記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成27年11月14日(土曜日)11時00分 於:広島)
岸田外務大臣は,本日,午前11時過ぎより,ぶら下がりを行ったところ,その概要以下の通りです。
冒頭
【岸田外務大臣】日本時間の今朝,パリで発生したテロにより多くの犠牲者が発生しているとの情報に接し,強い衝撃と憤りを覚えます。現時点で100人を超える多くの犠牲者が発生しているという情報もありますが,フランス当局自身が事態を確認中だと承知しています。いかなる理由であれテロは許されない行為であり,強く非難いたします。亡くなられた方にお悔やみを申し上げるとともに,被害に遭われた及びご家族に対しお見舞いを申し上げます。日本はフランスとともにあり,国際的なテロとの闘いの中で,日本としてもしっかり協力をしていきたいと考えています。
外務省としては邦人保護の観点から,現地パリに鈴木駐仏大使を長とする現地対策本部,また,外務本省に,鈴木欧州局審議官を長とする情報連絡室を立ち上げました。引き続き現地の邦人に対し情報提供を行い,また,注意喚起を行って参ります。現時点で邦人の被害があるとの情報はありませんが,引き続き邦人保護に全力を尽くしてまいります。
私から以上です。
フランスのパリで発生したテロ事件
【記者】フランスへの対テロ支援についてどのような支援を行うのか。
【岸田外務大臣】テロとの戦いにおいては,従来から我が国として様々なレベル,様々な形で行ってきています。邦人保護の観点から様々な政府機関,大使館,日本人学校の警備から始まって,各国の税関の能力向上など,様々な支援を行ってきていることもありますし,そもそも,テロの根源には格差,貧困があるわけですから,こうした中東の国々や紛争の起こっている国への支援,こういった観点からも力を尽くしていきたいと思います。引き続き国際的なテロとの闘いの重要性を認識しながら,今申し上げましたように,様々なレベル,様々な分野,様々な地域において,日本としましてもしっかりと責任を果たしていきたいと思います。
【記者】現地対策本部はどのようなことをするのか。
【岸田外務大臣】先ほど申し上げました。現地において,邦人保護の観点から,まずは情報提供,これが重要だと思います。まずしっかり情報提供を行い,邦人の方々自らがどう行動すべきか,これを考えていただかなければなりません。そして,その際にしっかりと注意喚起を行って,適切な行動がとられるよう努力をしっかりしなければなりません。これがまず第一だと思います。その上で,状況の変化を見ながら,対策本部として何かさらにやるべきことがあるかそれを考えていかなければなりません。
【記者大臣ご自身は。
【岸田外務大臣】これは,対策本部の役割だと思います。しっかりと対策本部を中心に情報収集を行わなければなりませんし,そういった情報を得ながら次の対応を考えていきたいと思います。私個人としては,こういった状況を把握したわけですので,フランスのファビウス外相に対しましては,お悔やみをお伝えする電報を発出したいと思います。
【記者】東京には戻られるのか。
【岸田外務大臣】東京には明日戻る予定ですが,これは状況次第,状況の変化をしっかり確認した上で必要な対応をしたいと思います。
【記者】現地の邦人に対して伝えたいことは。
【岸田外務大臣】これは是非,提供される情報,そして自ら得た情報につては,しっかり把握した上で,適切な対応をお願いしなければなりません。様々な情報については,是非,しっかり情報収集に努めていただければと願っています。