記者会見

外務大臣会見記録(平成18年11月)


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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月28日(火曜日)8時45分~於:院内大臣室前)

六者会合

(問)六者会合ですが、北京の方には首席代表の方々が集まりまして、協議していますが、佐々江アジア大洋州局長の動きを含めて今改めて見通しは如何でしょうか。

(外務大臣)今は、いつ六者会合をやるかという話がマスコミの興味のように思いますけれども、私どもは六者会合で何をやるかの方に興味があるのであって、いつやるのかにはあまり興味はありません。

(問)北朝鮮の金次官が今日にも入るという話もありますけれども、その場合、日朝のバイ会談の可能性、日朝協議の可能性というのは如何でしょうか。

(外務大臣)これは、中国に入っているという噂はありますけれども、中国政府の正式な発表が出ている訳ではありませんので、それを待たないと何とも言えません。

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内政

(問)復党問題なんですが、安倍総理の方が復党手続きをするようにという指示をしましたけれども、こちらについてのご感想は如何でしょうか。

(外務大臣)そうですね、復党の話はもっと早く終わっておけば良かったと思いますね。二ヶ月もかけるような話でしたかねとは思います。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月24日(金曜日)9時40分~於:院内大臣室前)

六者協議

(問)六者協議についてですが、ヒル米国務次官補が、また来週中国を訪れるようなのですが、日程調整の現状は如何でしょうか。

(外務大臣)今は調整中としか言いようがありません。

(問)中身については、今どういう点が米中の間で話し合われているのでしょうか。

(外務大臣)基本的にはこの前のAPECの線です。単に六者協議が再開されるだけでは意味がなく、核を持たせないために始まった六者協議ですけれども、その大前提が変わり北朝鮮が核を持ったという前提で六者協議を行うことになりますので、協議に参加する時の北朝鮮には、核に関する色々な条件をきちんと呑んでもらう上での参加を前提として話をしないと意味がないということになると思います。

(問)昨夜、塩崎官房長官が六者協議で拉致問題も取り上げたいという趣旨の発言をされましたが、政府としてはこの拉致問題については取り上げるお考えはあるのでしょうか。

(外務大臣)日本としては、当然一貫してそうです。

(問)関係各国からの反応としては如何でしょうか。

(外務大臣)核に一番の反応が強くて、その次がミサイル。拉致は直接の被害者というか拉致をされた国の数の絶対量が少ないですから、世界の流れからいけば、核・ミサイル・拉致の順番だと思います。日本の場合は直接の被害者ですから、拉致の問題というのは非常に大きいということは、米国との外相会談をはじめ、六者協議に出てくる5ヵ国に話してありますので、日本としては拉致問題を話題の一つとして出すのは当然です。

(問)それについて、日朝で二ヵ国会談ということも考えられるのでしょうか。

(外務大臣)どうでしょうかね。大所高所の方法として色々な形が考えられますが、これしかしない、とかいうような話ではなくて、色々と柔軟に考えておりますので、今の段階で二国間だけでやることはありません。六者協議の中で二者があり得るというのはあるでしょう。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月21日(火曜日)9時35分~於:院内大臣室前)

六者協議

(問)6カ国協議ですが、APECも終わり、米国のヒル次官補が中国に行くなど事務方の調整がまた始まるかと思うのですが、今のところの再開の見通しというか、時期についてはどうなのでしょうか。

(外務大臣)日本ではあまり話題になりませんけれども、サンクス・ギビングの期間にはない、クリスマスの期間にもない、ASEAN+3の期間もちょっと考えられない、となると残りの日にちは限られてくるのではないでしょうか。

(問)ASEAN+3以降という形が、可能性としては高いというところでしょうか。

(外務大臣)前か後かというところでしょうね。日にちが4~5日とか1週間とかそのくらいしか空いてませんから。

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米軍再編

(問)沖縄の県知事選挙ですが、仲井真弘多さんが当選されました。基本的に稲嶺県政を引き継ぐ形になるかと思うのですけれども、ただ、現行の所謂V字案について修正を求めていますが、その辺の考え方について政府としてはどのように対応されるのでしょうか。

(外務大臣)これは防衛施設庁や防衛庁などの話が主になるのだと思いますが、先方が現実的にどのような案をお持ちなのか、というところがよく分からないのですけれども。政府としては、最初は八の字案とかV字案とか色々な案があったのですが、そういったものを考えた上でV字案を提示したと記憶しています。したがって、V字案よりも地元住民の負担が少なくて済むという案があるのであれば、それはそれなりに考えてもおかしくないと思います。まずは実行可能な案を提示していただかないといけないと思います。

(問)まだ選挙が終わっただけで、仲井真さんの任期は来月からですけれども、速やかに協議会を開くという形になるのでしょうか。

(外務大臣)辺野古の周辺の行政機関の長には、総じてそのような希望があるように私は聞いてます。そういったところとの会合を受けて、県知事がどうされるか、というところが一つあると思います。政府としては早く開けるようにしていきたいと思っているのではないでしょうか。

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外務大臣会見記録(11月16日(木曜日)18時13分~ 於:ホテル・ニッコー・ハノイ)

日米外相会談/日米豪閣僚級戦略対話

(外務大臣)日米の外相会談では、ライス国務長官等々と会談をさせていただきました。3点ご報告します。再開される六者協議に関しては、少なくとも北朝鮮の核放棄に向けた具体的な成果というものを得る必要があり、単に会議をするという訳にはいかない。日本としても、六者協議というのはそもそも核を持たせないために始まったものであって、核を持ったと言っている国に対して、今までと同じような対応で六者協議を再利用するという気はうちにはない。具体的な成果が必要だということです。二つ目は、その成果を出すために中国を含めた5者の結束が最も大事であり、5者の結束を拙速に乱すというようなことはしない。うちは5者の結束を最優先。5者の結束が一番のプレッシャーになるからです。三つ目は、アメリカと違って日本の場合は、核、ミサイルに加え拉致の問題がある。この拉致の問題が解決しない限りは、北朝鮮が六者協議に応じる、核を放棄するからその代わりに何とかといった交渉をするだろうが、うちは拉致の問題がある間はこれに乗る事は出来ない。それははっきりさせておかなくてはならない。そこだけはきちんと整理しておいて欲しいと述べた。米側も拉致の話についてはブッシュ大統領もきちんと知っているし、安倍総理にもこの話は前から聞いているし、特に問題はないとのことでした。具体的な話では、弾道ミサイル防衛の話について、現実問題として加速化する必要がある。ノウハウと物理的なものと両方をやる必要があるという話をしました。
 日米豪閣僚級戦略対話は、今年の3月にシドニーでやったのに続いて、二回目を今回したのですが、今回は日本がホスト国ということで私が議長をしました。APECを活性化させる必要があり、色々な意見がありますので、どうやって活性化させるかということについては、事務局の強化も含めて、色々考えるという話を中心に意見交換をしました。それから国連安保理決議1718号や皆様方が興味のある貨物検査の話などについては具体的なところを詰める必要があるという話をし、実効的な実施に向けて今後とも3国で連携していくという話をしました。

(問)具体的な成果の話ですが、その第一歩として、昨日麻生大臣はIAEAの査察の受け入れが最低条件と仰っていました。以前、ライス長官はIAEAの査察受け入れと核施設の一部解体という話をしていましたが、その辺の認識のすり合わせの話は出たのでしょうか。

(外務大臣)話をしたともしないとも言いません。

(問)防衛交流について、大臣の方から国防大臣の交流の話はしましたか。

(外務大臣)防衛交流の話はしました。日中でも出ました。他のも出ました。参謀長等の話をしました。

(問)(中国の)大臣の訪日については。

(外務大臣)大臣とは言いませんでした。交流をきちんとしないと、双方で安心感が培われないので真剣にした方がいいのではないですかという話をしました。

(問)拉致がある間はこの問題に乗ることはできないというのは。

(外務大臣)金を出さないということです。50万トンとか米を取られたとか。この間はただで取られました。以前のような愚かなことはしない。きちんとミサイルと核の話が着いても、拉致の話が終わらない限りはうちとしてはそういった新たなものを支出するようなことはしないということです。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月16日(木曜日)13時50分~ 於:ダウエー・ホテル・ハノイ)

日中外相会談

(問)日中外相会談について、大臣は北朝鮮への制裁や六者協議の再開についても中国の役割は非常に重要であると仰っていますが、その辺の今日の会談での手応え、中国側の意欲は如何でしたでしょうか。

(外務大臣)日中での会談では、日中間に関係する話題が四点出ました。一点目は総理訪中後の日中間のことを考えて、日中間の外相の相互訪問に合意したこと、二点目は歴史共同研究に対して総理と胡錦涛国家主席との間で話が出来あがっていますので、それを具体的に進めていくということで合意したこと、三点目は経済協力や輸出枠等で合意したこと、最後に東シナ海の資源開発について、協力の海にするということで合意している訳ですから、この点について具体的な話を詰めていくのが外務大臣レベルの仕事であるということではっきりとした意見の一致をみました。
 北朝鮮に関しては、中国の努力の結果、いわゆる六者協議に復帰できるという目処が立てたところは、中国の非常に大きな力によるものだと思い感謝するとともに、六者協議の再開は目的ではなく単なる手段であって、具体的な案として進めていかなくてはならないということで意見の一致をみましたが、具体的な内容については今は言えません。

(問)六者協議の再開の時期について具体的な話は出ましたか。

(外務大臣)再開の時期については具体的な話は双方ともしませんでしたが、我々としては六者協議の再開を遮二無二焦っているわけではありません。すなわち、六者協議をしない間に、国連決議1718に基づく制裁、並びに日・豪による制裁がどんどん進んでいますので、その意味では今すぐ制裁の内容をきっちり五者で詰めた上で六者協議をするということで、今回北朝鮮が六者協議に戻ってくるというのは前提条件が全く違ったわけです。核を持たせないための六者協議であったのが核を持った上での六者協議になっていますから、全く条件が違います。我々は核保有国として認めないという大前提に立った上で、北朝鮮が復帰するに際しては我々としてどういう条件を北朝鮮につけるかという話について、五者できちんと合意しておく必要がありますから、その合意の内容をこれから詰めることになります。それが出来あがってからの話です。

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ベトナム外相主催外相朝食会

(問)今朝の朝食会についてお伺いしますが、マルチの中で外相会談が出来たことに関する意義について改めてお話をお伺いします。

(外務大臣)そうですね、外相だけで朝食を食べるというのは、毎回行われていたのではないでしょうか。ただし、今回の内容は、韓国が口火を切り、続いて中国が口を切り、各国が続いたのですが、いずれも朝食会の話題が北朝鮮問題に集中し、私が思っていた以上に、各国がほとんどこの問題に対してははっきりとした態度を表明していました。朝食の話題がほとんどこの問題に集中していたということが、印象的でした。

(問)アメリカからは何か。

(外務大臣)アメリカも北朝鮮に対する立場は同じです。

(問)そういった意味で、経済会議であるAPECで、昨日の閣僚会議で大臣が北朝鮮について取り上げ、今朝も朝食会で北朝鮮が取り上げられたということの成果についてはどうお考えですか。

(外務大臣)日本としては、他の国より情況が深刻です。今年の5月、モスクワではイランの核問題で大騒ぎがあり、それに対して冗談ではない、北朝鮮の方が先だという発言をしたところ、賛成したのはアメリカだけでしたが、現実問題として北朝鮮が先になりましたから。だから、少なくとも日本にとっては、この問題の方が、イランの話よりはるかに深刻です。
 隣の韓国と北朝鮮は同胞、中国とは色々関係があり、北朝鮮との関係において一番危なそうなのは日本ですから、日本が深刻になるのは当然だと思います。それが皆に伝わったということだと思います。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月15日(水曜日)18時21分~ 於:ニッコー・ホテル・ハノイ)

APEC閣僚会合の概要

(外務大臣)本日の会議では、予想していた以上にドーハ・ラウンドの再開を望む声がものすごく強かったのが印象的でした。今は止まっている感じがあるドーハ・ラウンドですが、これは是非再開すべしということで、ここにはロシア、中国、米国は勿論、オーストラリアなど関係している国がずらっといますから、そういう席で皆一様に言ったのはすごく印象的でした。これは予想以上に強い意欲が出ていました。それが一つ。それからAPECの今の状況からいくと、これをもっと質の高いものに、地域統合というものをしていくためのステップアップをしていくためにどうするかという話で、透明性の確保、技術移転の話等についてもこれはやるべしということで、ここのところは結構皆前向きでした。これは項目毎にいくと国によって色々違うのですが、これはトータルとして皆どうにかしようという感じでした。テロの話では、皆テロリズムの話をしていましたが、北朝鮮の拉致をテロに含めて話をしたのは他の国ではありませんでした。私の当たった順番が最後に近かったせいもありましたが、他の国ではありませんでした。でも、テロリズムというものに関して結構皆深刻な問題を抱えていて、ロシアもチェチェンの問題などを抱えているでしょうし、それぞれの国々には事情がありますから、それに応じてテロに対する対策に対して希望やら何やらをはっきり言っていました。事実、自分たちでこうしていくということも言いましたし、日本で実際今年の3月から旅券には全てICチップを入れて、今310万冊が出ている事実の話をしました。他の国も色々言っていました。7時間でしたが、予算委員会並でした。甘利経済産業大臣の英語を初めて聞いたのが印象的でした。

(問)北朝鮮の核問題に関してですが、本日午後の閣僚リトリートIIや日越外相会談では取り上げられたのでしょうか。

(外務大臣)その話は出ました。私の順番は最後でしたが、テロの話の中で北朝鮮の話を個別に名前を挙げて言ったのは日本だけです。日越外相会談でも出ました。向こうから出ました。

(問)今後、閣僚会議、首脳会議でより具体的な話というのは。

(外務大臣)どうでしょうか。テロリズムというのはずっと挙がっていますから、項目の中にテロの話が及ぶかどうかは明日の流れを見ないと分かりません。

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日米韓六者会合首席代表会合

(問)今日、日米韓の六者会合首席代表会合があり、来月前半の再開を目指して中国に提案するということで一致したのですが、それについては如何でしょうか。

(外務大臣)六者協議は、核を持たせない、作らせないというのが主たる目的でスタートしたのですが、実際問題、核は作ったし実験もした。前提条件が全く違っています。そういう前提条件が違った上でどうするかという話をする時に、我々としては少なくとも五者の連携をきちんとして国連決議1718号に従って各国全部がきちんと実行し、その他に日本やオーストラリア等がやっているのが確実に進行している訳です。六者協議をすると言ったからその制裁が緩むというのでは話が違います。しかしそのまま継続するというのであれば、六者協議を今すぐ、今週中、今月中に焦ってやる必要は特にないと思います。

(問)六者の中で、北朝鮮が核の放棄に向けしっかりとした取り組みを示すことが重要だということで一致したということですが、どういったものが最低限必要になってくるのでしょうか。

(外務大臣)IAEAの査察を入れるのが最低条件でしょう。ただ宣言するだけではだめです。IAEAの査察をきちんと入れるというのが最低条件です。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月14日(火曜日)8時55分~於:院内大臣室前)

北朝鮮への奢侈品禁輸措置

(外務大臣)北朝鮮への奢侈品の輸出の話。禁止が安保理決議1718で決まっていた品目の修正を終えて、今日正式にということになりますので、閣議で決定をしています。

(問)奢侈品のリストの決定ですが、このタイミングでの決定というのは、北朝鮮に対するどのようなメッセージが伝わればいいとお感じになりますか。

(外務大臣)極めて迅速にさっとこれだけポジティブ・リストで全部上がった訳でしょう。それは各国みな同じですから、そのポジティブ・リストに従ってやっていくという話が、これだけ短期間に全部まとめられるというのは、国際社会からのメッセージとしては極めて一致している。このメッセージが正確に伝わるのが大事だと思っています。

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APEC

(問)APECがいよいよ始まりますが、六者協議に向けて各国との協議も行われると思うのですが、どのような成果を期待していらっしゃいますか。

(外務大臣)六者協議はAPECでやる訳ではありませんから、六者協議ができるためには、色々と各国と話を詰めて、五者が結束を維持するということが一番肝心なところだと思いますので、その間にずれができないようにというのが、今回のAPECの中での個別の会談で詰めなくてはいけない一番大きなところではないでしょうか。

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内政

(問)野党は、今日にも、改めて総理に大臣の罷免要求を申し入れると主張していますが、これについての受け止めをお願いします。

(外務大臣)野党のなさることですから、私の方からはコメントは特にありません。

(問)不信任案についても野党の方は検討しているようですが、これについては。

(外務大臣)これも、私を信任する信任しないという話は国会でなさる話し合いであって、私自身のことでもありますので、私自身がどうのこうのと言う話ではありません。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月10日(金曜日)9時00分~於:院内大臣室前)

エルバラダイIAEA事務局長の来日

(外務大臣)エルバラダイIAEA事務局長が外務省賓客として11月29日から12月4日まで日本に来ることになっています。

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北朝鮮問題

(問)米国のバーンズ国務次官の中国、韓国訪問も一通り終わりまして、来週からAPECが始まります。外相、首脳が集まる場になりますが、北朝鮮の核廃棄に向けてAPECではどういった成果を目指しますか。

(外務大臣)今、話をしているのは、少なくとも六者協議というのは開催が目的ではない。六者協議が開催出来て良かったという話は全然関係なく、六者協議を開催した結果、成果が上がったということでないと意味がない。従って六者協議の成果をあらしめるためには、五者がきちんとまとまったというメッセージが正確に北朝鮮に伝わること。従って、五者の結束を優先順位の第1位にするということです。中国にはロシアのアレクセーエフ次官が行ったと思いますが、アレクセーエフ次官も来て、米国、中国、ロシアの三者で話をしたというのが今度の成果だと思いますので、その方向で進んでいると思っています。

(問)APECでも何らかの会合を行って成果を目指すという形なのでしょうか。

(外務大臣)関係する話は外相会議で出てくるでしょうし、日、米、韓など色々首脳会議に向けて調整している部分がいくつかあります。今の段階でどれが上手くまとまるか分かりませんが、ラヴロフ・ロシア外相は少し遅れてしか来られないという話で、ライス米国務長官からの話もありましたので、こちらも滞在を2日延ばして土曜日まで残ることにしました。

(問)大臣は滞在を延ばされて日米首脳会談に同席されるということなのでしょうか。

(外務大臣)そうですね。

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米国内政

(問)米国議会の中間選挙ですが、上院も含めて民主党が過半数ということになっていますが、受けとめは如何でしょうか。上下両院共ということになっていますが。

(外務大臣)大体今まで両院を大統領側が持っていた例という方が、戦後あまりないのではないでしょうか。今までの方が珍しい例だったと私は記憶しています。とりたてて米国の対日政策が変わるとかいうことではないと思います。

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外務大臣会見記録(平成18年11月7日(火曜日)8時55分~於:院内大臣室前)

北朝鮮貨物船のミャンマー寄港

(問)一部報道で、日米両政府がミャンマーに停泊している北朝鮮の船の検査をミャンマー政府と行ったとありますが、事実関係は。

(外務大臣)ミャンマー政府というかミャンマーの検査官が検査をした結果、特に不審なものは無しということで、人道上の見地から水の補給等々をしたということは知っています。

(問)同様のケースは他の国で発生しているのでしょうか。

(外務大臣)知りません。無いと思います。知りませんけど。

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ロシアによる日本漁船の検査

(問)ロシアに拘束されている漁船の件ですが、日本に帰国する見通しは今どうなっているでしょうか。

(外務大臣)4隻のうち1隻は帰国中ではないでしょうか。残り3隻はまだ検査中だと聞いています。

(問)日本政府としてはどのような対応をしていくのでしょうか。

(外務大臣)残り3隻についても、特にないならさっさと返せという話はしています。

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五者協議

(問)昨日仰っていた北朝鮮の問題を巡る五者協議ですが、まず外相レベルの会合をする前に実務者の協議が必要になると思いますが。

(外務大臣)まず日米できちんとやります。実務レベルの話はそこそこ皆やりますが、外相レベルにするかどうかはこれからの話です。今、日米はやることになっていますが、その他については、米国務省次官は韓国と中国に行っているのかな。その辺りの流れを見てからです。

(問)五者の枠組みに関しては、中国等が以前慎重な姿勢を示していたと思うのですが、こうした中国側の意向などにどう応えるのでしょうか。

(外務大臣)基本的には、五者の話に乗ってくるのかどうかちょっと分かりませんが、今の段階では、拒否をするという今までとは、少し違う対応だという感じです。

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外務大臣会見記録(ぶら下がり)(平成18年11月6日(月曜日)14時45分~於:本省大臣接見室前)

麻生大臣とバーンズ米国務次官及びジョゼフ米国務次官との会談

(外務大臣)バーンズ国務次官と、軍縮担当を主にやっているジョゼフ米国務次官が来日しました。六者協議に向けての最初の第一歩として日本、明日韓国、明後日中国と回って、中国でロシアとも会うという話になっています。今、話をしたところでは、我々として一致しているのは基本的には3つだと思っています。少なくとも、北朝鮮を核保有国として認めることはしない。これは従来申し上げてきた通りです。2つ目は、現在行われています、日本は日本の制裁、安保理決議1718に基づいて行っている制裁と2つありますが、この制裁を、六者協議が開かれるからといって緩めることはしない。そして3つめは、六者協議というのは、開催するのが目的ではありません。六者協議というのは手段であって、核兵器を廃棄するというのが目的であり、その為の手段として六者協議を維持している、開催しています。従って、今やろうとしている六者協議にあたっては、我々は、五者協議、北朝鮮を除く五者協議の結束というものをきちんと維持していくというのが最も大事なところで、中国も、今、この五者協議に丸々乗ってきているという感じがありますので、この五者協議の結束を維持するために、急いで事を進める気はありません。そういった点では、何れも我々の提案と向こうの提案とが合致しています。次回は、少なくとも、我々は来週ハノイで、ライス長官、それから皆出てきますので、ハノイで大臣レベルの会合並びに首脳レベルの会合をやることになるということだと思います。

(問)ハノイでやるというのは、大臣・首脳クラス五者の協議をやるということですか。

(外務大臣)日米です。日米の二者会議をハノイでやります。五者協議はそこでやろうという提案をこちらはするのだけれども、それに乗ってくるかどうか、今からなので。

(問)日米でAPECで五者をやるべく、今、調整をしているのか。

(外務大臣)調整しています。できるかできないか。

(問)それは日米首脳で。

(外務大臣)日米首脳を含めて。

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外務大臣会見記録(平成18年11月2日(木曜日)9時25分~於:院内大臣室前)

六者協議

(問)六者協議ですが、ライス米国務長官が核施設の廃棄、IAEAの査察等具体的な提案、知恵を出している動きがある中、日本としてはどのような知恵を出して、どんな方針で臨みたいとお考えですか。

(外務大臣)日本の場合は既に日本独自の案を提出しているのであって、六者協議が再開するからといって、これを直ちに変更する、緩めるという気はありません。

(問)潘基文・韓国外交通商部長官が、日米が北朝鮮との国交正常化に向けて準備すべきではないかと促すような旨の発言をしていますが。

(外務大臣)少なくとも今の状況では日朝が直接対話するなんてことは考えられません。

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閣僚の資産公開

(問)今日の夕方、閣僚の資産公開が発表されますが、大臣は閣僚中トップの資産ということですがその受け止めと、ロッキード事件以降この制度が発足したと思いますがその評価をお願いします。

(外務大臣)他の方の資産の内容を見た訳ではないので知りませんが、大体親から頂戴した遺産だと思っていますので御先祖様に感謝ということです。それから、就任時と離任時の差額が出るというところが一番のポイントだと思います。就任期間中にインサイダーのようなものでやたら増えているというのは如何なものかという話があります。中曽根内閣から始まったのだと思いますが、そこそこ定着しているのではないでしょうか。

(問)安倍新政権では首相補佐官を強化されましたが、この首相補佐官についても資産を公開すべきという考えもありますが、大臣はどのようにお考えですか。

(外務大臣)覗きの趣味は僕はないのです。

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