記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年6月19日(火曜日)8時44分 於:官邸エントランスホール)

米韓合同軍事演習の停止

【記者】韓国の国防省が,先ほど,8月に予定されていた米韓合同軍事演習を中止すると発表しました。日本政府として受け止めがあれば,また東アジアの安全保障上,何らか影響,懸念などありますでしょうか。

【河野外務大臣】北朝鮮が善意をもって交渉している間は,共同訓練を差し控えるという話がトランプ大統領からあったことを受けてのことと理解をしております。北朝鮮が善意をもって交渉していないということになれば,共同訓練は再開されると理解をしております。特に日米間の訓練,その他には影響はありません。

慰安婦問題(康京和韓国外交部長官の発言)

【記者】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が,昨日,慰安婦問題について国際社会の深刻な人権問題として位置付けられるよう,外交部としての計画を間もなく発表すると発言しました。これ受け止めあればお願いします。

【河野外務大臣】日韓合意の精神に反するものとして受け止めておりますし,先般,ソウルでの日韓の外相会談,あるいは文在寅(ムン・ジェイン)大統領との表敬の中で,今年は日韓パートナーシップ宣言20周年を受けて,日韓を未来志向で前へ進めていこうという話をしたばかりでございましたので,ややどういうことか,いぶかしく思っております。 このようなことが続けば,せっかくの日韓パートナーシップ宣言20周年という年を両国で前向きにお祝いをし,未来志向の関係を作っていこうということが難しくなるというのは,先方もお分かりのはずだと思います。そこは真意をしっかり確かめていきたいと思っております。

【記者】計画,間もなく発表されるということですが,今後,どのように対応されていくおつもりでしょうか。

【河野外務大臣】まず,先方の真意をしっかり確認したいと思います。

北朝鮮情勢(金正恩委員長の訪中の可能性)

【記者】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が,今日にも3回目の訪中をするかもしれない,調整しているという一部報道があります。もし実現すれば短期間で3回目となる,かなり異例の対応だと思いますが,日本政府,どのように分析されていますでしょうか。

【河野外務大臣】北朝鮮の指導部の動向については,様々な情報を分析しております。かなり強い関心を持っているところであります。

米韓合同軍事演習の停止

【記者】米韓合同軍事演習なんですが,これは北朝鮮への圧力の一環としてこれまで行なわれてきた経緯もあると思うのですけれども,この中止によって北朝鮮に対する圧力が弱まるという懸念というのはないのでしょうか。

【河野外務大臣】善意をもって交渉に当たっている間は,中断をするということですので,もし北朝鮮がそのようなことを行なえないのならば,直ちに再開されると理解をしております。

【記者】懸念はないと。

【河野外務大臣】特に状況に変わりはないと思っています。

日中韓首脳会合

【記者】日中韓の首脳会合,年内にも開催されるという報道がありましたけれども,調整状況はどうなっているのでしょうか。

【河野外務大臣】何も聞いておりません。

【記者】大臣としては,年内の開催が望ましいというお考えでしょうか。

【河野外務大臣】今度は中国側が主催ですので,まず,中国側の準備状況その他,相談をしたいと思います。

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