記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成31年1月18日(金曜日)16時45分 於:本省会見室)

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冒頭発言

(1)新年挨拶

【河野外務大臣】あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。2019年,即位の礼,G20,TICAD,さらにラグビーのワールドカップ等,外国から多くの要人も来日される日程が目白押しでございますので,外務省としてもしっかりそうした機会を有効に活用して外交を進めてまいりたいと思います。

(2)河野大臣のロシア,スイス訪問及び日韓外相会談

【河野外務大臣】1月22日,来週の月曜日から,総理に同行してロシアおよびダボスにまいります。ロシアでは22日の日露首脳会談に同席をいたします。ダボス会議に関しては大きな会議でございますので,様々なセッションに参加をするとともに,いろいろな方と率直に意見交換を行いたいと思っております。韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官がいらっしゃいますので,日韓の外相会談を行う予定にしています。

(3)第三国定住難民の定住先決定

【河野外務大臣】難民の第三国定住制度に基づいて,昨年9月に来日したミャンマー難民5家族22名の定住先が兵庫県神戸市に決定いたしました。ミャンマー難民の方々が神戸市に定住することを通じて,難民問題への理解が全国規模で広がることを期待したいと思います。今後の,この第三国定住難民受け入れにご関心のある自治体,あるいは企業の皆さまがいらっしゃいましたら,情報をしっかり提供させていただきたいと思いますので,外務省までお知らせいただければと思います。

今年の抱負

【NHK 奥住記者】今年1回目の会見ということで,今年の抱負を伺いたいのですが。特に日露交渉,日露平和条約交渉とか日韓関係,北朝鮮の諸問題について,どのように臨むのか。また最近,総裁候補としてよく名前が巷間あがりますけれども,そういったことも踏まえてどのような1年にしたいかお聞かせください。

【河野外務大臣】日露の平和条約交渉も始まりましたので,しっかりとまとめていけるように努力をしていきたいと思っております。日韓は様々,懸案が山積みでございますが,しっかりと両国関係を維持できるようにですね,早期にこの問題を解決してまいりたいと思います。
 北朝鮮に関しましては,国際社会としっかりと連携をして,非核化ならびにあらゆる射程のミサイルの廃棄,そして拉致問題の解決に向けての努力をしていきたいと思います。
 このたび革新的な資金調達に関するリーディンググループの議長に日本がなりましたので,このSDGsの達成のためのファンディング・ギャップを含め,こうした問題についてリーダーシップをしっかりととっていきたいというふうに思っております。
 総裁候補と言っていただくのは非常にありがたいと思いますし,これはいつかしっかりと総理総裁になって自分の目指す政策の実現をしたい,これは政治家誰しもが思うことだと思いますので,いつの日かしっかりとやってみたいと思いますが,当面は自分のやるべき仕事が山積みでございますので,しっかりと自分の仕事をやってまいりたいと思います。

米朝首脳会談

【日経新聞 林記者】米朝に関連してお伺いします。いま北朝鮮の高官がワシントンを訪れていますけれども,近く発表されるとされる米朝首脳会談への期待と,日本政府として非核化や拉致問題をめぐってどういったことを主張してほしいか,アメリカに対して。お願いします。

【河野外務大臣】昨日の朝でしたか,ポンペオ国務長官と電話会談をいたしましたが,特に状況に変化はありません。北朝鮮の核・ミサイルのCVIDに向けて国際社会で連携をして,正しい決断を促すということでございます。

北朝鮮の非核化の見返りの要求に対して

【共同通信 福田記者】今の米朝の質問に関連してですが,北朝鮮は非核化は段階的であるべきだとして,段階毎の非核化の見返りを引き続き求めています。このような北朝鮮の要求に対して日本政府としてはどのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】特にこれまでと変わりはありません。核・ミサイルのCVIDが必要だと,これは国際社会の一致した認識だと思います。

ラヴロフ外務大臣の年頭会見における北方領土問題等に関する発言

【読売新聞 梁田記者】先ほどの,総理に同行してロシアにもいらっしゃるということで,この前,外相会談をされて,またすぐロシアに行かれるということですけれども,この前の外相会談後,また,ロシアのラヴロフ外相が改めて,歴史認識といいますか,ロシアとしての基本的なスタンス,外相会談でも表明があったのと同じようなことを述べられています。それに対して改めてどのようにお考えになったかということと,交渉が本格的に始まっていくということで交渉の責任者として,やはり,総理,今後の首脳会談でどのようなことが決まると,責任者として進めやすいかということ,それと総理とどのような役割分担,連携をしていければいいとお考えか伺えれば。

【河野外務大臣】首脳会談の結果を予断をするのは差し控えたいと思います。しっかりと交渉の責任者として節目節目で交渉を進捗させていきたいと思っておりますし,大きな節目では首脳会談で確認をしていただくということもありうると思っております。ロシア側の発言について,いちいちコメントをする必要もないと思いますし,交渉の場以外の外の場でやりとりをするというのは,これは差し控えようという合意でありますので,こちら側としてはそれを誠実に守っていきたいと思います。

ODA関連

【朝日新聞 清宮記者】話題変わりまして,ODAの関係でお伺いしたいのですが,大臣はもともとNGOもODAの担い手として,育てる,多様化するということを問題意識としてお持ちで,有識者懇談会でも提言が出ました。その提言にしたがって,一般管理費の15%への引き上げについても言及されています。一方でNGOというのは,目的とか規模がかなり多様で,これまで政府と独立してやってきたという経緯があると思うのですが,NGOがやりたいこととODAの事業が必ずしも一致しない場合もあるのではないかと思います。そのあたり,どのようにしてNGOに参画を促していくか,またどのようにNGOを支援していくか,お考えをお願いします。

【河野外務大臣】ODAの事業をやってくれるNGOに関して言えば,今まで一般管理費が5%ということで,事業をやっても足が出るということがありましたので,これを最大限15%,一律にするという意味ではありませんが,最大限15%に引き上げをということで今,具体的なルール作りをしているところでございます。ODAの事業に興味のないNGOに特に云々ということはないと思っております。

日韓外相会談

【東亜日報 金記者】先ほどおっしゃったのですが,来週,康京和長官との会談が予定されていますが,徴用工判決以来初めてなんですが,特に韓国側には何を話すのかちょっとうかがいたいです。

【河野外務大臣】康京和長官とは電話会談もやっております。お目にかかるのは今年初めてということになろうかと思います。「徴用工」の問題で,日韓請求権協定違反の状態が残念ながらまだ是正されずにおりますので,これについて早期の是正を促すということになろうかと思いますし,また,協定に基づいた協議の申し入れをしております。これは大使のほうから本国に正確に伝えるということで,いま韓国政府の中でしっかりと検討していただいていると思いますので,そこについてしっかりと協議の受け入れをしていただくということになろうかと思います。
 それ以外にもさまざま問題がありますが,北朝鮮の問題を見れば日米,並びに日米韓がしっかりと連携をしていかなければいけないということもありますので,韓国についてはこうした「徴用工」の問題,あるいは財団の問題,レーダー照射の問題,その他いろいろ問題がありますが,韓国側で対応していただかなければいけないものは,日本側に責任を押しつけず,韓国側でしっかりと対応していただきたいと思います。

日本海呼称問題

【時事通信 越後記者】日韓関係に関係して,日本海の呼称について韓国側が「東海」という呼び方の併記を国際機関に求めている問題がありますけれども,これについて一部報道で,国際水路機関という機関側が日本に対して韓国との協議に応じるように要請していて,かつ日本も応じる方向だという報道がありましたけれども,事実関係はいかがでしょうか。

【河野外務大臣】日本海というのが世界で唯一認められている呼称でありまして,これを修正する必要はまったくないと思っております。

【時事通信 越後記者】韓国側との協議については受けるというお考えはありますでしょうか。

【河野外務大臣】特に呼称について何か問題があるわけではありませんので,必要はないのではないかと思います。

ポンペオ国務長官との連携

【共同通信 福田記者】先ほどの米朝の質問に関連しまして,米朝高官協議後にポンペオさんと意思疎通を図るお考えは,今のところ予定はありますか。

【河野外務大臣】日米,さまざま緊密にいろんなレベルで連携をしておりますので,そういうことでございます。

旧朝鮮半島出身労働者裁判

【NHK 奥住記者】韓国の話に戻るのですが,今日も徴用の裁判を巡って不二越にも二審の判決が出たり,あるいは三菱重工に支援者が行って期限を提示するというようなことがありました。こうしたことに対する受け止めと,先ほど二国間の協議の話が出ましたけれども,これは期限を区切っていつまでに回答するようにと,期限を区切るお考えはあるのでしょうか。

【河野外務大臣】この「徴用工」問題は,明らかに日韓請求権協定違反の状態が続いておりまして,是正が行われていない,また日本の企業に不当に不利益を負わせるような事態になりかねないということから,大変懸念しております。韓国側には一刻も早く韓国内でしっかりと対応していただかなければならないと思っておりますし,協議の要請をいたしましたので,なるべく早く協議をお受けいただけるものというふうに思っております。

ロシア側の交渉の場以外の発信について

【毎日新聞 秋山記者】先ほどのロシアの関連で,お互い交渉の場以外のよその場でやり取りするのは控えようという合意があるとおっしゃったのですが,これは前回の外相会談でそういうことがあったということでしょうか。その後もロシア側の発信が続いていることについては,どのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】交渉については交渉の場でお互いきちんと議論しようということで合意をしましたので,日本側として約束したことをしっかりと誠実に守っていこうと思っております。

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