記者会見

茂木外務大臣会見記録

(令和8年3月6日(金曜日)18時47分 於:本省会見室)

(動画)茂木外務大臣会見の様子

冒頭発言:イラン情勢(日・イスラエル外相電話会談及び邦人退避支援)

【茂木外務大臣】つい先ほど、イスラエルのサアル外相と、電話会談を行いました。この後、貼り出しもさせていただきますが、概要をお話ししますと、私から、3月1日の外務大臣談話でも示した我が国の立場、改めて明確に述べ、今週重ねてきました周辺国との会談の状況についても説明をしました。
 その上で、日本として、攻撃の応酬が継続し、地域情勢が悪化していることを深刻に懸念しており、事態の早期沈静化を強く望む旨働きかけを行いました。また、在留邦人の安全確保と出国支援をサアル外相に要請しまして、先方から、これに全面的に協力すると、こういうお話がありました。
 もう一点、中東における邦人の出国支援についてでありますが、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に滞在する邦人の輸送を、早ければ明日以降始めます。まず、空港が空いている周辺国に陸路で輸送しまして、そこから民間のチャーター機で東京に輸送させていただく、その支援をさせていただく予定であります。
 その上で、民間チャーター機等の運行ができない等の不測の事態に備えまして、あくまで念のため、自衛隊機による邦人輸送の準備も進めておりまして、本日、私から、防衛大臣に対して、その準備行為の依頼を行ったところであります。
 状況は日々刻々と変わっていますが、引き続き、現地の状況や邦人のニーズを踏まえつつ、邦人保護に万全を期してまいりたいと思います。
 私からは、以上です。

質疑応答

邦人退避の最新状況

【共同通信 恩田記者】先ほど御言及もありましたけれども、中東地域からの邦人退避に関して伺います。対象となる人数とか、詳細な日程など、最新の状況を伺います。また、今日の外務委員会で、イランで拘束中の日本人が二人いるということを明らかにされましたけれども、早期解放に向けて、どう取り組んでいくのか伺います。よろしくお願いします。

【茂木外務大臣】現在、日本政府、そしてまた、現地の大使館におきまして、出国支援を希望する方の人数の把握であったりとか、また、置かれている状況、例えば、お子さんがいらっしゃるとか、また、御高齢でいらっしゃるとか、さらには妊婦さんでいらしたりとか、いろいろな状況の把握も進めておりまして、そういった把握を行った上で、リヤド及びマスカットへの邦人の陸路での輸送、これは早ければ、明日にも開始をする予定であります。
 現時点において、今後の見通しをお答えすることは困難でありますけれど、引き続き、現地の状況や邦人のニーズを踏まえて、邦人の保護、また、希望される邦人の帰国等の支援に、万全を期していきたい、こんなふうに考えております。
 そして、イランに拘束されている邦人2名について、政府としては、当該邦人らの早期解放を強く求めるとともに、引き続き、可能な限りの手段を講じて、その安全を確保すべく努めているところであります。私も、3月2日の日に、駐日イラン大使にお会いしまして、直接、早期解放を強く求めたところであります。
 引き続き、邦人本人であったりとか、御家族等関係者と連絡を取りつつ、邦人保護の観点から、できる限りの支援を行っていきたいと思っております。

インドネシア大統領訪日について

【インドネシア・トリブンニュース スシロ記者】インドネシア大統領の訪日については、日本側の準備状況は現在どこまで進んでるでしょうか。よろしくお願いします。

【茂木外務大臣】御指摘の点について、現時点で決まっていることはございません。
 いずれにしても、日本は、包括的、戦略的パートナーでありますインドネシアとの間で、安全保障、経済、人的交流において、協力を強化しているほか、国際場裏においても連携をしております。引き続き、インドネシアとハイレベルを含めて緊密に協力をしていきたいと考えております。

イラン情勢

【インディペンデント・ウェブ・ジャーナル 濱本記者】イラン情勢について。イランとの戦争が、本格化、長期化して困るのは、中東からの石油、天然ガスに依存している日本を含む東アジアの国々です。例えば、日本、韓国、台湾など、共同で米国に働きかけ、戦闘を早期に終結し、石油危機を回避するように要請する外交が必要ではないでしょうか。また、米国が要請に応じない場合、ロシアの経済制裁を解き、ロシアと和解し、ロシアから石油、天然ガスを輸入するための交渉を開始するという選択肢もあるのではないかと考えます。いずれにせよ、石油危機となれば、物流、交通がストップし、国民経済の全てが止まってしまいます。そのような国家の存立危機事態ともいうべき事態を回避するためには従来の外交方針の抜本的な転換が必要だと考えますが、大臣の御意見をお聞かせください。

【茂木外務大臣】中東地域の平和と安定、これはまさに、その地域の方々にとって極めて深刻な問題だと思っております。
 同時に、エネルギーの安全保障の観点からも、我が国にとっても極めて重要な問題でありまして、事態の早期沈静化に向けて、国際社会とも連携して、必要な、あらゆる外交努力をとっていきたい。
 御案内のとおり、2月28日に、事態発生後、週末もずっと様々な会議等も行ってきました。G7の外相会談から始まりまして、国会の合間をぬいながら、連日、各国、関係国ともですね、連絡を取り、早期の沈静化に努めているところであります。
 そういった外交努力を努める中で、一つの解決方法としてお示しになったのかもしれませんけれど、その手法については、私の考えとは異なっております。

日本の査証発給方針の観光への影響

【ヴォイス・オブ・ベトナム トゥアン記者】イラン情勢について聞きません。別の問題です。聞いてもいいですか。日本は、2030年を目処に、年間6,000万人ぐらいの外国人観光客を誘致するという目標を設定して、でも、最近は、ビザ発給規制を厳しくする方針です。これは、目標達成に対して影響があるかどうか、大臣の御見解を聞きたいのです。お聞かせください。ありがとうございます。

【茂木外務大臣】まず、ビザの発給規制という言葉はちょっと違うと思うのですが、査証に関して、外務省では、本年1月に決定をいたしました「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」に基づいて、査証手数料の見直しについて検討を行っております。その具体的な内容につきましては、今後、パブリックコメント等の所要の手続を経て決定をしたいと考えております。
 外務省としては、我が国へのインバウンドへの影響、こういう観点と併せて、適切かつ厳格な査証審査の実施といった点も含めて、全体として、最適な制度運用となるように対応していきたいと思っています。

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