記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和8年4月10日(金曜日)17時27分 於:本省会見室)
冒頭発言
令和8年版外交青書
【茂木外務大臣】外交青書について、発言させていただきます。
本日の閣議で、令和8年版外交青書を公表いたしました。
外交青書は、1957年以来、毎年発行している日本外交の記録であります。その一冊一冊には、国際社会における、これまでの我が国の外交努力や、その活動内容が刻まれております。
実は昨日、外務省の図書館に、私も行って、外交青書を何冊か手にしたのですけれども、やはり時代環境というのはその時々で大きく変わっているなと、こういうようなことを実感したところであります。
世界は今、大きな構造変化の中にあります。日本を取り巻く安全保障環境も一段と厳しさを増しています。
こうした中、高市内閣の掲げる「平和と繁栄を創る『責任ある日本外交』」を推進すべく、国際社会の変化に対応した、「多角的、重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交」を展開することで、国益を守り、国際社会からの期待に応えていきます。今回の外交青書では、こうした日本外交の取組を、幅広く、分かりやすく説明する内容としております。
この外交青書は、今日から、外務省のホームページで閲覧できます。多くの方々にお読みいただいて、日本外交への御理解を深めていただければと、そんなふうに思います。
私からは、以上です。
令和8年版外交青書
【共同通信 恩田記者】冒頭発言もあった外交青書に関して伺います。中国に関し、昨年版では、日中関係を「最も重要な二国間関係の一つ」と表記していましたが、今回は、「重要な隣国」と変更しました。台湾有事をめぐる高市首相の国会答弁以降、経済的威圧を強めていることが背景かと思いますが、今回の変更の理由と対話再開に向けてどう取り組むか、改めて伺います。
【茂木外務大臣】外交青書、昨日、自分なりに読んでみたと、こういう話をしたのですけれど、毎年の内容というのは相当変わっています。1957年というのは、日本が国連加盟した次の年ということで、大きな変化の年であるとか、そういうことが書いてあったり、また冷戦の時代、それ以降と、いろいろな時代によって、いろいろな表現が違っておりまして、外交青書の具体的な記述ぶりというのは、様々な内容を総合的に勘案したものでありまして、多くの分野で、毎年、表現というのは変更があるのは事実です。
その上で、中国との間で、「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築していく方針は一貫しておりまして、昨年と今年の青書のいずれにも、その旨を記載させていただいております。
日中間には課題と懸案があるからこそ、意思疎通が重要であり、我が国としては、中国との様々な対話についてオープンであります。こうした姿勢の下で、今後も冷静かつ適切に対応していきたいと考えています。
レバノン情勢
【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)
イスラエルは、レバノンで組織的な爆撃を行っており、民間人の犠牲者やインフラの破壊を引き起こしています。イスラエルによるレバノン攻撃、及び、イスラエルによるレバノン南部併合と、力によって現状を変更しようとする計画について、日本の立場をお聞かせください。
日本は、ロシアによる、ウクライナ侵攻と武力による現状変更を非難してきました。一方、日本は、イスラエルに対しては、ロシアに対してしたような非難はせず、制裁も科したりしないということだと思います。これは、イスラエルがレバノンに侵攻することを奨励するものと考えられませんか。
【茂木外務大臣】レバノン情勢については、つい先ほど、談話を発出したところでありまして、詳しくは御覧いただければと、そんなふうに思っておりますが、要約して申し上げると、我が国として、双方の攻撃の応酬が激化をして、多数の民間人の死傷者が発生し、民間インフラにも多大な被害が及んでいること、深刻に懸念をしております。
また、イスラエルによる、レバノンにおける地上作戦の実施を強く懸念しておりまして、レバノンの主権と領土一体性が尊重されることを強く求めたいと思います。
日本は、イスラエルとヒズボッラーの間の敵対行為の即時停止を求めるとともに、すべての関係者に対して、外交的解決に真摯に取り組むことを強く求めてまいります。

