記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成28年1月22日(金曜日)9時50分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
(1)原田政府代表・日露関係担当大使の任命
【岸田外務大臣】本日,閣議において,原田親仁前駐露大使が日露関係を担当する政府代表・日露関係担当大使に任命されました。日露関係を前に進めるため,今回初めてこのようなポストを設けることといたしました。
今後,原田政府代表には,平和条約交渉を中心とする日露間のハイレベル協議を担当してもらうこととなります。
北方領土問題を始め日露関係への取組は,最優先の外交課題の一つであり,私自身,原田政府代表の役割を極めて重視しております。原田政府代表には,両国関係の更なる前進のために尽力してもらいたいと思っています。
今後,原田政府代表には,平和条約交渉を中心とする日露間のハイレベル協議を担当してもらうこととなります。
北方領土問題を始め日露関係への取組は,最優先の外交課題の一つであり,私自身,原田政府代表の役割を極めて重視しております。原田政府代表には,両国関係の更なる前進のために尽力してもらいたいと思っています。
(2)「対イラン措置」の解除
【岸田外務大臣】17日,イラン核問題に関する最終合意が「履行の日」を迎えたことを受け,本日,国連安保理決議に沿って「対イラン措置」の解除等について閣議にて了解を得ました。
最終合意の遵守が,国際不拡散体制の強化や中東地域の安定にとって非常に重要です。IAEAを含む国際社会と緊密に連携し,その着実な履行を支援してまいります。
今回の対イラン措置解除を契機に,これまでのイランとの伝統的友好関係を更に発展させていきたいと考えています。
最終合意の遵守が,国際不拡散体制の強化や中東地域の安定にとって非常に重要です。IAEAを含む国際社会と緊密に連携し,その着実な履行を支援してまいります。
今回の対イラン措置解除を契機に,これまでのイランとの伝統的友好関係を更に発展させていきたいと考えています。
「対イラン措置」の解除
【テレビ朝日 千々岩記者】今のイラン制裁解除についてお伺いしますが,今後,日本にとっての意義と,それから,大臣,先般も訪問されましたが,改めての安倍総理も含めてですね,日本側の首脳の訪問,この辺りについてよろしくお願いします。
【岸田外務大臣】今回,「履行の日」を迎えた,要はイランの核問題の最終合意が履行の段階に至り,制裁が解除されるということになったわけですが,是非,これを契機にこれまでのイランとの伝統的友好関係,これをさらに発展させていきたいと考えています。
要人往来を通じて政治的な関係も進展させていきたいと思いますし,日・イラン投資協定の早期締結ですとか,あるいはODAの活用などを通じまして,日本企業の活動も支援していきたいと考えています。
総理の訪問等については,ローハニ大統領からたびたび招待は受けていますが,今のところ決まってはおりません。適切な時期をこれから検討していくことになると思います。
【岸田外務大臣】今回,「履行の日」を迎えた,要はイランの核問題の最終合意が履行の段階に至り,制裁が解除されるということになったわけですが,是非,これを契機にこれまでのイランとの伝統的友好関係,これをさらに発展させていきたいと考えています。
要人往来を通じて政治的な関係も進展させていきたいと思いますし,日・イラン投資協定の早期締結ですとか,あるいはODAの活用などを通じまして,日本企業の活動も支援していきたいと考えています。
総理の訪問等については,ローハニ大統領からたびたび招待は受けていますが,今のところ決まってはおりません。適切な時期をこれから検討していくことになると思います。
甘利大臣関連
【テレビ朝日 千々岩記者】甘利大臣に政治と金の問題が浮上しています。同じ安倍政権を支える閣僚としてですね,大臣の所見をお願いします。
【岸田外務大臣】ご指摘の点については,昨日の参議院決算委員会の場においても,甘利大臣自身がしっかり説明責任を果たしたい,しっかり調査したいということを言っておられました。是非,甘利大臣自身の説明,そして調査の結果,これをしっかり見守りたいと思います。今はまず,その甘利大臣の説明,調査の結果を待つ段階だと思っています。
【岸田外務大臣】ご指摘の点については,昨日の参議院決算委員会の場においても,甘利大臣自身がしっかり説明責任を果たしたい,しっかり調査したいということを言っておられました。是非,甘利大臣自身の説明,そして調査の結果,これをしっかり見守りたいと思います。今はまず,その甘利大臣の説明,調査の結果を待つ段階だと思っています。
外交演説
【テレビ朝日 千々岩記者】今日は衆参両院で外交演説されます。国民に対して外交についてどのようなことを訴えるお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】外交演説の中身ですが,まず基本的な考え方として今年はG7の議長国,あるいは国連安保理非常任理事国,あるいは日中韓サミット議長国,さらには初めてのアフリカでの開催となりますTICADVIも予定されています。日本外交にとりまして国際社会の議論をリードする大切な機会を得ることになると思います。是非,その機会を活用して日本の国益を増進させ,そしてグローバルな課題にも貢献していきたいと考えています。こうした基本的な考え方を訴えるわけですが,外交演説の具体的な中身としては,先般,国問研で講演しましたが,その講演の中では十分に触れることができなかったロシアとの関係を始めですね,様々な地域や国との関係を,地球儀を俯瞰する形で,述べさせて頂いております。先ほど申し上げました基本的な考え方を,今申し上げた様々な国との関係を挙げながら,しっかり国民の皆様方にご理解頂けるように訴えていきたいと思います。
【岸田外務大臣】外交演説の中身ですが,まず基本的な考え方として今年はG7の議長国,あるいは国連安保理非常任理事国,あるいは日中韓サミット議長国,さらには初めてのアフリカでの開催となりますTICADVIも予定されています。日本外交にとりまして国際社会の議論をリードする大切な機会を得ることになると思います。是非,その機会を活用して日本の国益を増進させ,そしてグローバルな課題にも貢献していきたいと考えています。こうした基本的な考え方を訴えるわけですが,外交演説の具体的な中身としては,先般,国問研で講演しましたが,その講演の中では十分に触れることができなかったロシアとの関係を始めですね,様々な地域や国との関係を,地球儀を俯瞰する形で,述べさせて頂いております。先ほど申し上げました基本的な考え方を,今申し上げた様々な国との関係を挙げながら,しっかり国民の皆様方にご理解頂けるように訴えていきたいと思います。
「対イラン措置」の解除
【毎日新聞 小田中記者】イランの制裁解除について関連なんですけれども,先ほど投資協定についてお触れになられましたけれども,今国会では,協定の承認を目指していると思うのですけれども,現状,署名のですね時期と,今のところその段階でつまっている部分があるのかというのが一つと,あと投資協定を結ばれることによって経済活動も活発になると思うのですけれども,日本はアザデガン,油田ですね,権益を手放しているわけですが,それの再獲得に関して何か動きをされるご予定はありますか。
【岸田外務大臣】まず,署名等についてはまだ決まってはいませんが,近日中に行いたいと思っています。調整中であります。それから今おっしゃった油田の権益等についてですが,これは今後石油元売会社を始めですね,関係企業が経済的な観点から判断されることであると思っています。しかしそういった日本企業の活動に対しましては,政府として然るべき支援は行っていきたいとは思います。
【岸田外務大臣】まず,署名等についてはまだ決まってはいませんが,近日中に行いたいと思っています。調整中であります。それから今おっしゃった油田の権益等についてですが,これは今後石油元売会社を始めですね,関係企業が経済的な観点から判断されることであると思っています。しかしそういった日本企業の活動に対しましては,政府として然るべき支援は行っていきたいとは思います。
石兼局長と武大偉中国代表との会談
【毎日新聞 小田中記者】一部報道にあるのですけれども,石兼アジア太平洋州局長が21日に中国の武大偉(ぶ・だいい)朝鮮半島問題特別代表と会談されたという報道がありましたが,その事実関係と会談の内容,どのようなやり取りがあったのでしょうか。
【岸田外務大臣】石兼局長は,今回,在外公館長会議を行うということで訪中をしました。そしてその際に武大偉氏との会談を行ったということであります。先日の北朝鮮の核実験をめぐる様々な情勢について意見交換をしたということであります。
【岸田外務大臣】石兼局長は,今回,在外公館長会議を行うということで訪中をしました。そしてその際に武大偉氏との会談を行ったということであります。先日の北朝鮮の核実験をめぐる様々な情勢について意見交換をしたということであります。
F22の横田基地への飛来
【朝日新聞 安倍記者】アメリカの横田基地にですね,米軍のF22の戦闘機が飛んできました。日常的な運用ではないようですけれども,この目的やオペレーションについて,日本政府として把握されていることがあったら教えてください。
【岸田外務大臣】ご指摘のF22の飛来については,合わせて今12機が横田飛行場に飛来したと承知をしております。これについては米側より一時的な立ち寄りである,こういった説明を受けております。
【岸田外務大臣】ご指摘のF22の飛来については,合わせて今12機が横田飛行場に飛来したと承知をしております。これについては米側より一時的な立ち寄りである,こういった説明を受けております。
石兼局長の韓国訪問
【読売新聞 森藤記者】先ほどの関連で,石兼局長は韓国にも訪問されて,李相徳(イ・サンドク)局長と会談したという一部報道もあるのですけれども,その事実関係や,慰安婦問題について何か協議をされたのかどうかということについてお願いします。
【岸田外務大臣】報道は様々な報道があるのだと思います。そしていろいろなやり取りはしていると思いますが,ご指摘の点,今すぐに材料はありません。
【岸田外務大臣】報道は様々な報道があるのだと思います。そしていろいろなやり取りはしていると思いますが,ご指摘の点,今すぐに材料はありません。
岸田大臣の訪中の可能性
【フェニックスTV 李記者】大臣,先日,訪中についてお話がありましたけれども,中国訪問の件で見通しはいかがですか。
【岸田外務大臣】先日,訪中と申し上げたのは,やはり日本と中国の関係は,一昨年11月の日中首脳会談以降ですね,改善基調にあると認識しております。そして昨年の日中首脳会談で外相同士の往来をするということで一致をしております。
そういった中でありますので,今年,是非,日中関係すでに今年早期に開催することで一致しています日中ハイレベル経済対話ですとか,それから今年は日中韓のサミットの議長国を日本がやることになっていますから,その前提として日中韓外相会議も行われます。こうした外相間のやり取りも念頭に,是非,私も中国を訪問させて頂こうという意欲を示させて頂きました。具体的にはまだ何も決まってはおりませんが,首脳間で外相間の往来を進めようと,一致しているわけですから,是非よく調整した上で,適切な時期,できるだけ早い時期に訪中も考えていかなければいけないのではないか,このように思っています。こういった考え方を先般表明させて頂いた,こういうことです。まだ具体的には決まっていません。
【岸田外務大臣】先日,訪中と申し上げたのは,やはり日本と中国の関係は,一昨年11月の日中首脳会談以降ですね,改善基調にあると認識しております。そして昨年の日中首脳会談で外相同士の往来をするということで一致をしております。
そういった中でありますので,今年,是非,日中関係すでに今年早期に開催することで一致しています日中ハイレベル経済対話ですとか,それから今年は日中韓のサミットの議長国を日本がやることになっていますから,その前提として日中韓外相会議も行われます。こうした外相間のやり取りも念頭に,是非,私も中国を訪問させて頂こうという意欲を示させて頂きました。具体的にはまだ何も決まってはおりませんが,首脳間で外相間の往来を進めようと,一致しているわけですから,是非よく調整した上で,適切な時期,できるだけ早い時期に訪中も考えていかなければいけないのではないか,このように思っています。こういった考え方を先般表明させて頂いた,こういうことです。まだ具体的には決まっていません。