記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成27年2月27日(金曜日)9時16分 於:本省会見室)

英語版 (English)

マーシャル諸島によるICJ提訴

【中国新聞 藤村記者】この日曜日ですけれども,アメリカの水爆実験で「第五福竜丸」等が被曝したビキニ事件から61年になります。この実験場があったマーシャル諸島共和国が昨年,核兵器保有国に対してNPT第6条等に基づく核軍縮義務を怠っているとして国際司法裁判所に9ヵ国を提訴したわけですけれども,そして日本等NPT加盟国に対して提訴に加わるようにと呼びかけているんですけれども政府の対応はどうされるのでしょうか。
 
【岸田外務大臣】ご指摘のように,マーシャル諸島によりICJへの提訴がなされたことは承知をしております。ただ,訴訟の手続きの進行状況については現在管轄権の問題に関する書面の手続きが開始をされた段階であると承知をしております。
 ですから,まだこの管轄権の問題に関する書面手続き,これすらまだ完了していない状況であると聞いておりますので,現段階において我が国としてこの訴訟にどう関わるかについては,この訴訟手続きあるいは今後の展開等をしっかりふまえた上で判断すべき問題であると考えております。現時点ではどう関わるか等については申し上げることは控えます。
 
【中国新聞 藤村記者】考え方としてお聞きしたいのですが,裁判に訴えて核軍縮を前進させるということは,大臣がいつもおっしゃっている現実的かつ実践的アプローチというものの中に含まれるとお考えでしょうか。
 
【岸田外務大臣】今回の具体的な裁判についてはですね,今申し上げましたような段階ですので何か具体的な対応を申し上げるのは控えなければならないと思っています。
一般論としても,様々なケースが存在いたします。具体的なケースに即して我が国として現実的・実践的取り組みはどうあるべきなのかを考えていくべきだと考えます。

北朝鮮関連

【読売新聞 仲川記者】北朝鮮に対する日本政府の独自制裁ですけれども,延長する考えはございますでしょうか。
 
【岸田外務大臣】北朝鮮に対する独自制裁については,現在の制裁の期限が4月に到来すると承知をしております。平成18年に輸入,そして平成21年に輸出をそれぞれ全面禁止する措置を講じ,また平成18年に北朝鮮籍船舶の入港を禁ずる措置を講じました。そして,これらの対北朝鮮措置については,これまで累次に渡り延長してきておりますが,本年4月に現在の措置の期限が到来すると承知をしております。
 そして現時点で4月以降の措置,対応について予断することは控えたいと思いますが,この北朝鮮をめぐる諸般の情勢,総合的に勘案した上で判断していきたいと考えます。

沖縄県知事との面会

【フリーランス 上出記者】2つお願いします。1つは,沖縄の問題です。
ご承知の通り,沖縄県民の判断が去年の衆議院選挙から今回知事選挙で示されたわけですが,その後事態は進んでおります。一方,翁長知事の面会に対して政府の主要な方達,大臣を含めて拒否をされている形になっております。
これは一方で民主主義とか県民を愚弄するものではないかという声もありますが,その辺のお考えと,どういう条件が整えば翁長知事と会うことができるのかとか,その辺の見通しも含めてお伺いしたいと思います。
 
【岸田外務大臣】翁長知事と面会させていただくことについてはですね,通常知事さんとお会いする場合には,それぞれの事務局等で調整をし,日程等を擦り合わせた上で面会を確定するということになると思いますが,今日まで年末年始,そしてご案内の通り1月は外交においても大きな出来事も存在致しましたし,現在のところ日程調整,事務的な調整において日程が確定できていない,こういった状況が続いております。今後も事務当局間でよく調整した上で面会について考えていくべきであると私(大臣)は考えております。

戦後70年関連

【フリーランス 上出記者】別の問題ですが,戦後70年の首相談話,有識者会議が先日発足致しました。これについては,キーワードが植民地支配と侵略ということで,これは言葉を巡ってこれが残るのか残らないのか海外からも大きな関心が寄せられています。海外からの働きかけもありますが,外交ルートを通じて公式,非公式にこの問題について海外から何かの働きかけはありましたでしょうか。
 
【岸田外務大臣】私(大臣)自身,直接何かこれについて具体的な働きかけを受けたということは承知はしておりません。

北朝鮮関連

【産経新聞 楠城記者】北朝鮮のことで,六カ国協議の韓国の首席代表の黄浚局(ファン・ジュングク)さんがロシアに行かれた際に,五カ国による予備的対話のようなものを模索する共通認識ができつつあるという発言をされたようですけれども,日本としてはその動きに同調されるようなお考えはあるでしょうか。
 
【岸田外務大臣】まず,六者会合,あるいは関係国の間における具体的なやりとりについては控えたいとは思いますが,いずれにせよ日本政府としましては,対話再開のためには,北朝鮮が非核化に向けた具体的な措置をとることが重要であるという立場です。
従来から申し上げてきた立場をとっておりますので,引き続き関係国と緊密に連携しながら,北朝鮮に対し安保理決議あるいは六者会合の共同声明といったものを誠実かつ完全に実施することを求めていかなければならないと考えます。

国連防災世界会議

【共同通信 蒔田記者】来月14日から国連の防災会議が始まるかと思いますが,現状での各国の首脳や閣僚の参加の見通しはどうかということと,特に一部報道で,中国は防災担当相の見通しという報道もありましたが,この辺の検討状況はどうでしょうか。
 
【岸田外務大臣】引き続き,調整が続いていると承知しています。ですので,確たる数字,あるいはどこの国がどうだということについては,今,明らかにするのはまだ控えなければならないと思いますが,私(大臣)が聞いているところによりますと,首脳クラスで20カ国前後の首脳が出席を検討しておられるというように聞いておりますし,外相も10カ国前後の外相が検討しておられると聞いております。そして,外相以外の閣僚ということになりますと数十,この辺は更にアバウトな話ですが,50とか60とか,こういった数字が検討されているということも聞いてはおりますが,いずれにせよ,まだ多くの国が検討中ということであります。
具体的な国等については,現時点では控えさせていただきますが,今日まで総理はじめ外務大臣,また関係閣僚等も海外に対しまして,是非国連防災世界会議,これは新しい防災における国際的な枠組みを決定する重要な会議であるからして,高いレベルでの出席を働きかけていきました。できるだけ多くの国々の参加を期待しております。

アフリカ開発会議

【朝日新聞 杉崎記者】TICADについてお尋ねなのですが,前回開催されて以降,アフリカでの相互開催という議論もありまして,一部報道で,来年ケニアでの開催も検討されているということがございますが,今のところの検討状況についてお伺いできますでしょうか。
 
【岸田外務大臣】ご指摘のような相互開催の議論があり,検討が続けられていると承知をしておりますが,現在どういう状況まで検討が進んでいるのか,最近報告を受けておりませんので,ご質問についてはいま一度確認をしたいと思います。

ウクライナ情勢,日露関係

【時事通信 松本記者】ロシア関係でお伺いします。先日のウクライナ東部の停戦合意の発効以降の現状について,大臣としてどうごらんになっているか。その停戦合意が確実に履行されていると認識がされているかどうか。
あわせて,日露関係の面で言いますと,プーチン大統領の年内訪日に向けた環境整備は整いつつあるとごらんになっているか。その調整状況も含めてお伺いしたいです。
 
【岸田外務大臣】まず,ウクライナ情勢につきましては,停戦合意がなされたわけですが,引き続き一部戦闘が継続されているという状況を聞いております。その状況については憂慮しております。ぜひ関係各国において,この事態が平和的,そして外交的に解決されるべく努力を求めたいと思いますし,我が国としても外交的・平和的解決に向けて貢献したいと考えております。
そして,プーチン大統領の訪日については,日露の首脳間で今年のしかるべき時期にということで一致をしているわけですが,現在のところ,何も決まっておりませんし,これはさまざまな点を総合的に判断した上で検討していくべきものであると考えます。

日中韓外相会議の見通し

【読売新聞 仲川記者】種類の違う,2つの質問をさせていただきます。1つは,日中韓外相会議の日程の調整状況をまず教えてください。
 
【岸田外務大臣】日中韓3カ国の外相会議につきましては,各国の首脳間で,開催することにおいては一致をしていると承知しております。我が国としましても,従来から日中韓3カ国の関係を未来志向で発展させていくために,この3カ国の対話の枠組みを重視してきました。
ただ,現在のところ,具体的な日程が決まったとは承知をしておりません。議長国韓国のもとで調整が続けられているものと思います。ぜひ議長国韓国を中心に,具体的な日程が確定し,そして対話が進むことを期待したいと考えます。

望月環境大臣の政治献金に関する報道

【読売新聞 仲川記者】続きまして違う質問なのですけれども,望月環境大臣の献金問題について一部報道がありますが,宏池会長として派閥のメンバーである望月大臣の献金問題をどう受けとめていらっしゃるのか,お聞かせください。
 
【岸田外務大臣】望月大臣の政治資金に関する問題については,私(大臣)も報道で承知をしております。具体的な中身については,私(大臣)自身,十分把握しているものでもありませんので,これから望月大臣自身がしっかりと説明責任を果たしていかれるものだと思っております。
 
【読売新聞 仲川記者】同じ件ですが,望月大臣から問題が発覚といいますか,自分自身,大臣自身が問題を把握されてから岸田大臣,派閥の会長に説明ですとか,こういった件があるですとか,報告説明はありましたでしょうか。
 
【岸田外務大臣】具体的な望月大臣のやりとりについては,詳細をこういった場で明らかにするのは控えたいと存じます。いずれにしましても,望月大臣ご自身,しっかりと説明責任をこれから果たしていかれるものだと考えます。
このページのトップへ戻る
記者会見へ戻る