記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成27年6月2日(火曜日)8時39分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言―地球温暖化対策推進本部:約束草案の政府原案について

【岸田外務大臣】本日の地球温暖化対策推進本部において,我が国の約束草案の政府原案が取りまとめられました。3日に開始されるパブリックコメントなど,国内での必要な手続を経た後,できるだけ早期に約束草案を提出したいと考えます。
 本年末にフランス・パリで開催されるCOP21は,気候変動に関する新たな枠組みが採択される重要な会合です。
 我が国としては,今後正式に決定される約束草案をもって,全ての国が参加する,公平かつ実効的な枠組みに向けて,引き続き積極的に国際交渉に臨んでまいります。

町村前衆議院議長の訃報に触れて

【フジテレビ 藤田記者】昨日,町村前衆議院議長が亡くなられましたが,それに対する受け止めを,お聞かせ頂けますでしょうか。

【岸田外務大臣】急な訃報に接して大変びっくり致しました。町村前衆議院議長は外務大臣の先輩でもいらっしゃいますし,また福田内閣において,町村先生が官房長官,そして私が沖縄担当大臣として,沖縄政策に取り組んだ,こうした思い出があります。
 また,同じく,町村官房長官と私は,消費者問題担当大臣を兼務しておりましたので,消費者庁設立に向けて各省の調整を行った,共に汗をかいた,こういった思い出もあります。
 様々な分野,様々な課題において,ご指導頂いた先輩でいらっしゃいますし,心から尊敬する先輩の訃報に接して大変残念に思い,寂しく思っております。改めて心から ご冥福をお祈り申し上げたいと思います。

日韓賢人会議:森元総理と朴槿恵大統領との会談

【フジテレビ 藤田記者】日韓関係なのですけれども,昨日,森元総理が韓国朴槿恵大統領と会談をしました。その場で朴槿恵大統領から,70年談話に関して,歴史問題について,その認識を盛り込むべきだと注文を受けたのですけれど,これを受けてどのような受け止めをされていますか。

【岸田外務大臣】歴史問題につきましては,我が国の立場を,累次にわたり,韓国側にお伝えをしております。是非,引き続き韓国側に,我が国の立場をしっかり受け止めて頂けるよう,丁寧に,説明は続けていきたいと考えています。

【フジテレビ 藤田記者】他国のこういった談話に注文をつけるということは,アドバイスとして受け止めていいものなのでしょうか。それとも,雑音として無視すればいいのでしょうか。

【岸田外務大臣】そうしたコメントに対して,何か申し上げるのは控えます。いずれにしましても,我が国の歴史問題等における立場については,これまでも説明を続けてきましたが,引き続き丁寧に説明を続けていきたいと思います。

MERS(中東呼吸器症候群)の広がりと水際対策について

【フジテレビ 藤田記者】MERSについてのことですけれども,韓国で,初めて死者が出たと言うことで,アジアに広がりを見せているのですけれども,水際対策というのは万全なのでしょうか。

【岸田外務大臣】先ず,MERSについては中東のみならず,中国,そして韓国,こうした諸国に広がっていると承知をしています。先ず,外務省としては,邦人の安全確保という観点から情報収集を行っていきます。
 そして,感染症の広域情報の更新を行うなどして,情報提供あるいは注意喚起を行っているところです。
 先ずは,こうした邦人の安全確保の観点から,引き続き在留邦人に向けての情報発信を行っていかなければならないと思っております。その上で国内の対処方針,水際対策については関係省庁と連携しながら取り組んでいきたいと考えます。

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