記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成28年12月26日(月曜日)9時30分 於:中央玄関ホール)

冒頭発言

【岸田外務大臣】本年4月に沖縄で米軍属による重大な事件が発生した後,7月に行った日米共同発表を踏まえ,今般,在日米軍の軍属の扱いを見直すための法的拘束力のある政府間協定の案文について実質合意に達しました。合意は,内容的には,7月の共同発表の内容の詳細を具体的に確立するものであり,これによって,軍属の範囲を明確化し,また,軍属となりうるコントラクター人員を規定する基準を定める,そして,これに該当しなくなる者が軍属となることはなくなる,そして,軍属について適格性を定期的に見直すこととなります。法形式としては,昨年締結された環境補足協定の例を踏襲し,日米地位協定を補足する国際約束となるものであり画期的なものだと考えます。今回の合意は,日米両政府が協力すれば,目に見える結果を着実に出すことができるという良い例であり,日米同盟の更なる深化につながると考えます。明日の安倍総理の真珠湾訪問において,こうした一連の成果を含む日米同盟の意義が改めて首脳間で確認されることになると考えます。今後,双方において技術的な作業が残っており,また,相手のあることでありますが,日本側としてはオバマ政権中に協定の署名ができるよう,作業を加速していきたいと考えています。

質疑応答

【記者】軍属となり得るコンストラクター人員の規定ということは具体的にはどういった…

【岸田外務大臣】具体的にはまさにそのとおりであり,その技術的な内容については日米双方の国内の審査機関によって文言を確立するということになります。いずれにしましても,こうした内容を通じて米軍属に対する管理・監督がいっそう強化されることになる,そして,米軍関係者による事件・事故の効果的な再発防止につながる,このことが期待されます。

【記者】オバマ大統領が,伊勢志摩サミットの際に来日したときにもこの問題について前向きな発言をされていらっしゃいましたけれども,その後なかなか協議の進展が見られなかった中で,今回,大統領の任期も間近に迫った中で合意に到るということは,どうしてもやはりオバマ政権の間に合意したいという意思が両方のサイドにあったという見方でよろしいでしょうか。

【岸田外務大臣】これはもう7月の日米共同発表から後,両国の関係者の間で精力的な協議を続けてきました。そしてこの努力の結果,実質合意に到り,そして今回速やかに発表を行った次第です。7月5日の東京での発表以後,関係者の間では一貫して精力的な作業が続いてきたと認識をしています。

【記者】正式な署名というのは,時期的なメドというのは。

【岸田外務大臣】先ほど申し上げましたが,相手のある話ではありますが,オバマ政権の任期中に署名をすべく作業を加速させたいと日本側は考えております。

【記者】今回米軍属の範囲を限定化したということで,現在7,000人ほど在日米軍がいるとされていますけれども,このうち米軍属が何人くらい,あるいは何パーセントくらい減るというふうにお考えですか。

【岸田外務大臣】これは今,文言について技術的な確定を行っています。それを現実に当てはめた場合にどうなるのか,そういったことについては,技術的な作業を行っているかもしれませんが,今,私自身はすぐに数字は持ってはおりません。しかし,いずれにしましても,今回の合意,実質合意が実現されたならば,4月に発生した事件におけるシンザト被告人のような者は軍属には当たらないということになる,というのが日米両政府の一致した認識であります。引き続き作業を進めていきたいと考えます。

【記者】根本的な質問をしたいのですが,軍属の範囲を限定化することが,同様の事件の再発を防ぐということにどう繋がるのかということについて説明していただけますか。

【岸田外務大臣】軍属の範囲を限定するとの点については,これをまず明確化する,それを,管理をしっかりとすることが出来るようになる,そのことが,この事件の発生の再発を防ぐことにつながる,このように思います。先ほど申し上げたように,管理についても定期的に基準を見直していく,こういったことも約束をされました。こうしたことを通じて管理が一層徹底される,明確化される,このことが事件再発の一つの手がかりになると認識をしております。

このページのトップへ戻る
記者会見へ戻る