記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成28年5月10日(火曜日)21時38分 於:本省中央玄関)

【記者】アメリカのオバマ大統領が,広島を伊勢志摩サミットの際にあわせて,訪問するということで発表がありましたけれども,これについて大臣としての受け止めをお願いします。

【岸田外務大臣】オバマ大統領は,伊勢志摩サミット終了後,27日夕刻になると思いますが,広島を訪問することを決定されました。安倍総理に加えて,私自身も広島でお迎えしたいと思っています。今回の訪問は先日のケリー国務長官をはじめとするG7外相の広島訪問,さらには,広島宣言の発出などと相まって,核兵器の無い世界を作っていこうという国際的な機運を盛り上げる上で大変重要な歴史的な訪問になると考えています。日本政府として心から歓迎したいと考えています。私自身も,被爆地出身の外務大臣として,就任以来3年5か月,一貫して世界の政治指導者が被爆地を訪問することは重要であるということを訴え続けてきました。今回オバマ大統領の広島訪問が決定したことは,私自身としましても心から嬉しく思っています。これからは訪問の準備に万全を期したいと考えています。以上です。

【記者】大臣,先の広島外相会合で採択されました広島宣言の中にはですね,他の人たちもですね,我々と同じように訪問してほしいと,そういう文言が入っていると思うんですけれども,今回こういった形で実現するにあたって,改めて大臣自身,先ほどのケリー国務長官はじめとしてですね,G7外相の広島訪問それから原爆資料館の視察含めてですね,相当強いこだわりを持って,取り組んでいらっしゃったと思うんですけれども,そういったことを踏まえて,今回のこのオバマ大統領の訪問というのはどういう意味を持つんでしょうか。大臣にとって,あるいは日本にとって。

【岸田外務大臣】今,申し上げたことと重なることが多いとは思いますが,私自身,世界の政治指導者の被爆地訪問の重要性を訴え続けてきたことから,今回のオバマ大統領訪問決定は,心から歓迎したいと思いますし,国際的な核兵器の無い世界を作っていこうという機運を盛り上げていくうえで,歴史的な訪問になると考えています。是非,こうしたオバマ大統領の思いもしっかり受け止めて,日本政府として,アメリカ政府とともに,核兵器の無い世界実現のために,現実的そして実践的な取り組みをしっかり進めていかなければならない,こういった思いを新たにいたしました。

【記者】一方でオバマ大統領の広島訪問が国際社会に与える影響についてはどう考えてらっしゃいますか。例えば一方では北朝鮮が党大会をやっていましたが,核開発を誇示していますけれど,そういった国際情勢において今回の訪問が持つ意味というのは。

【岸田外務大臣】昨年,5年に一度のNPT運用検討会議が開催されました。その重要な核軍縮不拡散における会議においても,結果的には核兵器国と非核兵器国が鋭く対立することによって成果文書も採択できなかった,こういったことがありました。このように今国際社会においては,核兵器のない世界を作っていこうという機運がしぼみつつあるこう言われている中にあって,今年に入りG7の外相がそろって広島訪問を行った,広島宣言が発出された,そうして,このたびオバマ大統領の広島訪問が決定した,このことはしぼみつつあった国際的な核兵器のない世界を目指そうという機運を再び盛り返す,反転攻勢に転ずるこうしたきっかけになることを期待したいと思っています。

【記者】ケリー長官が広島を訪問した際には原爆ドームですとか,慰霊碑に献花などをされました。アメリカのオバマ大統領が今回来た時には,被爆地出身の外相として何を期待されますか。

【岸田外務大臣】これは,訪問の時期につきましても,今,想定されるのは伊勢志摩サミット終了後ですので,27日の夕刻というぐらいしか想像できません。具体的な時間付けもこれから調整しなければなりません。併せて具体的にどんな日程が組まれるか,これも時間と共に考えながら調整していかなければなりません。全て具体的な日程はこれからだと思っています。アメリカ側の考え方もあるでしょうし,しっかり準備をしていきたいと思っています。

【記者】オバマ大統領には今回の訪問で何を一番大臣としては感じ取って欲しいと思ってらっしゃいますか。今回も各国の外相を大臣自ら原爆資料館に案内されたと思うんですけど,そういった意味からオバマ大統領には一番何を感じて頂きたいのか。就任当初からプラハで演説を含めて熱心な姿勢を見せている大統領だと思いますので,その辺を踏まえて大臣として何を一番伝えたいと思ってらっしゃいますでしょうか。

【岸田外務大臣】今回のオバマ大統領の訪問は犠牲者の方を慰霊し,そして核兵器のない世界をめざすという明確なメッセージを発出することになると考えます。何を見てもらいたいかという質問ですが,前回G7外相会談の時にも申し上げましたが,やはりご自身の目と,ご自身の心でしっかり見て感じて頂くことが大事だと思います。

【記者】大臣,広島宣言には広島だけではなく長崎の訪問も呼びかけていたと思うんですけれども,日本政府として今後オバマ大統領に広島だけではなく,長崎の訪問も呼びかけていく考えはありますでしょうか。

【岸田外務大臣】今申し上げたとおり,オバマ大統領の訪問は被爆によって犠牲になられた方々を追悼し,そして核兵器のない世界にむけての明確なメッセージになると思います。こうした思いは訪問地に関わらず長崎の方々も含めた多くの関係者に通ずるものであると考えています。何れにせよ,これからしっかり準備をすすめ,万全を期していきたいと思います。

【記者】実際にですね,今回の訪問が日米関係にとって,どういった影響を与えるか,どういう風にもっていきたいというのは,何かございますでしょうか。

【岸田外務大臣】アメリカの現職大統領が被爆地を訪問するという歴史的な訪問になります。是非,こうした訪問を通じて,日本とアメリカ,両国が核兵器の無い世界を作っていかなければならない,こういった思いをしっかり確認したいと思いますし,先ほども言いましたように,現実の国際社会は大変厳しいものがあります。是非,こうしたこの国際社会に於いて,核兵器の無い世界という大きな理想に向けて,両国が協力していく,こういった大きな流れをつくっていきたいと思います。

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