記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成29年11月5日(日曜日)21時33分 於:飯倉公館)

冒頭

【河野外務大臣】今日,17時30分から45分間,ライトハイザー米国通商代表と会談を行いました。これは,昨年の8月にワシントンでお目にかかって以来の会談になります。ライトハイザー通商代表とは,麻生副総理とペンス米副大統領との2回目の日米経済対話の成果を確認をし,日米両国がアジア太平洋地域,或いは世界経済の成長をリードしていこうという観点から,かなり建設的な意見交換ができたと思っています。
 その後,18時25分から30分弱ジャレッド・クシュナー米国大統領上級顧問と話を致しました。クシュナー上級顧問とお会いするのは,今回が初めてですが,中東問題について率直な意見交換を致しました。
 その後,ティラソン国務長官と夕食を食べながら外相会談というのか,外相ワーキングディナーを行いました。これは,明日,首脳会談がありますので,その準備という意味合いもありまして,北朝鮮情勢,或いは日米関係一般について様々意見交換を行いました。その中で,自由で開かれたインド太平洋戦略ですとか,米軍の問題ですとか,そういった観点についても少し触れました。
 私からは以上です。

質疑応答

【記者】そうした中で我々国民が非常に関心高いのは今少し沈黙を続けている北朝鮮問題だと思います。首脳会談を前に前向きな色々議論がされると思うんですけれども,具体的にどういった話が行われたのでしょうか。

【河野外務大臣】首脳会談の前の準備の会合ですから,両サイドとも,首脳にまず報告をしなければいけませんが,北朝鮮の状況について,様々情報交換をすると同時に,今はきちんと圧力をかけていく時期だ,圧力は効果を少しずつ出しているというようなことを話し合いました。

【記者】北朝鮮に関してなんですが,先方からテロ支援国家の再指定について何か言及ありましたでしょうか。

【河野外務大臣】細かい中身については,まだちょっと両方とも首脳に報告する前ですから,ちょっと差し控えたいと思います。

【記者】先ほど北朝鮮の圧力の効果が出てきているというのは,双方がそういう認識でということなのですか。

【河野外務大臣】双方そういう認識です。

【記者】大臣のほうからそういうふうに。

【河野外務大臣】中身のやりとりについてはちょっと差し控えたいと思います。

【記者】中国に関しては北朝鮮絡みの話であったり,あるいはインフラ整備の話であったり意見交換等ございましたでしょうか。

【河野外務大臣】中国についても少し触れた部分はあります。

【記者】どういったことについてでしょうか。

【河野外務大臣】中身の詳細は,ちょっと控えたいと思います。

【記者】ライトハイザー氏とはTPPですとか,日米間の2国間のFTAについての話をされたのでしょうか。

【河野外務大臣】FTAについて触れた部分はありますけれど,日米の経済秩序の中で様々な選択肢があるよね,という話で,様々な選択肢,どういう枠組みでやっていくか副総理と副大統領の中できちんと議論をしていこうと,そういうことです。

【記者】そういうことで一致したと。

【河野外務大臣】はい。

【記者】FTAについてはライトハイザー代表の方から出たんでしょうか。

【河野外務大臣】どちらが何を言ったかというのは差し控えますが,選択肢の話をしているときに,FTAについてそういう言葉が出たというのはありますが,日本とアメリカ,様々選択肢があって,どういう選択肢が良いのかというのは,引き続き第3回以降の日米経済対話の中で議論していこうと,そういうことです。

【記者】様々な選択肢というのは二国間のものも含まれるし,マルチのものも含まれるということですか。

【河野外務大臣】それこそ色んな選択肢があるということです。

【記者】沖縄の基地問題についての言及はありましたでしょうか。

【河野外務大臣】米軍のことについても触れましたが,中身のやりとりは控えさせて下さい。

【記者】対日貿易赤字についてはライトハイザー代表との間で話題になったのでしょうか。

【河野外務大臣】今年の1月の日本が日本のアメリカへの投資による雇用創出が1万7千人を超えて,諸外国の投資と比較しても最も米国の中で雇用創出効果が大きかったよねというような話と,それから日本の対米投資が引き続き大きいというような話をして,日本の投資,アメリカで大きな効果を生んでいるねというような話はこちらからもさせて頂きました。

【記者】前回のライトハイザーさんとの会談では牛肉のセーフガードの話が出たと思うんですけど,今回も引き続き議論をしたということでしょうか。

【河野外務大臣】ちょっと記憶にありませんが,確認をしないで申し上げるのはなんですが,細かい個別のやりとりは今日はちょっと差し控えたいと思います。

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