記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年11月29日(木曜日)17時13分 於:本省大臣接見室前)

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冒頭発言

【河野外務大臣】私がワシントン・ジョージタウン大学に留学している時に,ちょうど後の金大中(キム・デジュン)大統領がワシントンの近郊にお住まいでいらっしゃいまして,金大中家でお食事をいただいたことがございます。元々私の父或いは,大叔父にあたります河野謙三と金大中大統領はお付き合いを長くさせていただいておりまして,私もワシントン時代そういう形で金大中,後の大統領に直接接する機会がございました。金大中大統領はその後,小渕首相と一緒に日韓パートナーシップ宣言というのを出されましたが,この日韓の1500年にわたる歴史を数十年のためにだめにしてはいかんということを考えて,それは,日本側としても日韓の長い関係をこれからも友好的に維持していきたいと思っておりますし,だからこそ今年の当初から康京和(カン・ギョンファ)外交部長官との間で,日韓関係を未来志向にしていくためにタスクフォース或いは有識者会議を立ち上げて,それぞれ議論をし,またお互いそのメンバーで議論して頂いたりということをやってきたわけでございます。未来志向の日韓関係を作ろうと言いながら,残念ながら韓国側で海老の話ですとか,統一旗の話ですとか,竹島防衛隊或いは国会議員が竹島に上陸をする或いは海上での行動,様々この未来志向に反する行為があったのは,極めて残念と言わざるを得ません。特に,日韓合意について,日本側は,日韓合意で求められている義務を誠実に履行してまいりましたが,韓国側にはこの日韓合意をしっかりと誠実に履行していただきたいと思っておりますし,それについては,日本だけでなく,国際社会がこの日韓合意を高く評価してきたわけで,国際社会もこの日韓合意を韓国がしっかり履行する,それを注視しているところでございます。そうした問題がございましたけれども,前回,今回のこの大法院の判決は,そうした問題とは,もう全く違う。つまり1965年の日韓国交正常化それから今日までの日韓両国の法的な最も根本的な法的基盤を完全に覆してしまうようなことでございまして,これはもう国際法違反はもとより,日韓両国の関係を維持していくのが難しくなるような影響がある事態でありますから,韓国政府には速やかにこれを是正する処置を取っていただかなければなりません。私が最初の大法院判決以来,これを申し上げているのは,今までの様々両国間であった未来志向の日韓関係を作ろうというのに逆行する動きとはもう桁違いの影響,日韓関係に及ぼす極めて重要な出来事であるということを,韓国政府にはまずきちんと認識をしてもらう必要がございます。これは日本の外務大臣の発言がきついとか,きつくないとかというレベルの話ではなくて日韓両国の関係をこれからも維持していこうという人間にとってみれば,国交正常化以来の最も根本の法的基盤を覆して,今日まで韓国政府から何の措置も取られていないということ,これを非常に憂慮しているわけでもう一刻も早く韓国政府にはこの是正措置を取っていただきたいと思っております。 日本がしっかりと日韓関係をこれからも維持していきたいと思っているわけですから韓国政府が措置を取らないならば,請求権協定に基づいた協議或いは仲裁そして国際裁判に訴えざるをえないという状況になります。それは韓国側にはきちんと理解をして是正措置を取って頂きたいというふうに思っております。

質疑応答

【記者】今の話の中で一刻も早い是正措置をという話がありました。最初の,前回のですね,判決から明日で一ヶ月となりますけれども,いまだに韓国政府からですね,具体的な打ち返しがないということ,どのようにお感じになっているかお願いしたいのと,いつまでですね,対応を待てるものなのか,その辺のお考えをお聞かせ下さい。

【河野外務大臣】実際に何か措置をとるのが難しいならば,韓国政府がきちんと対応するというメッセージをですね,送って頂ければ,それは必要な時間を我々は待つ用意がありますが,しっかりとした考えを,このちゃんと是正をするという考えすら分からない状況でこのまま宙ぶらりんというわけにはいきません。いまここで,いつまでという日本側の考えを申し上げるのは差し控えますけども,韓国側にはこの状況をしっかり理解をして頂きたい,というふうに思っております。

【記者】今回発表された談話の中でですね,国際裁判への対抗措置を含めという,対抗措置という言葉が盛り込まれました。この対抗措置というのは具体的にどういったことを念頭におかれているのか,お考えがあれば聞かせて下さい。

【河野外務大臣】日本側の手の内を明かすのは差し控えたいと思いますが,そのような事態になる前にですね,きちんと是正されることを期待したいと思います。

【記者】大臣からも言及がありました慰安婦財団の解散表明とですね,二回のこの大法院の判決がありましたけれども,日本として受け入れられないということですが,大臣としては今後日韓関係をどうしていきたいか,どう改善していきたいか改めてお願いします。

【河野外務大臣】今年の初めごろからですね,康京和外交部長官と未来志向の日韓関係を作っていこうということで,何度も話し合いをして参りましたし,有識者会議を立ち上げて,有識者会議の会合には私はもう最初から最後まで毎回参加をし,日本側のメンバーにも韓国へ行ってお互い意見交換をしてきて頂きました。私としては,この小渕・金大中パートナーシップ宣言20年というこの節目の年に,更に日韓関係を前に一歩進めることができるというのは非常に嬉しく思っておりましたし,この日韓の問題は,私の祖父の河野一郎も関わっておりましたし,私の父も関わって参りました。そういう意味で,非常に私個人,思い入れもあります。山本一太参議院議員などと,もうずいぶん前から日韓の議員交流というのもやって参りました。その私がこうして外務大臣を拝命し,日韓の新しい外交関係をさらに前へ進めていこうと思っていた矢先に,こうしたことが起きるというのは非常に残念でもあり,悔しくもあります。ぜひこの日韓関係の重要性をですね,韓国政府にはしっかりと認識をして頂いて,きちっとした政府としての対応をとってくれることを望んでおります。

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