記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和8年6月9日(火曜日)17時06分 於:本省会見室)
冒頭発言
バイラモフ・アゼルバイジャン外相の訪日
【茂木外務大臣】ちょっとモンゴルの外務大臣との話が弾んでしまいまして、若干会見の時間が遅れました。
今、モンゴルの外相だけではなくて、日経の「アジアの未来」の関係で、多くの要人が来日しております。今日、6月9日から明日10日まで、アゼルバイジャンのバイラモフ外務大臣も訪日いたします。明日、外相会談及びワーキング・ディナーを行う予定であります。
世界有数の石油・天然ガスの生産地でありますカスピ海に面するアゼルバイジャンでは、現在、日本企業も油田開発に参加しておりまして、現下の情勢を受けて、日本にも原油が輸出されました。また、イランから退避した邦人の受入れなど、昨今の中東情勢を受けた邦人の保護の観点からも、重要な協力を提供してくれています。
今回のバイラモフ外相の訪日は、アゼルバイジャンの外務大臣の訪日としては、実に17年ぶりということになります。私も、バイラモフ外相とは、そのときは電話会談でしたけれど、5年ぶりの会談を行うことになります。
この機会を捉えて、エネルギー分野を始めとする二国間協力に加えて、中東、コーカサス、インド太平洋といった地域情勢についても、じっくり、意見交換を明日は行いたいと、こんなふうに思っております。
私からは、以上です。
日韓物品役務相互提供協定(ACSA)
【朝日新聞 宮脇記者】韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、8日、就任1年に合わせた記者会見で、日本との物品役務相互提供協定(ACSA)の締結について、その必要性に言及するとともに、慎重な姿勢も示しました。良好な日韓関係が続く中、締結に向けてどのような取組を進めていくか、お考えをお伺いします。
【茂木外務大臣】韓国とのACSAの締結について、現時点で決まっていることはありませんが、日韓の間においては、現下の厳しい安全保障環境について、認識を共有してきております。
5月に行われました日韓首脳会談においても、両首脳は日韓、日米韓の安全保障協力を含む戦略的な連携の重要性について、一致をしたところであります。
さらに、両首脳は、現下の国際情勢を踏まえ、インド太平洋地域の平和と安定を促進するため、日米同盟、米韓同盟、そして、その戦略的連携による抑止力・対処力の維持・強化を含めて、日韓が主体的に取り組んでいくことの重要性についても、認識を共有いたしております。
このような認識に基づきまして、安全保障面も含めて、様々な分野における日韓の協力を更に進めるべく、引き続き、韓国側と意思疎通していく考えであります。
習近平中国国家主席の訪朝
【共同通信 恩田記者】中国の習近平国家主席は、国賓として、7年ぶりに北朝鮮を訪問し、会談で両国の関係発展で一致しました。米中首脳会談後でもあり、北朝鮮の非核化も議題に上っていると見られますが、これまでのところ、中国メディアでは触れられておりません。外務省として、今回の習近平主席の北朝鮮訪問について、どのように分析しているかを伺います。
【茂木外務大臣】習近平中国国家主席の北朝鮮の訪問、また、中国のそれに関する報道については承知をいたしておりますが、我が国として、その一つ一つについてコメントすることは差し控えたいと思っております。
いずれにしましても、日本政府として、中朝関係を含めて、中国及び北朝鮮をめぐる情勢について重大な関心をもって、引き続き、関連情報の分析・収集を行っていきたいと思っております。
また、北朝鮮への対応については、関連する国連安保理決議を完全に実行するよう求めることも含めて、米国及び韓国を始めとする国際社会と緊密に連携していきたいと思います。
ロシア及び北朝鮮に対する制裁
【パン・オリエント・ニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)
先ほどの質問に関連するのですが、東アジアにおける紛争の火種についてお伺いします。日本を取り囲む三つの核保有国は、最近の習近平国家主席の平壌訪問が示すように、その関係を強化しています。現在、日本は、ロシアにウクライナからの撤退を迫るべく、また、北朝鮮に核・ミサイル計画の放棄を強いるべく、外交よりも制裁を優先しているように見えます。ロシアと北朝鮮に対する日本の制裁は、その目的を達成する上で効果を上げているとお考えでしょうか?
【茂木外務大臣】まず、前提条件として、制裁のための制裁を行っているわけではないと、このことは理解していただきたいと思っております。
ロシアに対しては、ウクライナにおける公正かつ持続的な和平に向けて、国際社会と連携して、制裁を実施してきているところでありまして、その効果を一概に述べることは難しい面もありますが、ロシア経済に一定の影響をもたらしていると、そのように考えております。
ただ、問題というのは影響をもたらすことではなくて、問題を平和に解決するために、そういった措置を国際社会と連携して取っていることであります。
北朝鮮に対しても、国連安保理決議とこれに基づく措置に加えて、我が国自身の措置を実施してきておりますが、これも懸案解決に向けての措置だと、このように考えております。
