記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成29年9月15日(金曜日)12時20分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
(1)大臣の国連総会出席
【河野外務大臣】17日から22日までニューヨークを訪問して,国連総会に出席をいたします。
北朝鮮の問題などを含め,外相会談を今いくつか調整をしております。また,安保理改革のためのG4の外相会合,あるいは軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)外相会合を始め,いくつかの関連会合を行う予定でございます。
(2)航空機を利用した元島民による特別墓参
【河野外務大臣】本年9月の日露首脳会談の結果を踏まえて,飛行機を利用した元島民の方々による特別墓参を,9月23日を軸に,天候条件の良い日に実施するということで一致をいたしました。飛行機を利用しての元島民の皆さんの墓参は初めてということですので,島民の方々の負担軽減につながるのではないかと思っております。
政府側から,中根副大臣ほか外務省,内閣府の職員が同行する予定でございます。
こういう取組を着実に積み重ねていって,四島における協力で様々成果を生み出しながら,平和条約の締結に向けて,意義を両国の国民に理解をいただきたいと思います。
(3)日韓電話外相会談
【河野外務大臣】本日,10時45分から約15分間,韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と電話会談をいたしました。今は圧力を強化するときであるという認識の下,北朝鮮に対する圧力を強化すべく,安全保障面,その他での日米韓の連携を緊密にしていこうということで確認をいたしました。
北朝鮮関連
【記者】北朝鮮の止まることのない挑発が続いています。先般の国連安保理での制裁決議をもっても,これは止めることができないということなのでしょうか,今後,更なる厳しい制裁が必要だというふうにお考えなのか,お聞かせください。
【河野外務大臣】先般の国連の安保理決議が履行されれば,北朝鮮の外貨収入の9割近くになると思います。きちんと国際社会で安保理を全面的かつ厳格に履行して,北朝鮮に圧力をかけ続けるというのが,今大事な時だと思っております。
【記者】新たな制裁ついて協議していくというふうにはお考えではないということですか。
【河野外務大臣】(NY時間の)金曜日の午後3時に,安保理の緊急会合が開催される予定でございますので,そこで様々な調整を行っていきたいと思います。
【記者】今朝のミサイル発射についてですね,専門家からは,次の挑発行動への布石なのではないかという指摘も出ています。この先も,こういった挑発行動が繰り返されるというふうにお考えでいらっしゃいますか。
【河野外務大臣】様々な情報を取って,分析をしているところです。北朝鮮が,きちんと非核化に向けて具体的な行動が取れるよう,国際社会,一致して圧力をかけ続けてまいりたいと思います。
【記者】前回,グアムではなく,北の方向に撃ったときにですね,河野大臣からは,北朝鮮はアメリカに対して少しひるんだのではないかというふうに分析をされていらっしゃいましたけれども,今回も同じように北の方向に撃ちましたが,その時の分析と同じ見方をしていらっしゃいますでしょうか。
【河野外務大臣】北朝鮮がどういう意図をもって撃ったかというのは,これは分かりません。様々な見方があると承知をしております。今,いろいろ政府内でも分析をしているところです。
航空機を利用した元島民による特別墓参
【記者】冒頭に空路墓参のお話がありましたけれども,23日,行くということですが,四島で宿泊はしないということでよろしいでしょうか。
【河野外務大臣】日帰りです。
新閣僚の資産公開
【記者】今日,新任閣僚のですね,資産公開があります。ご自身の資産に対する感想とですね,この公開制度そのものに対するお考えについてお聞かせください。
【河野外務大臣】公開制度をきちんとやることを積み上げていくことによって,政治に対する信頼を確保していきたいと思います。特に,資産についてコメントはありません。
北朝鮮関連
【記者】北朝鮮の問題で,この前スイスでですね,鯰参事官が直接,向こうの政府高官に抗議したという形がありましたが,この国連の場でもですね,機会があれば李容浩(リ・ヨンホ)外相,並びにその他政府高官に接触して,そういった旨を直接述べるお考えはありますでしょうか。
【河野外務大臣】スイスで北朝鮮側に日本の立場を,再度,繰り返したということは承知をしております。ニューヨークで先方が来るかどうかも分かりませんし,何が,どうというのは,今のところ決まっておりません。
大臣の国連総会出席
【記者】韓国とアメリカとは外相会談やりましたけれども,中国やロシアにも働きかけて・・・。
【河野外務大臣】今様々,電話会談,あるいはニューヨークでのバイの会談,調整をしているところです。
航空機を利用した元島民による特別墓参
【記者】日帰りの空路墓参の件なんですけれども,元島民には宿泊も検討しているというふうに周知されている・・・。
【河野外務大臣】宿泊はありません。
【記者】それはロシア側から断られたというような・・・。
【河野外務大臣】いえ,宿0泊はないということです。