記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成28年2月5日(金曜日)8時45分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言

日・イラン投資協定の署名

【岸田外務大臣】日・イラン投資協定についてですが,先ほどの閣議におきまして,日・イラン投資協定の署名を行うことを決定いたしました。本日夕刻,私(大臣)と現在訪日中でありますタイエブニア・イラン経済財務大臣との間で署名を行う予定にしております。
 この協定は,昨年10月,私自身がイランを訪問した際に実質合意に至ったことを発表したものであり,この度,署名を行うことができ大変嬉しく思っております。
 今後も,本協定の早期締結などビジネス環境の改善等を通じて日本企業を支援し,日・イラン経済関係の一層の拡大に努め,中東の平和と安定に向けて,イランの核合意履行を側面支援していきたいと考えます。

北朝鮮のミサイル発射関連

【フジテレビ 藤田記者】北朝鮮のミサイル発射予告まであと3日となりました。今の受け止めと,日本としては自制を北朝鮮に求めていますけれども,北朝鮮側はいっこうに構わないというような形です。本当の意味での有効的な自制はどのようにして求めればいいと,大臣はお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】北朝鮮による衛星と称するミサイル発射予告は8日から25日とされています。8日が近づいているわけですが,引き続き我が国としましては,情報収集・分析に全力で努め,国民の安心・安全のために政府を挙げて取り組んでいかなければならないと思っています。そしてその際に,国際社会との連携が重要だと考えます。国際社会と連携して北朝鮮により強いメッセージを伝えていくこと,そして自制を求めていくこと,これは引き続きしっかりと力を入れていかなければならないと考えています。3日の日に私(大臣)から在日アメリカ大使,そして齋木次官から在日中国大使,在日ロシア大使にも働きかけを行いましたが,4日の日に木原副大臣の方から安保理非常任理事国の在日大使に働きかけを行い,そして石兼アジア大洋州局長から六者会合首席代表,米国と韓国でありましたが,電話会談を行いました。引き続きこうした形で緊密な連携を様々なレベルで確認をしていきたいと存じます。引き続き情勢については注視していきたいと考えます。

岸田大臣のカナダ訪問

【フジテレビ 藤田記者】来週,一部報道でカナダの方に大臣が訪問されるということが報じられていますけれども,カナダとの外相会談の議題と,そしてカナダ以外にもどこか別の国を訪問される予定というのはあるのでしょうか。

【岸田外務大臣】カナダ訪問も含めて,私(大臣)の外国訪問については今現在,具体的に決まったものはありません。

日露次官級協議

【フジテレビ 藤田記者】日露次官級協議が月末にも予定されているというふうに報じられていますけれども,こちらの方,総理がプーチン大統領と先月電話会談をしまして,非公式にロシアを訪問するということなども話し合われています。今回の次官級協議での議題と,あと,大臣のロシア訪問の予定というのはあるのでしょうか。

【岸田外務大臣】日露次官級協議については,2月中に行うということで一致をしております。その方向で調整を進めていますが,まだ,会議自体の具体的な日時は確定はしておりません。そして中身については,日露関係全般について議論するということであり,その中には平和条約交渉も含まれると考えます。そしてそれ以外の中身については,今の段階では,まだ確たるものは申し上げられないと思います。

北朝鮮に対する安保理決議の現状

【テレビ朝日 千々岩記者】明日でですね,北朝鮮が核実験をしてから一ヶ月がたちます。安保理の制裁の議論が続いていますけれども,見通しはいかがでしょうか。

【岸田外務大臣】各国,様々な立場があり,引き続き様々な協議・意見交換は続けられています。立場の違いによって時間は掛かっていますが,引き続き我が国としまして強い新しい決議の採択に向けて,積極的に取り組んでいきたいと考えています。具体的な見通しについては,今のところ確たるものは申し上げることはできないと思っています。

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