記者会見

岩屋外務大臣臨時会見記録

(令和7年6月20日(金曜日)8時42分 於:本省正面玄関)

冒頭発言

 現下のイスラエル・イラン間の攻撃の応酬によって非常に緊迫した状況になっておりますが、政府としては、引き続き最大限の緊張感を持って邦人保護に当たってまいります。この度、イラン・イスラエルそれぞれから出国を希望される日本人及びその御家族の陸路による退避の支援を行いました。
 まず、イランから出国した66名の方が、日本時間20日8時15分頃、現地時間で申し上げますと20日午前3時15分頃に、隣国アゼルバイジャンの首都バクーに無事到着されました。
 また、これに先立つ日本時間19日21時30分頃、現地時間では19日15時30分頃、イスラエルから出国した21名の方も、隣国ヨルダンの首都アンマンに無事到着されました。
 到着地におきましては、現地大使館員又は東京や他の在外公館から派遣された海外緊急展開チーム及び医務官等が支援に当たっています。そして、これまでのところ、退避した方々の健康状態に問題はないとの報告を受けております。
 また、イランにつきましては、早ければ明日21日にも、2回目のバスでの退避を実施する予定です。今後も、状況の推移を緊密にフォローしつつ、更なる退避支援を含めて、邦人保護に万全を期してまいります。

質疑応答

(記者)冒頭、早ければ明日にもイランから2回目のバスによる退避を実施するとのお話がありましたが、今後イラン・イスラエルの情勢がさらに悪化する可能性があります。そうした場合、現地邦人の日本人から新たに退避を希望する声が出た場合、どのように対応されますでしょうか。また、ジブチに派遣される自衛隊の輸送機を使ってどのように邦人の安全を確保していく考えか、お聞かせください。

(大臣)現地の邦人から新たに退避の要望がある場合には、追加の陸路での退避を始めまして、適切な退避手段を講じてまいります。
 それから、中東情勢の更なる悪化に備え、昨日、私から中谷防衛大臣に対して、邦人の輸送に必要となる準備の開始を依頼しております。今後、調整が整い次第、できるだけ速やかに、航空自衛隊のC-2輸送機2機がジブチ共和国に向けて出発する予定でございます。その上で、現段階ではイラン、イスラエル両国の空港は閉鎖されておりますが、空港の再開に備えて、自衛隊機の活用を含む空路を利用した邦人退避の可能性についても検討してまいります。

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