記者会見

河野外務大臣会見記録

(令和元年7月29日(月曜日)13時45分 於:本省会見室)

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冒頭発言

在中国公館における査証のオンライン申請受付開始

【河野外務大臣】外務省は,ビザ申請手続の簡素化,それから在外公館の査証発給業務の効率化,それに水際対策の強化という観点から,2020年4月より,香港を除く7つの在中国公館において,中国人の団体・個人観光一次査証を対象に,それぞれの公館から指定を受けた旅行代理店からの,オンラインによるビザ申請の受付を開始する予定です。それと同時に電子ビザの導入を予定しております。
 これに先立ち,北京の日本大使館では,今年5月下旬以降,一部の指定旅行社からの団体・個人観光一次ビザのオンライン申請のテスト運用を行ってきましたが,その結果を見て,7月30日より,すべての旅行代理店からの団体観光一次ビザのオンライン申請受付を正式に開始いたします。その運用状況を踏まえ,個人観光一次査証の申請もオンラインで受け付ける予定です。
 外務省として,「観光立国推進」の実現に向けて,引き続きビザ申請に係る申請者の利便性の向上に取り組むと同時に,水際対策としての審査にしっかり取り組んでいきたいと思います。

釜山市による日本との行政交流見なおし

【朝日新聞 鬼原記者】日韓関係について伺います。釜山市が日本との交流事業の見直しを表明しました。大臣,これまでずっと人的交流が大事だということをおっしゃっていて,観光局などの統計を見ますと,前年比で一部,日本から韓国に行く人が落ち込んでいたりとか,人的交流の影響が出始めていると思います。この点についてどういうふうに受け止められていますでしょうか。

【河野外務大臣】政府間,難しい問題に直面しておりますが,こういう時だからこそ国民交流というのは重要なんだろうと思います。その中でも自治体間交流は国民交流の柱でありますので,文化交流・スポーツ交流などと並んで,こういう時にこそしっかりやっていただきたいと思っております。

【朝日新聞 鬼原記者】外交のチャンネルというか対話というのは続けなければならないということは,重ねて大臣,強調されております。一方で,去年の10月末の判決以降,外相会談など重ねてこられていますけれども,あえて申し上げます,結果は出ていない。解決に向けての法則が見えない中で,結果をどう今後出していくかについて,どういうお考えでしょうか。

【河野外務大臣】韓国政府には是非この国際法違反の状況を早期に是正していただきたいと思っております。

ホルムズ海峡有志連合

【NHK 小泉記者】有志連合の件についてお伺いします。ポンペオ国務長官が先週インタビューで日本など数か国に対し,有志連合への参加を要請したと明らかにしました。日本としてどのような形で要請を受けられたのか,どのような形で受けられたのか,あとこの要請に対していつ頃を目処にどう応じられる方針か,お願いします。

【河野外務大臣】ホルムズ海峡というのは日本のエネルギー安全保障にとりまして,死活的に重要な地域ですので,日本としてもしっかりと情報収集分析しながら,日本にとって最適な対応を考えていきたいと思います。

【NHK 小泉記者】要請を受けられたかどうかについて。

【河野外務大臣】今申し上げたとおりです。

北朝鮮による飛翔体発射

【朝日新聞 清宮記者】25日に北朝鮮の飛翔体の発射があり,韓国は新型の短距離弾道ミサイルと分析していますが,それであれば国連の安保理決議違反になると思うんですけれども,日本としての受け止めと対応についてお願いたします。

【河野外務大臣】いま防衛省で情報の分析収集,分析中と了解しております。

INF全廃条約

【朝日新聞 清宮記者】INF全廃条約についてアメリカはポンペイ国務長官も8月2日までに離脱の意向をあらためて示していて,2日に失効する見通しですが,今までも日本としては条約を評価して,マルチ化の必要性も言及されていたと思うんですけれども,改めて受け止めをお願いします。

【河野外務大臣】このINFについては,軍縮に大きな役割を果たしてきた非常に重要な条約と考えておりますので,日本として,米露両国がその精神をこれからも引き継いでいっていただきたいと思っておりますし,米露のみならず中国・英国・フランスといったP5が,真摯に今後の対応をしっかり議論していただきたいと思っております。

【朝日新聞 清宮記者】精神を引き継いでというのは,条約はなくなってしまうけれども,なくなったとしてもということですか。

【河野外務大臣】日本としてはINFというのは非常に重要な条約ですので,できればこれをしっかり維持して,発展をさせていただきたいと思っていることに,なんら変わりはありません。

外務省の働き方改革

【産経新聞 原川記者】外務省の働き方改革について,お伺いしたいんですけれども。この4月に時間労働の上限を規制する働き方改革関連法が施行され,まもなく4か月になります。これまでのところ,この法律を踏まえて,外務省でどのような取組をされたのか,その主だったところを教えていただきたいのと,なおこの先,改革を進める必要があり,かつそのために大きなハードルとなっているものがあるとすれば,それについても教えていただけますでしょうか。

【河野外務大臣】外務省はそれぞれ,個別の局,あるいは課において,様々会議のやり方,あるいはその後の対応について,働き方改革に資するような改革をやってきておりますので,こうした動きはしっかりと続けていっていただきたいと思っております。
 しかし,それでも月間の残業時間が100時間を超える職員が,非常に大きいという状況には変わりはございませんので,外務省は時差の問題もありますから,なかなか簡単ではないのかもしれませんけれども,外務省と,それから,様々相手がございますので,そういうところにも協力を求めながら,働き方改革をしっかりとやっていかないといけないと思います。
 と言いますのは,霞が関の省庁訪問,採用のプロセスがスタートしておりますが,採用しにくくなっている,希望者が減っている,そういう状況は顕著なものが霞が関全体から見るとあると思います。お陰様で外務省はまだいい方なのかもしれませんが,それでも以前と比べれば,楽観視できないという状況であろうと思います。霞が関にいい人材を集めるためにも,この働き方改革というのは,極めて重要なことだと思っております。

北方領土問題(メドヴェージェフ首相の択捉島訪問)

【北海道新聞 仁科記者】北方領土問題についてお聞きします。ロシアのメドヴェージェフ首相が8月1日,2日に北海道の択捉島を訪問する計画が報じられています。日本政府は情報収集を行っているとしていますが,3日後に迫り,これまでのロシア側の説明とそれに伴う日本政府の対応をお尋ねします。

【河野外務大臣】そうしたことは,我が政府の立場と相容れないものでございます。

INF全廃条約

【東京新聞 大杉記者】INFの質問に戻るんですけれども,一つの軍縮の枠組がこれでなくなった,新たな枠組がないまま,なくなるということですけれども,日本の安全保障にどのような影響があり得るかということと,軍縮に向けた取組,今まで,外交当局間でどのようなやり取りをしてきたかと,これからどういうふうにしていくかというところも教えていただけますか。

【河野外務大臣】INFというのは,これはもう日本だけでなく,世界的にも軍縮という観点から非常に重要な条約であったと思っております。他方,INFの対象になっていない国が軍拡を続けてきているという状況がありますので,万が一,このINF条約というものが効力を失うような事態になれば,やはり,P5を対象とする新たな枠組の構築というのが必要になってくるだろうと思います。日本として,引き続き,そうした働きかけを各国に向けてやってまいりたいと思います。

日韓首脳会談・日韓外相会談

【テレビ東京 坂井田記者】日韓首脳会談を行わないという方針だという報道が一部ありましたけれども,日韓の間で首脳同士の会談がなかなか難しいという状況にある中で,日韓の外相会談の意義というのはどんどんと高まっていくのかなと思うんですが,バンコクで康京和(カン・ギョンファ)外相に会われるのでしょうか。あるいはこの外相会談というのを,どのように位置付けていらっしゃるのでしょうか,よろしくお願いします。

【河野外務大臣】日韓の首脳会談について,別に何か,やる・やらない,決まっていることはございません。日韓の外相会談は,もう2年前,私(大臣)が外相に就任して以来,かなり頻繁にやってきているものでございます。今後の出張につきましては,今,最終調整中でございます。諸般の事情が許せば,バンコクで開かれるASEAN関連外相会談に出席をしたいと思っておりますが,その場でのバイの会談についてはまだ何も決まっておりません。

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