記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和8年5月19日(火曜日)15時14分 於:本省会見室)
米国による台湾への武器売却
【共同通信 恩田記者】米中の首脳会談の関連で伺います。米ホワイトハウスは、米中首脳会談での合意内容をまとめた成果文書を公表しました。両国は、互恵主義に基づく「建設的戦略安定関係」を構築すると明記し、台湾問題への言及はありませんでした。トランプ米大統領は、米国の台湾への武器売却を良い交渉材料だとしており、台湾への防衛支援に不透明感が出ています。武器売却をしなければ地域情勢への影響も大きいかと思いますが、受け止めを伺います。
【茂木外務大臣】御指摘の発表、そしてまた、発言、承知しておりますが、その一つ一つにコメントすることは控えたいと思います。
その上で、台湾海峡の平和と安定は、国際社会全体にとって重要でありまして、台湾をめぐる問題が、対話によって平和的に解決されることを期待するというのが、我が国の従来からの一貫した立場であります。
高市総理大臣の訪韓
【読売新聞 福田記者】本日、高市首相が韓国を訪問されています。韓国側は、今回の訪韓を「国賓待遇に準じる」と説明しています。まず、この歓迎をどのように受け止められているのかという点と、もう一点、今回の訪韓はシャトル外交の一環となりますが、日韓の首脳間で、その往来を継続する意義をどのように考えられているでしょうか。この2点についてお願いします。
【茂木外務大臣】歓迎を受けていることについては大変うれしいことだと、そんなふうに思っております。
現下の戦略環境の下で、日韓関係、また、日韓米の関係・連携の重要性、これは一層増していると考えています。このような中、両政府は日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくために、「シャトル外交」の実施を含め、緊密に意思疎通を行うことで一致しているところでありまして、今回の高市総理の訪韓も、その重要な機会になると、そのように考えております。
特に、中東情勢やインド太平洋情勢を始めとした現下の厳しい国際情勢の下、エネルギー協力を含みます同志国間の連携というのは急務であると、こんなふうに考えております。
こうした点も踏まえて、今回の訪問では、両政府間の協力であったり、日韓関係の一層の発展に向けた方向性について、両首脳間でじっくり議論を深める機会になると、このように考えております。
長生炭鉱の調査
【中国新聞 下高記者】昨日発表された、山口県の長生炭鉱で見つかった人骨のDNA型鑑定に関する、日韓間の協力について伺います。今回は、DNA鑑定について協力するとのことでしたが、炭鉱にはまだ多くの人骨が残っていると見られています。こうした炭鉱の調査に、政府として取り組む考えや、韓国との間で調整する考えがあるか教えてください。
【茂木外務大臣】御質問の今後の対応につきましては、炭鉱の調査に関わります安全性等について、現在、厚生労働省が、専門的な知見の集積を進めているところであると、そのように承知をいたしております。
引き続き、関係省庁と連携をして、適切に対応していきたいと考えております。
ホルムズ海峡航行に関するイランの政策
【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)
ホルムズ海峡についてお伺いします。イランは、ホルムズ海峡の自由な航行を停止し、船舶に対して通行料を課す新たな政策を策定したと報じられています。日本はイランが打ち出した船舶に対して通行料を課す新しい政策を支持するのか、それとも反対するのか、お伺いします。また、この件に関して、日本はサウジアラビアなどの他国と協力をしたのかお聞かせください。
【茂木外務大臣】御指摘の報道を含めまして、ホルムズ海峡をめぐる動向については、重大な関心をもって注視してきておりますが、報道の一つ一つについてコメントすることは差し控えたいと思っております。
その上で、日本関係船舶を含みます全ての船舶につきまして、ホルムズ海峡において、自由で安全な航行が確保されるべきであるというのが、我が国の一貫した立場であります。
特に、こうした立場について、イラン側にも繰り返し伝えてきておりまして、4月29日、そして、5月14日に日本関係船舶がホルムズ海峡を安全に通過をしたわけでありますけれども、その過程において、通行料の支払いは一切行われておりません。
また、日本を含みます全ての国の船舶の自由で安全な航行の確保の重要性については、様々な国々と意思疎通を行う中でも、一貫して強調してきている点でありまして、お話のありました、サウジアラビアを含めた湾岸諸国との間でも、これまで、首脳・外相レベルを始め、緊密に意思疎通してきておりますが、ホルムズ海峡の安定が早期に回復されることが重要と、こういう点では各国と一致を見ているところであります。
