記者会見

林外務大臣臨時会見記録

(令和4年2月22日(火曜日)23時46分 於:省内中央玄関ホール)

冒頭発言

【林外務大臣】昨日のロシアの動きを受けまして、本日、緊急にG7外相電話会合が開催されまして、10時50分からおよそ45分間にわたり、意見交換をいたしました。
 電話会合においては、G7として、今回のロシアによる、いわゆる「ドネツク人民共和国」及び、いわゆる「ルハンスク人民共和国」のいわゆる「独立」の承認は、ウクライナの主権及び領土一体性を侵害し、国際法に違反する行動であるとの認識で一致をしまして、これを強く非難する立場を確認をいたしました。また、引き続き、事態の展開を深刻な懸念をもって注視をしていくとともに、G7において緊密に連携しながら対応していくということで一致をいたしました。
 私からは、G7を始めとする国際社会と連携し、制裁を含む厳しい対応につき早急に調整を行っていく考えを伝達をいたしました。私からは以上です。

質疑応答

【記者】現状のロシアの状況を踏まえて、具体的な経済制裁について、今日、何か話はあったのでしょうか。
【林外務大臣】議論の詳細については、説明することは差し控えたいと思いますが、G7として今回のロシアの行動は、ウクライナの主権及び領土一体性を侵害し、国際法に違反するものであり、決して認められるものではないということを確認した上で制裁を含めて引き続き緊密に連携して対応していくことで一致をしております。

【記者】先日のミュンヘンでの外相会合では、仮にウクライナに対する侵略があれば制裁を含む甚大なコストを招くと確認したとおっしゃっていたと思うのですが、今日の会合ではウクライナに対する侵略が既にあったという認識で一致したのでしょうか。
【林外務大臣】その点につきましても、先ほどの繰り返しになってしまいますが、今回の行動はウクライナの主権及び領土一体性を侵害し、国際法に違反するものであり、決して認められるものではないということを確認したということでございますので、制裁を含め引き続き緊密に連携して対応していくことで一致したということでございます。

【記者】今回の会合で、何か声明みたいなものは今調整しているのでしょうか。
【林外務大臣】共同声明は予定しておりません。

【記者】昨日21日に中国で、在中国の大使館員が一時身柄を拘束される事案がありまして、外交官の身分を定めたウィーン条約に違反するものかと思うのですが、所感と政府の対応についてお願いします。
【林外務大臣】現地時間の昨日ですが、北京市内において、在中国日本大使館員が、その意に反して中国側当局により一時拘束されるという事案が発生いたしました。本件は外交関係に関するウィーン条約の明白な違反であり、とうてい看過できず断じて受け入れられないと考えております。本日、森外務事務次官は、楊宇(よう・う)駐日中国臨時代理大使を外務省に召致し、厳重な抗議を行うとともに、謝罪と再発防止を強く求めたところでございます。また、現地においても、垂・駐中国大使から呉江浩(ご・こうこう)・中国外交部部長助理に対しても同様の申入れを行ったところでございます。

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