記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年11月22日(木曜日)13時41分 於:本省会見室)

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冒頭発言

河野外務大臣のイタリア及びバチカン訪問

【河野外務大臣】11月23日から25日にかけて,イタリア及びバチカンを訪問する予定でございます。
 イタリアでは,我が国の外務大臣として初めて,「地中海対話」に出席する予定にしております。地中海とインド太平洋をつなぐ要衝である中東地域の安定に向けた日本の考え方を発信してまいりたいと思っております。また,参加国の政府要人と会談し,現下の中東情勢などについて意見交換をしてきたいと思います。
 特に,地中海・北アフリカとの関係の深いイタリアのモアヴェロ=ミラネージ外務大臣と会談し,多分2度目の会談になるのではないかと思うのですが,こうした地域の安定に向けた連携や二国間の関係の更なる強化について意見交換をしてまいりたいと思います。
 また,バチカンではギャラガー外務長官と会談をする予定になっておりますが,バチカンと日本の間の更なる関係強化を図ると同時に,ローマ法王の訪日実現に向けた意見交換を行なっていきたいと思っております。

日露外相会談

【読売新聞 梁田記者】「地中海対話」にロシアのラヴロフ外相も出席の見込みというふうに聞いておりますが,この前,安倍総理が日露首脳会談をされて,G20でもされる中で,会談のご予定はおありでしょうか。

【河野外務大臣】会談する方向で,今,調整が進んでいると認識をしております。

【読売新聞 梁田記者】その際,どういった点が外相の間では確認できればというふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】現下の中東情勢などについて意見交換を行なうとともに,国際間の話あるいは二国間の話についても当然に議題になろうかと思います。

日伊外相会談

【読売新聞 梁田記者】バイ会談の関係でなんですけれども,イタリアの外相と会談なさるご予定ということなのですが,イタリア,今財政の問題で,予算の問題で財政規律違反ということをEUから指摘されて,かなり対立が根深くなってきています。やはりG7の一国でもあり,EUの中でもかなり重要な国であるイタリアがこういう状況にあることに対して,外相会談ではどのようなことが発信できればとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】まず,日EUのEPAを日本もEUも承認手続を進めておりますので,このEUの枠組みについて,ブレグジットですとか,あるいはイタリアの財政状況について,こうしたEU全般については当然に議題になろうかと思っております。

日露外相会談

【時事通信 越後記者】ラヴロフ氏との会談について伺いますけれども,北方領土問題に関してはどういったやり取りをされますでしょうか。

【河野外務大臣】お答えは差し控えます。

北方領土問題

【共同通信 斎藤記者】北方領土の関係でお伺いします。大臣は今日の委員会でも政府の考え方については明らかにしないという旨の答弁をされましたので,交渉の中身を外してお伺いします。政府の基本的な認識についてお伺いします。択捉,国後,歯舞,色丹,北方四島,我が国固有の領土と認識されているのかどうか,この点について,お伺いします。もう一点,大臣は委員会で,交渉についていろいろ話すことは国益を損なうことになると,このように答弁をされていますが,それでは,交渉を通じて得ようとしている国益は何を指し示しているのか,この点についてご説明いただきたいと思います。

【河野外務大臣】交渉の前でございますから,政府の考えについて申し上げるのは一切差し控えたいと思います。

韓国国会議員による竹島上陸計画

【産経新聞 力武記者】来週の26日に,韓国の国会議員が竹島に上陸すると言っているようですけど,現段階での外務省として,どのような対応をしておられるのかということと,こういったこの種のことというのは繰り返されていて,その度に政府も抗議するということをされていると思いますけれども,今朝の自民党の外交関係部会でも,もう少し根本的に上陸を阻止するような方策を考えた方がいいのではないかというような意見も出ていましたが,その辺についてお考えをお聞かせください。

【河野外務大臣】小渕・金大中(キム・デジュン)パートナーシップ宣言20周年ということを受けて,日韓は未来志向で新しい関係を作っていこうという議論をしていたにもかかわらず,もうエビの話に始まり,旭日旗の話,竹島の上陸の話,あるいは財団の話,そして旧朝鮮半島出身労働者に関する大法院の判決,あるいはまた,つい先ごろの日本のEEZ内における日韓の取決めを無視した韓国側の対応,未来志向と言えないケースが連続して続いているという,こういう状況に照らして,少しどういう対応をしたらいいのかということは,相当真剣に考えていかなければいけないと思っております。
 特に,竹島の上陸については,政府なり公の機関が交通手段を提供するわけでございますから,これは国会議員が上陸をしているというだけでは済まないというふうに認識しております。
 そうしたことも踏まえ,少し,韓国側と日韓関係をどのようにする意向なのかということは,きちんと話合いをしていかなければならないと思っておリます。これは韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官がタスクフォースを設立され,未来志向の関係を作るという目的でタスクフォースを作られましたので,こちらもそちらに呼応して有識者会議を作り,いい提案を頂いたと思っておりますが,少し日韓の関係を韓国側として,今後どのように考えていかれるのかということは,どこかで一度きちんと確認をしないといけないと思っているところでございます。

韓国政府による「和解・癒やし財団」解散方針発表

【共同通信 江藤記者】日韓関係に関連してなんですが,韓国が昨日,財団の解散を発表しました。この財団の解散は2015年の日韓合意に反しているとお考えかどうかと,その理由を教えてください。

【河野外務大臣】日韓合意というのは国際約束でございますから,日本側は日韓合意の定める義務をしっかりとやってきたところでございまして,韓国側は日韓合意を破棄したり,再交渉を求めたりすることはないと,日韓合意を維持していくということを再三,おっしゃっているわけでございますから,日韓合意をしっかりと履行するアクションを今後韓国側が取られると思っております。

外交史料の公開

【日経新聞 林記者】外交史料の公開について伺います。外務省ではもう外交史料の公開というのを毎年行っていて,外交史料館でもいろんな展示をされていますけれども,外交交渉の内容というのは国益に関わるもので,それでも史料を公開する意義について大臣のお考えをお願いします。

【河野外務大臣】当然,交渉前の手の内をさらすということもできませんし,交渉が終わった直後に中身を全部出すというのは,これは様々その後に支障が出ると思っておりますが,相当時間がたって歴史となっているものについては,やはりしっかりと歴史を検証するという観点からも,一次史料を公開していくというのは,これはしっかりやらなければならないと思っております。その中にあっても,影響が出かねない,さらに今後影響が出かねないようなものについては,それが過ぎるまでは公開を差し控えなければならないと思っておりますが,一定の年月がたって歴史として検証されるべきものは,積極的に公開をしていきたいと思っております。
 今,外交史料館がございますが,国立公文書館というのもございまして,公文書館は今度,建て直しをするという計画が,実は外務大臣になる前,公文書館の担当大臣をやっておりましたので,その時に憲政記念館の所に,新しいきちんと現物を展示できる能力のある国立公文書館を建築したいということで,その方向で今,様々準備が進んでおります。外交史料館も今いろいろと展示をしておりますけども,できれば国立公文書館とこの展示については一緒にやらせていただきたい,現物をなるべく多くの国民の皆様に一つの所で,なるべく長い時間,国民の皆様に来ていただきやすい時間帯に見ていただきたいと思っておりますので,国立公文書館と外交史料館とできれば重要な展示は一緒にやらせていただきたいと思っておりますし,組織として国立公文書館と外交史料館あるいはどのようにやっていったらいいのか,あるいはそれぞれ古い文書の修復作業というのをやっております。この技能の研修とか,検証とかあるいはそういうところに関するコストの問題とかいろいろありますので,外交史料館と国立公文書館の間で今,様々やり取りをしていただいているところでございます。

APEC首脳会議

(以下は英語にて発言)

【ブルームバーグ レイノルズ記者】最近のAPEC首脳会議で共同声明が発出されなかったことについて伺います。また,G7サミットの際も,会議後のトランプ大統領の拒否によって共同声明は見送られました。大臣は,これらの会議において首脳らが何らかの合意に至ることについて,どれほどの重要性があるとお考えでしょうか。ある国の政府関係者は,国家間で意見の不一致があれば,あらゆる対話の機会を残しておくことが重要と主張しています。一方で,意見の不一致があろうとも,少なくとも何らかの合意に至り,何らかの声明を出すべきだとの声もあります。大臣はこの点についてどのような立場をとられますか。

(以下は英語にて発言)

【河野外務大臣】APEC参加国の間で意見の不一致はありました。その中でPNGは議長国として,何らかの共同宣言を出すべく努力をしていました。その後,PNG政府は,議長声明を出すことにしたと認識しています。私は,世界の首脳らによる会議において共同声明を出すことは,好ましい形だと考えております。しかし,首脳らが合意に至ることができない場合にも,多くの方法は他にあると思います。議長声明の発出は代替案のひとつです。全ての首脳らが合意した共同声明を出すことが好ましいですが,そうでないのならば,議長声明はその代わりになり得るでしょう。

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