記者会見
茂木外務大臣臨時会見記録
(令和元年11月22日(金曜日)18時14分 於:名古屋観光ホテル)
冒頭発言
【茂木外務大臣】本日,G20外相会合のために来日している各国外相と有意義なバイ会談を行っているところであります。
別件ですが,本日,韓国政府から日韓GSOMIAの終了通告を停止する旨の通告がありました。北朝鮮問題等への対応のため,安全保障上の日韓,そして,日米韓の緊密な連携が重要であります。現下の地域の安全保障環境を踏まえ,韓国政府としてもこのような戦略的観点から今回の判断をしたものと受け止めております。言うまでもなく,GSOMIAの問題と輸出管理の問題は全く別の問題であります。輸出管理については,韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があったことを受け,今後,関係当局間で対話がなされていくものと承知をいたしております。
現下,最大の課題,そして根本にある問題は,旧朝鮮半島出身労働者問題でありまして,韓国側に対して,一日も早く国際法違反の状態を是正するよう,引き続き強く求めていきたい,このように思っております。
質疑応答
【記者】このような判断に至った最大の要因は何だと考えられますか。
【茂木外務大臣】今申し上げたようにですね,韓国側においても,現下の安全保障環境,そういったものを考えて判断をされたと,そのように受け止めております。
【記者】これらの韓国側の判断について,評価をお願いします。
【茂木外務大臣】韓国側の判断ですか。
【記者】そうです,今回の判断への評価を。
【茂木外務大臣】日本として,今回の韓国側の判断でありますが,北朝鮮問題等への対応のために,安全保障上,日韓そして日米韓の緊密な連携が重要であると考えておりまして,現下の地域の安全保障環境を踏まえて,韓国政府としてそのような戦略的判断をした,こういう受け止めをしております。
【記者】こういう判断をした韓国側の康京和(カン・ギョンファ)外相とは,近く,お会いされるご予定等,お話しされることはあるんでしょうか。
【茂木外務大臣】G20の外相会談,ここに康京和,韓国の外交部部長出席と聞いております。調整をしたいと思います。会談,調整をしたいと思います。
【記者】大臣,まるきり別途の問題とは言え,このタイミングで輸出管理について何か日本側からアクションを取ることはあるんでしょうか。
【茂木外務大臣】先ほど申し上げたとおりです。
【記者】今回の判断で,アメリカ等の働きかけはどのように作用したと考えますか。
【茂木外務大臣】米国に対してはですね,日韓GSOMIAをめぐる我が国の一貫した立場であったり,様々な問題に関する我が国の考え方を累次にわたって伝達をしておりまして,平素から緊密に連携してきているところでありますが,決して米国から圧力があったとか,そういうご指摘は当たらないと思っております。