記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和8年9月29日(火曜日)14時09分 於:本省会見室)
米中関係
【共同通信 恩田記者】米中首脳会談について伺います。米中首脳会談の成果文書には、第二次世界大戦で米中が同盟国として戦ったと明記されました。中国は大戦中を想起させながら、日本を「新型軍国主義」と批判する認知戦を展開しているとの指摘があり、今回トランプ米大統領がそれに呼応したとの見方もあります。トランプ大統領の発言だけではなく、成果文書にも同盟国だったと記載されたことへの受け止めを伺います。
【茂木外務大臣】御指摘の件につきましては承知をいたしておりますが、第三国間のやり取りであり、その一つ一つについてコメントする立場にはありません。
その上で、日本は戦後、自由・民主主義の国として、米国とは日米安全保障条約を結び、今や日米同盟はかつてなく強固となっており、このことは、我が国のみならず、インド太平洋地域全体の平和と安定に貢献をしているわけであります。
これからも日米の協力を、安全保障、科学技術、エネルギー、経済安全保障、経済を始めとする幅広い分野で深化させることによって、日米関係の一層の強化を図ってまいりたいと考えています。
旧敵国条項
【読売新聞 福田記者】「旧敵国条項」について伺います。高市総理は先ほどの国連総会で旧敵国条項の削除を改めて求めました。中国側は昨年、既に死文化されている「旧敵国条項」を持ち出す発信を行って、大臣は、「事実に反する」と反論されたと思います。条文が残り続けることで、中国に政治的に利用される余地を残しているとの指摘がありますが、政府として、こうした状況をどう認識しているのかという点と、削除を実現するために、具体的にどのような行動をとっていくお考えか、この2点について教えてください。
【茂木外務大臣】国連憲章のいわゆる「旧敵国条項」については、既に1995年の国連総会において、死文化していると、こういった認識を示す決議が、圧倒的多数の賛成により採択されたわけであります。その際に、中国自身もこの決議に賛成票を投じているわけです。
また、2005年の国連首脳会合では、国連憲章から「敵国」への言及を削除するとの全加盟国首脳の決意を示す成果文書が、中国を含めコンセンサスで採択されております。したがって、いかなる国も同条項を援用する余地はないと考えております。
国連憲章そのものを修正するということは、まだ戦後数回しかないということであり、日本としては安保理改革、これも喫緊の課題だと考えておりまして、先日の国連総会の際にも、G4外相会談も行ったところでありますが、安保理改革と併せて、「旧敵国条項」の削除を実現すべく、これからも取り組んでいきたいと考えております。
日中関係
【朝日新聞 小川記者】日中関係で追加の質問です。先般、岩屋元外相が、中国の王毅(おう・き)外相と面会をされたということで、先ほど官房長官からも発言があったと思うんですけども、日中関係が厳しい中で、非政府間のレベルでそういう会談があったというところで、茂木大臣も先般、王毅さんと立ち話もあったと思うんですけど、そこを踏まえて、今回の面会をどういうふうに捉えていらっしゃるか。また今後含めて、日中関係をどういうふうに組み立てていくのかというところを、改めてお伺いできればと思います。
【茂木外務大臣】これは何度も繰り返しておりますが、日中間に懸案や課題があるからこそ、意思疎通を様々なレベルで図っていくということは、極めて重要だと思っておりまして、非政府間の、また民間も含めた交流というのも促進していくことが必要だと、こんなふうに考えております。中国との間では「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、建設的、かつ安定的な関係を構築していく、こういう基本方針をもって、あるべき関係をしっかりと構築すべく全力を尽くしていきたいと、こう考えています。
【朝日新聞 小川記者】その中で、今回の元外相との会談というのは、特に逐一政府からコメントする立場にはなかなかないという。
【茂木外務大臣】今申し上げたとおりです。悪いことは言ってないと思いますけれど。
