記者会見
林外務大臣臨時会見記録
(令和4年3月17日(木曜日)23時07分 於:本省中央玄関ホール)
冒頭発言
【林外務大臣】本日21時30分から90分間にわたりまして、オンライン形式で行われましたG7外相会合に出席をいたしました。
前回の3月4日からわずか2週間後の開催でありまして、引き続き、かつてないハイペースでG7の外相間の協議を重ねて、連携を確認してきています。
会議の冒頭に、議長国のドイツから、昨夜の日本の地震につきまして、お見舞いの言葉をいただきました。 私からも、特に東北の皆様はじめ、日本の皆様にメッセージを共有したいと申し上げておきました。
その後、会合、議題に入りましたが、G7としてロシアによるウクライナ侵略やベラルーシの関与を強く非難し、ロシアに対して直ちに攻撃を止めるように求めること、また、ロシアに対して引き続き圧力をかけていくこと、これを改めて確認をいたしました。
その上で、侵略が継続する中、ウクライナにおける人道支援ニーズ、これが高まっております。またウクライナからの避難民を受け入れている周辺諸国、こちらも困難な状況に直面している。こうしたことを踏まえまして、ウクライナ及び周辺諸国、特に厳しい状況にあるモルドバへの支援を国際社会として強化していく、この必要性について一致をいたしました。実はちょうど昨日、私もモルドバのポペスク外相と電話会談いたしたところでありまして、その会談の内容も踏まえて議論を行ったところでございます。会合において、G7として、他の関係国や国際機関等の参加を得て、「モルドバ支援グループ」、これを立ち上げていこうということで一致をいたしました。
また、私からは、岸田総理が昨日発表していただいたとおり、日本として、先週のG7首脳声明、これを踏まえて、ロシアに対して外交的・経済的圧力を一層強めるべく追加的な制裁を実施をすること、また、ウクライナに対して、1億ドルの緊急人道支援や、医療用資材を含む自衛隊物資の追加供与を行うこと、ウクライナからの避難民の積極的な受入れ及び生活支援のための体制を構築をしたということを紹介したところでございます。 日本としては、引き続き、G7と連携をして、国際社会とも緊密に連携しながら、この問題に対応していきたいと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
【記者】今仰った、モルドバを始めとした周辺国への支援なんですけれども、具体的にそれらの地域はどのように厳しい状況に置かれているという認識で一致されたのかという点と、支援の方向性についてもう少し具体的に教えていただけますでしょうか。
【林外務大臣】議論の詳細については差し控えたいと思いますが、この難民を受け入れておられて、その難民の数が非常に多いということと、特に、それぞれの国の状況はありますけれども、モルドバ非常に国も小さいものですから、そういう中で非常に困難に直面している、ということでございます。そうした中で、先程も申し上げたように、モルドバの大臣との電話会談でのやりとりも紹介したところでございますので、この人道支援を始めとして、各国で協力をしながら、支援をしていこうと。そういう中で、モルドバについては特に、先程申し上げた支援のチームを立ち上げようということになりました。
【記者】明日、米中の首脳会談が開かれるということですが、中国は軍事的、経済的な支援をする意向だという報道もありますけれども、今日の会合の中で中国について何か議論になりましたでしょうか。
【林外務大臣】中国についてもですね、議論の中で話題に上がりました。詳細は控えさせて頂きたいと思います。
【記者】モルドバの支援グループについて、もう少し具体的に教えて頂きたいのですが、このグループというのはG7のメンバーで構成するようなグループでしょうか。プラスして他に加わるようなものなのでしょうか。少し概要について教えていただけますでしょうか。
【林外務大臣】このモルドバ支援グループでございますが、G7としてですね、他の関係国、G7以外のですね、関係国や他の国際機関等、こういう方々の参加も得ながら、G7が呼びかけてグループを立ち上げていこうということでございます。今後ですね、具体的な活動や参加国等、これを早急に調整をしていくということになろうかという風に思います。今日からそのプロセスが始まったということでございます。