報道発表

国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への国際平和協力隊(施設部隊等)の派遣

平成23年12月20日
  1. 本20日(火曜日),我が国は,国連からの要請を受け,国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に対し,既に派遣している司令部要員2名に加え、道路等のインフラ整備等を行う施設部隊(最大330名)を南スーダン共和国に派遣することを閣議決定しました。また,UNMISSの施設業務に関する企画及び調整を行う施設幕僚1名もUNMISSミッション支援部に派遣します。さらに,南スーダン,ウガンダ及びケニアにて同施設部隊派遣に係る輸送及び補給等,現地支援調整を行うため,国連,現地政府機関等との調整を行う陸上自衛隊の部隊(最大40名)も派遣します。
  2. 南スーダンは,長年の南北スーダン内戦,和平合意の履行,独立を経て,現在,国づくりの重要な時期を迎えています。南スーダンの平和と安定は,アフリカの平和と安定にとり重要であり,同国の安定と国づくりに向けた支援は国際社会にとって重要な課題で,各国が協力して取り組む必要があります。
  3. 我が国が,UNMISSに対し施設部隊を派遣し,インフラ整備等我が国の得意分野での人的貢献を行うことは,国連の期待にこたえながら南スーダンの国づくりに貢献するとの観点から,有意義です。我が国は,国際社会の責任ある一員として,主要国と協調し,南スーダンの平和と安定に引き続き積極的に関与していく予定です。

【参考】
1. 経緯
(1)本年8月8日,潘基文国連事務総長は,菅総理(当時)との会談において,我が国のUNMISSに対する協力につき期待を表明した。これに対し,野田総理は,9月21日の潘基文事務総長との会談及び同23日の国連総会一般討論演説において,我が国がUNMISSに司令部要員を派遣する用意を進めており,施設部隊の派遣については現地調査を行った上で結論を出す旨表明。
(2)11月15日,司令部要員2名の派遣にかかる南スーダン国際平和協力業務の実施計画及び政令を閣議決定。同月28日,司令部要員2名(兵站幕僚及び情報幕僚)が本国を出発した。
(3)部隊派遣については,9月から10月にかけて行った現地調査に基づき総合的に検討した結果,司令部要員の派遣に加え,国連の期待が高い施設部隊の派遣にも応ずることが望ましいとの結論に至り,11月1日の閣議において,内閣官房長官から派遣準備を開始したい旨発言を行い,同日,防衛大臣から準備指示が発出された。
(4)上記の経緯より,12月20日,先に閣議決定した南スーダン国際平和協力業務の実施計画の変更及び政令の改正を行った。

2. 南スーダン国際平和協力業務の概要
(1)設置期間
平成23年11月18日~平成24年10月31日
(2)派遣の規模
道路などのインフラ整備等を行う陸上自衛隊の施設部隊(最大330名)及び同部隊の活動を支援するため,国連,現地政府機関等との調整を行う陸上自衛隊の部隊(最大40名)を派遣。また、現在派遣中の兵站幕僚1名及び情報幕僚1名に加え、UNMISSの施設業務に関する企画及び調整を行う施設幕僚1名をUNMISSのミッション支援部へ派遣。
(3)派遣先国
部隊の輸送・補給のため,南スーダンに加え,ウガンダ,ケニア等を派遣先国に追加。

3. 日程
来年1月以降より,部隊を順次展開。第1次施設部隊は約210名,第2次施設部隊以降は最大330名の予定。

4. UNMISS設立に関する安保理決議(決議第1996号)
7月8日,国連安保理は,2011年7月9日をもって「国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)」を設立することを決定する決議第1996号を,全会一致で採択した。当初のマンデート期間は1年間とし,最大7000人の軍事要員,最大900人の警察要員等からなる。UNMISSの任務は平和と安全の定着及び南スーダンにおける発展のための環境の構築の支援であり,南スーダン政府に対する以下の支援を行う。
(1)平和の定着並びにそれによる長期的国づくり及び経済開発に対する支援
(2)紛争予防・緩和・解決及び文民の保護に関する南スーダン政府の責務の履行に対する支援
(3)治安の確保,法の支配の確立,治安部門・司法部門の強化に対する支援等

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