記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年1月23日(火曜日)10時20分 於:官邸エントランスホール)

北朝鮮情勢

【記者】北朝鮮関連でお伺いします。先日,また北朝鮮籍タンカーとですね,ドミニカの船籍と思われる船が横付けしているのが確認されたと,恐らく制裁逃れの一端じゃないかということなんですが,まず,この前のカナダの関連会合でもですね,その対策強化ということを打ち出していると思うのですが,そういった中でこういうことが起きているということ,それとまたそれに対する対応,どういうふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】カナダのバンクーバーの会合でも,北朝鮮の制裁逃れが巧妙になっているという指摘はさせていただきました。「瀬取り」の対応については国際社会でしっかりとお互い助け合いながら,この「瀬取り」を防いでいこうというところでは一致をしております。
 個々の事案については,警戒監視活動のオペレーションに詳細にわたることになりますので,差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】様々な船籍の船がですね,そういった北朝鮮籍と思われる船と接触をしているということで,なかなか監視だけで果たして取り締まれるのだろうかという指摘もあるかと思うのですが,それについてはどういうふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】やり方が巧妙になっているという現実がありますので,それに様々な形で対応していかなければいけないと思っております。国際社会で一致してやれるところをしっかり対応してまいりたいと思います。

【記者】また北朝鮮に関連してですが,一部報道ですが,この間のカナダの会合で韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が,人道支援の再開に前向きな姿勢,発言をしたと,それに対して日米を中心としてですね,時期尚早だと,早いという対応を示したということなんですが,大臣も人道支援の再開に関しては,やはり時期尚早というか,切り分けて考えるべきだという指摘もあるかもしれませんが,それについてどうお考えでしょうか。

【河野外務大臣】バンクーバーの会合の,非公開の部分について申し上げるつもりはございません。国際社会は一致して,今,北朝鮮に対しては最大限の圧力をかけることが必要だということで一致をして,その旨,議長声明等でメッセージを発出しましたので,国際社会として今北朝鮮に対して最大限の圧力をかけていく,それ以外に道はないと思っております。

【記者】「瀬取り」なんですけれど,例えば積み荷を移し替えている現場を撮影した場合に,日本として国連なりに提出していくというお考えはあるのでしょうか。

【河野外務大臣】オペレーションの詳細については申し上げません。

河野外務大臣の訪中

【記者】大臣の訪中日程なんですけれども,かねて訪中に意欲を示されてきたと思っているんですけれども,日中韓サミットの開催についてどこまで合意が取り付けられるかが焦点だと思いますが,中国訪問したときにどういったやり取りを期待されていますでしょうか。

【河野外務大臣】まだ訪中自体が固まっておりませんので,何とも申し上げられませんが,日中韓サミットについては,なるべく早い時期にやろうということで日程調整を進めていくことになると思います。

【記者】大臣,元々早いうちに訪中をしたいということは,ずっとかねがねおっしゃっていて,その場で大臣として外相会談で確認したいというふうに思っていることは何でしょうか。

【河野外務大臣】日中関係,今年は節目の年ということもありますので,日中,様々関係を強化するための取組というのをやっていきたいと思っておりますし,また日中が国際的な,あるいは地球規模の課題について一緒に取り組んでいくということも大切だと思っておりますので,そうしたことについて,日中が肩を並べて何ができるかというようなことも議論したいと思っております。

【記者】昨日の外交演説でも,東シナ海の問題に関しては一方的な現状変更は認められないというふうに指摘してました。そういったことも話題にされる方向になるのでしょうか。

【河野外務大臣】日中関係,様々の問題を議論していきたいと思っております。

【記者】訪中の場合は,李克強(り・こくきょう)首相との面会も調整されることになるのでしょうか。

【河野外務大臣】まだ訪中については,何も決まっておりません。

【記者】中国の原子力潜水艦がですね,接続水域に入った問題などについては,日中関係の妨げにはならないとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】日中関係,様々な問題については議論していきたいと思っています。

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