記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成31年3月15日(金曜日)13時41分 於:本省会見室)

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冒頭発言

核軍縮の実質的な進展のための賢人会議

【河野外務大臣】3月22日,23日,京都において「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」第4回目の会合を開催いたします。私(大臣)が京都へまいりまして,委員の皆さんと意見交換をさせていただこうと思っております。
 今回の会合では,昨年11月に長崎で行われた前回会合までの議論を踏まえ,現下の状況において,核軍縮を進めるために必要な国際社会の取組について,取りまとめに向けた議論を行っていただこうと思っております。
 また,前回に続き,核兵器の廃絶に向けて真に乗り越えなければならない,軍縮と安全保障の関係に関する困難な問題についても,議論を更に深めていただこうと思っているところでございます。

ニュージーランド・クライストチャーチにおける銃乱射事件

【NHK 奥住記者】ニュージーランドの件で,クライストチャーチの中心部のモスクで銃の乱射事件がありました。日本人に被害がないか把握している状況を教えていただきたい,これがまず1点目です。お願いします。

【河野外務大臣】クライストチャーチの2か所のモスクで,銃が乱射される事件が発生したと承知をしております。犠牲者も出ているそうですので,犠牲者並びにそのご家族,あるいはけがをされた方々にお見舞いを申し上げ,また犠牲者並びにご家族には哀悼の意を表したいと思います。まだ背景がすべて分かっているわけではございませんが,ニュージーランドの国民の皆さま,あるいはニュージーランド政府全体に連帯の意を表したいと思います。
 邦人の被害の状況につきましては,現時点までに被害があるという情報には接しておせんが,最終的な確認をされたものではございません。情報が入り次第,お伝えしたいと思っております。
 クライストチャーチの領事事務所を通じて,在留邦人並びに「たびレジ」の登録者に対して,領事メールを送って注意喚起を行っているところでございます。海外にお出かけの際には,「たびレジ」にしっかりとご登録いただきたいということを繰り返しても申し上げたいと思います。

英国のEU離脱

【NHK 奥住記者】イギリスのEU離脱について,イギリス議会は6月30日まで延期することを可決しました。延期にはEUすべての加盟国の承認が必要なので,まだ分からないですけれども,延期した場合に日本への影響をどのように考えるか,また今後,どのようなプロセスを踏むのが望ましいとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】少なくとも「合意なき離脱」は避けて欲しいということは,再三にわたり英国側に申し入れをしておりますが,同時にこれから先,どうなるか分からないという予見可能性の低さが,日本企業の様々な判断に影響を及ぼしているところであります。最後がどうなるにしろ,現在のような法的安定性,あるいは予見可能性が低い状況というのは,日本企業の経営判断あるいは操業に著しく影響を及ぼしているところでありますので,英国政府ならびに英国議会におかれては,しっかりとした見通しをなるべく早くお示しをいただきたいというふうに思っております。

ニュージーランド・クライストチャーチにおける銃乱射事件

【読売新聞 梁田記者】ニュージーランドのモスクの襲撃事件の関係でもう1点伺いたいんですが,たしかに現時点で背景は分からないのでありますが,やはり特定の宗教,それも金曜日というイスラム教にとっては重要な礼拝の日に,そういったターゲットが狙われたということで,常々,暴力的な過激主義というものに対しては懸念を示されている大臣として,今回しかもニュージーランドというのは非常に多様な人種・宗教の住民が調和して暮らしているというイメージが非常に強い国ですから,そういうところでこういった事件が起こったことについて,どのようにお考えになっているか伺えればと思います。

【河野外務大臣】まだ背景がしっかり確認されているわけではありませんから,断定的なことを申し上げるのはいかがと思いますが,モスクということもあり,また乱射している者がそれを動画で流しているという話もございます。私(大臣)が見たわけではございませんが,何らかの意図があってこのことはやられているわけでありますから,そうした事件が様々な国で,あるいは様々な都市で起きているというところに,やはり危機感を感じなければいけないというふうに思っております。

ロシア軍東部軍管区による北方領土における軍事演習

【共同通信 斎藤記者】国後・択捉でのロシア軍演習への日本政府対応についてお伺いします。大臣は前回3月12日の記者会見で,時事通信の越後さんですか,ロシア軍演習の受け止めについて質問を受けているのですが,このとき,「今日1日,委員会だったので情報が入ってきておりません」と,発言されています。
 ちなみにこの日,インターファクス通信がこの関連ニュースを流したのが昼過ぎ,日本メディアが流したのが12時半過ぎ,大臣が火曜日に記者会見に臨んだのは午後5時40分過ぎですから,差し引きすると5時間以上時間があるわけですね。この時間帯,休憩時間,それから参院の外交防衛委員会,いろいろあったわけですが,その間,外務省の事務方から関連情報が耳打ちとかメモで入ってこないということになるとすれば,これは安全保障・危機管理上から若干問題なしとしないと思うのですが,この点,大臣,どう考えているのか,ご認識をお伺いしたいと思います。

【河野外務大臣】政府と国会との関係については,これまでも累次申し上げてきているところでございます。政府側が国会に出向いて質問を受けるというのは,これは当然のことでございますが,そのやり方について,時代に合わせて様々な改革が行われる必要があるのではないかということはこれまでも申し上げてきたとおりでございます。

【共同通信 斎藤記者】関連ですが,あの日,5時間あって,参院外交防衛委員会をやって,緊急事態であればメモを入れるということができたのではないかと思うのですが,あの局面でメモが入らなかったということはどうでしょうか。外務省の対応として,鈍いとか遅いとかというような認識をお持ちではありませんか。つまり記者会見までその情報が入ってなかったわけですから,それについていかがお考えでしょうか。

【河野外務大臣】全世界,様々な事象が起きておりますから,当然,優先順位をもって大臣に情報が入っていると認識しております。

【時事通信 越後記者】今の関連で伺いますけれども,今の大臣のご発言をそのまま受け止めますと,優先順位が低いというふうに聞こえるご発言だったんですけれども,北方領土でのロシア軍の軍事演習というのは,日本政府,外務省にとって優先順位があまり高くない問題なんでしょうか。

【河野外務大臣】大臣の判断を要するのに必要な優先順位ということです。

米朝関係(北朝鮮高官の発言)

【時事通信 越後記者】北朝鮮の話なんですけれども,崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が外国メディアに対して語っているところで,金正恩(キム・ジョンウン)委員長が非核化をめぐる米朝交渉の中断を検討しているというふうに伝えているんですが,これに関して情報が入っているかということと,受け止めと,2点伺います。

【河野外務大臣】特にコメントすることはございません。そういう話があったということに,いちいち日本政府として反応する必要はないと思います。

核軍縮の実質的な進展のための賢人会議

【朝日新聞 清宮記者】冒頭の賢人会議の関連なんですけれども,4月下旬に始まるNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議の準備委員会にはどのようにつなげていくお考えでしょうか。また,京都で開催する狙いがあればお願いします。

【河野外務大臣】どのような最終結果,あるいは報告になるかまだ分かりませんからなんとも申し上げられませんが,4月の会合にインプットできるようなものであれば,しっかりとそこは日本政府としてインプットしていきたいと考えております。これまで東京,あるいは広島,長崎,様々な所でやってまいりました。様々なことを考えて,今回,京都でやろうということにいたしました。

【東京新聞 大杉記者】関連なんですけれども,INF全廃条約の関係や北朝鮮の核放棄の問題についても,大臣の方から提起されるようなご予定はありますか。

【河野外務大臣】こうした状況の中で,様々な議論はしてまいりたいというふうに思っております。

中国の全人代

【産経新聞 力武記者】中国の全人代についてちょっとお伺いしたいんですが,今回,閉幕されましたけれども,その中で成長率を上回る前年比7.5%増の国防費も今回,承認されました。こうして,年々増え続ける国防費について,どのように見ておられるかということと,合わせて今回の全人代の閉幕にあたっての記者会見で,一昨年,昨年に続き3年連続で弊社の記者が出席を拒否されました。習近平(しゅう・きんぺい)政権は弊社に限らず海外メディアに対する規制を強めていますけれども,こうしたメディア規制のあり方について,どのようにご覧になっているかについてお願いします。

【河野外務大臣】中国の国防費は年々,かなりのペースで拡大をされております。特に経済が減速している中でも,高い伸び率が維持されているという状況の中で,透明性を高める努力というのが必要であろうというふうに思っておりますし,当然こういう状況の中で,このようなスピードで防衛予算を拡大するということは,地域にも様々影響が出てくることになろうかと思いますので,そこは何かの,きちっと説明をしていただく必要があるのではないかと思います。また,国防費に限らず様々透明性を高めるという意味でも,報道に関する取組というのは,これは中国に限らず大事なことだと思います。

日韓局長協議

【東亜日報 金記者】昨日,韓国で日韓局長会議が開かれましたけど,会議の結果をどう評価されますか。そして徴用工問題について,日本として今後の対応を伺いたいです。

【河野外務大臣】日韓,様々な両国間の問題について,局長で議論をしていただきました,この旧朝鮮半島出身労働者にかかる大法院判決の問題については,韓国側に今,協議を申し入れているところでございますから,しっかりと協議を受け入れていただきたいというふうに思っております。

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