゴン管区マタバリ地区に定格出力1,200MW(600MW×2基)の高効率超々臨界圧石炭火力発電所及び関連設備として石炭輸入用港湾,送電線等を建設するための資金を融資します。これまで同発電所建設に向けて,2014年5月に第一期(供与限度額414.98億円),2016年6月に第二期(供与限度額378.21億円),2017年6月に第三期(供与限度額107.45億円)として円借款を供与し,今回はこれらに続く第四期の融資となります。
       2024年を目途に建設予定の同発電所により,ダッカ首都圏の電力ニーズの30%に相当する年間7,865GWhの発電量が生み出され,電力の安定供給,バングラデシュ経済の更なる成長に貢献する他,日本企業を含む外国企業の進出に向けたビジネス環境の改善が期待されます。
    • (6)バングラデシュにおける保健医療サービスの質改善に融資(円借款「保健サービス強化計画」(供与限度額65億5,900万円))
       がんや心血管疾患等の非感染性疾患(NCDs)対策及び都市保健の改善が新たな課題とされるバングラデシュにおいて,同国内の保健医療サービスの質とアクセスの向上のための資金を融資します。
       この融資により,NCDs検査機材供与や累計約5,600人の医師及び看護師へのNCDs対策研修,及び保健医療施設の増床や改築を通じ,検査能力が強化され,保健医療従事者のNCDsへの理解が高まることで予防にかかる生活指導が促進されるとともに,バングラデシュ国民の生活習慣の変化や,都市貧困者の保健医療サービスへのアクセス改善が期待されます。また,この案件の実施は日本政府や国際社会が推進するユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現にも貢献することが期待されます。
    3 供与条件
    • (1)上記2(1)及び(3)
      (ア)金  利:年0.01%(コンサルティングサービスのみ)
      (イ)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
      (ウ)調達条件:一般アンタイド
    • (2)上記2(2),(4)及び(5)
      (ア)金  利:年1.0%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)
      (イ)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
      (ウ)調達条件:一般アンタイド
    • (3)上記2(6) (ア)金  利:年0.9%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)
      (イ)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
      (ウ)調達条件:一般アンタイド(優先条件)

    [参考]バングラデシュ人民共和国は,面積約14.7万平方キロメートル(日本の約4割),人口1億6,175万人(2017年,バングラデシュ統計局),人口1人当たりの国民総所得(GNI)1,330米ドル(2016年,世界銀行)。

             

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