記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成28年5月1日(日曜日)18時20分 於:タイ王国・バンコク)
質疑応答
【記者】今回,中国で王毅外相等と会談をして,南シナ海を含めた問題について話し合いをされて,その後に東南アジア各国を訪れて,ここでも南シナ海の話がたぶん出てくると思うのですが,こういう順番にしたことでの効果とか意義というのをどういうふうにお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】別に順番について何か考えているということはございません。各国とそれぞれ日程調整をした結果であると思っています。中国との間においても,大切な二国間関係等について突っ込んだ意見交換を行いましたし,また,タイ,ラオスは外務大臣として初めての訪問ですし,ラオス,ベトナム,ミャンマーにおいては,新しい政権がスタートした直後です。こうした国々を訪問させていただこうということで日程を組みました。順番については,調整の結果であります。
【記者】地域情勢についてはこれからの話だと伺っていますが,ASEANの中でタイにどのような役割を果たしてほしいというふうに大臣として期待されていますか。
【岸田外務大臣】ASEANの中において,やはりASEANの発展を考える場合に,メコン地域の発展,これは大変重要であります。タイはメコン地域における中心に位置している国であり,こうした地域の発展をリードしていただく,そして日本もタイと協力しながら地域の発展に貢献していく,こうした役割を担ってくれる国であると大いに期待をしています。ぜひ,ASEAN共同体元年であります今年,ASEANの一層の発展を考える上でメコン地域の発展を支援する,そのために共に協力をしていきたいと考えています。
【記者】海洋を含めて安全保障分野でも同様にタイに期待する役割というのはありますか。
【岸田外務大臣】ASEAN共同体が一層発展し,そしてその一体性を維持していく上において,やはり国際的な課題においての発信においても,一体性を持つことは大変重要ではないか,このように考えます。ASEANの主要国の一つであるタイの貢献に期待いたします。
【記者】ASEAN共同体への支援なんですけれども,中国も先ほどタイへの支援を強化するという決意を示しているのですが,日本として日本ならではのどういった支援ができるのかということについてちょっとお伺いできますか。
【岸田外務大臣】ASEANに対する支援,一昨年の日ASEAN40周年の年に日ASEAN特別首脳会議も開催されましたが,我が国としてこうした歴史を踏まえて,引き続きASEANの発展に貢献していきたいという思いをしっかりと述べました。そうした際の議論をもとに一層未来に向けて貢献をしていきたい,このように考えています。そしてその中において,メコン地域の重要性は先ほど申し上げたとおりであります。そしてその具体的な貢献について,まさに明日,ASEANスピーチの中で私の考えをしっかり述べさせていただきたいと思っています。スピーチ前ですので内容については控えます。
【記者】先ほどの会談されたというのは,これはG7・・・。
【岸田外務大臣】G7に関して,核軍縮・不拡散の部分を議論した。だから核軍縮・不拡散の部分において,ジュネーブの作業部会の議長をタイがやっていますので,ぜひ協力を要請した,協力をしていこうということを確認した,こういった意味で国際場裏での協力を議論しました。