記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成31年4月15日(月曜日)15時00分 於:中国・北京)

冒頭発言

【河野外務大臣】一昨日の午後,北京にまいりまして,今日にかけての中国訪問の締めくくりとして,午前中に李克強国務院総理,それから王毅国務委員兼外交部長との日中外相会談及びワーキングランチを行いました。
 李克強国務院総理への表敬は非常になごやかな雰囲気で行われました。私,それから一緒に昨日参加した閣僚,副大臣,政務官から日中ハイレベル経済対話の結果を報告し,さらに経済分野での協力あるいは国民交流の重要性といった話をさせていただきました。
 先方からは正常な軌道に戻った日中関係をさらに発展させるために具体的な実務協力を進めていくことが大事だということ,それから世界の主要経済体である日中両国の協力は世界経済の安定のためにも大事だということ,また両国の関係の持続的な発展のためには青少年の交流が不可欠であるということ,そんな話がありました。
 日本側の閣僚からの話には,かなりご丁寧に一つ一つ回答をいただいたり,方向性を示していただきました。
 そのあとも,王毅外務大臣と外相会談,ワーキングランチを行いました。今年が両国関係のさらなる発展に向けて重要な一年になるという共通認識のもと,二国間の関係,それから地域情勢,国際情勢についての意見交換を行わせていただきました。習近平国家主席のご出席も予定される今年のG20大阪サミットの成功に向けて,お互いに協力していこうということを確認し,昨年,王毅国務委員と私の間で署名をした外交当局間の対話に関する年間計画にもとづいて,幅広い分野で対話をし,また国際的な課題に肩を並べ,ともに当たっていこうということで一致をいたしました。
 経済関係では私からもう一度,日本産食品に対する輸入規制の解除,それからコメ,牛肉などの農産物の対中輸出の実現について,問題提起をさせていただきました。
 日中青少年交流推進年を通じて,若い世代の交流を後押ししていこうということで一致をすると同時に,その一環として修学旅行を通じた交流を今後強力に推進していこうということになりました。
 海洋安全保障の分野ではしっかりと時間を割いて議論することができました。昨年,防衛当局間で合意をした海空連絡メカニズム,あるいは日中SAR協定等の具体的な成果を評価しながらも,真の意味で日中関係を安定させるためには,東シナ海における中国側の前向きな行動が必要だということを改めて申し上げ,資源開発に関する「2008年合意」について,これは王毅国務委員が当時交渉に関わった当事者ということに触れながら,早期の実施に向けた対応を改めて求めました。
 ワーキングランチはかなり時間を費やして北朝鮮問題について意見交換をいたしました。米朝間のプロセスを後押しすること,また安保理決議の完全な履行が重要だということを申し上げ,「瀬取り」の問題で中国側のさらなる対応を求めると同時に,拉致問題に関する協力についてもお願いをいたしました。
 私の方からは以上でございます。

質疑応答

【記者】習近平国家主席の来日についてですが,「予定される」という表現を使われましたけれども,今日のところは中国側からG20に合わせて訪日するということが確定的に言われなかったのかという確認が一点と,その際のやりとりで,例えば日本側から訪日を求めて,中国側がこう答えてというやりとりは,どういうやりとりがあったのでしょうか。

【河野外務大臣】G20に習近平主席が参加されると我々は思っておりますし,歓迎するということは申し上げて参りました。先方のご発言をここで引用するのは差し控えたいと思いますが,我々の理解としては,習近平主席の出席が予定されていると申し上げたいと思います。

【記者】関連してになりますけれども,習近平主席が参加すると思っていらっしゃると,そして歓迎するということですが,何か待遇としては国賓であったりとかというのを検討するということですか,日本として。

【河野外務大臣】いえ,今回は日本を含めて28カ国が参加する会合ですので,特にどなたかを国賓でということではありません。

【記者】習近平国家主席が参加するということになると,事前の前さばきとして,中国の場合は王毅外相であったりが来られることになるかと思いますけれども,そういった形で王毅外相の来日を大臣の方から要請したりはしたのでしょうか。

【河野外務大臣】王毅国務委員の訪日を歓迎しますということは申し上げましたが,まだ日時その他については何も決まっておりません。

【記者】先方からはそれに対してどのような回答があったのでしょうか。

【河野外務大臣】先方の発言を私から申し上げるのは差し控えたいと思います。

【記者】食品の輸入規制の解除の問題提起をされたということですが,中国側からはどういった反応がございましたでしょうか。

【河野外務大臣】直接の引用は差し控えますが,科学的な根拠に基づいた対応を中国側がしてくれるというふうに思っております。

【記者】北朝鮮に関しては何らかの一致点,確認した点はございますでしょうか。

【河野外務大臣】かなりワーキングランチで時間を使った意見交換をいたしました。特に「瀬取り」について中国側はしっかり対応してきているというようなお話がありましたので,この「瀬取り」が重要だということ,また,拉致問題に関して中国の協力をお願いしました。

【記者】昨日,ハイレベル経済対話で話題が出た知的財産とか,そのへんの話というのは,今日,王毅さんとの会談では日本側から何か問題意識を伝えたりしたのでしょうか。

【河野外務大臣】経済関係については,昨日のハイレベル経済対話でかなりやりましたので,今日は輸入規制のところについて改めて申し上げましたが,昨日,かなり知的財産の問題,あるいは技術移転の問題,そうしたことはかなり時間を費やしてやりました。

【記者】東シナ海の「08合意」の関係ですが,中国側の反応としては,どういった感じだったでしょうか。

【河野外務大臣】王毅さんがこれは直接関わられたということを申し上げて,東シナ海の安定が日中関係の真の改善に重要だということを私から申し上げました。先方の発言を引用するのは差し控えたいと思います。

【記者】G20の時は国賓待遇の人はいないとのことですが,習近平さんには改めて公式訪日を求めたりしたのですか。

【河野外務大臣】G20にまず習近平主席が訪日されるというふうに我々は考えております。

【記者】その後のその公式……

【河野外務大臣】その後については何も決まっておりません。

【記者】邦人拘束事件については何かありましたか。

【河野外務大臣】問題提起いたしました。

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