記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成30年1月30日(火曜日)8時35分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
日露次官級協議の対外発表
【河野外務大臣】2月6日,東京において,森健良外務審議官とモルグロフ外務次官との間で日露次官級協議を行います。
日露二国間関係全般,北方四島での共同経済活動を含む平和条約締結問題等について議論が行われる予定です。
本年5月にあり得べき安倍総理の訪露やその前に行われる日露外相会談など,今後の日露間の政治対話を見据え,建設的な協議となることを期待したいと思います。
南北合同文化行事の中止通報
【記者】北朝鮮が南北で合同で行う予定だった行事への中止を早急に言ってきたりですね,また平昌オリンピック開会式前日には軍事パレードの動きも伝えられるなど,こうした揺さぶりともとれる動きについてどのようにお考えですか。
【河野外務大臣】北朝鮮が何を中止するかどうか,いちいちコメントをするのは差し控えたいと思いますが,南北のこの対話は,平昌オリンピックの成功に向けてオリンピックに関して南北の間で対話が行われているもので,北朝鮮問題について,非核化については国際社会はこれまでと何ら変更することなく,北朝鮮に対して経済制裁の完全な履行をし,圧力を高めながら北朝鮮が非核化に向けての意思表示,そして具体的な行動を取ることを期待をしたいと思います。
駐日ロシア大使の任命
【記者】駐日ロシア大使に領土問題に関して強硬派とも知られるガルーシン氏,任命されましたけれども,大臣,どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
【河野外務大臣】まだ,お目にかかってもおりませんので,あまり先入観を持って臨みたくはありません。
日中関係
【記者】日中関係なんですけれども,先日,大臣訪中されて会談を行われたわけですが,その中ですね,昨日,中国軍機が飛来して,またスクランブルに出たと,その丁度いい関係を築いてきた中で,そういった軍の動きもある,これをどういうふうに受け止めていらっしゃるのか,またその問題についてこれまでも話してきたと思いますが,どういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
【河野外務大臣】東シナ海を始め,中国側が独自な主張をされましたが,我が方としては東シナ海を「平和・友好・協力の海」にしようという首脳間の合意に基づいて,しっかり対応してまいりたいと思っております。
先般の潜水艦,水上艦艇の事案については,こちらからこうした関係改善に水を差すようなもので,中国側の再発防止をしっかりやっていただきたいということを申し上げました。この関係改善をしようという政治的な意思表明は,李克強(り・こくきょう)国務院総理を始め,楊潔篪(よう・けつち)国務委員,王毅(おう・き)外交部長,それぞれそういうご発言がありましたので,中国側としてはそういう意思がはっきり明確に出されましたので,様々水を差すような動きについては再発を防止する方向で,中国側がしっかり動いてくれると思っております。
【記者】その意味で海空連絡メカニズムの早期運用が重要だと思うんですが,早期運用に関して努力をするということについて,その具体的なステップ,防衛省も含めて具体的なステップについて,大臣,どのようにお考えですか。
【河野外務大臣】案文,その他の最終調整を防衛当局間でこれから行われると思っておりますので,なるべく早期に,このメカニズムの運用が始まることを期待したいと思います。
【記者】時期的なめどというのは・・・。
【河野外務大臣】中国側も非常に前向きでしたので,あとは作業が行われるだろうと思います。