演説

玄葉外務大臣演説

グローバル・テロ対策フォーラム設立会合における玄葉外務大臣ステートメント(仮訳)

平成23年9月22日
ニューヨーク

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クリントン米国務長官閣下,
ダーヴトオール・トルコ外務大臣閣下,
ご出席の閣僚並びに代表の皆様,

 本日,グローバル・テロ対策フォーラム(GCTF)が正式発足するこの会合に出席できることを光栄に存じます。本フォーラム発足に向けて,これまでクリントン米国国務長官がとってこられたイニシアティヴを賞賛し,クリントン長官とダーヴトオール・トルコ外務大臣が共同議長に就任されたことに心からの祝意を表します。

 2001年9月11日以来10年間,国際社会は,テロという許し難い行為に対抗するため,断固たる態度でその対策に取り組んできました。

 しかしながら,その後も,アフガニスタン,パキスタン,ノルウェー,インド,ロシアなど世界各地でテロ事件が発生しています。多くの市民が犠牲になり,犠牲者家族の悲しみも終わっていません。更に最近では,地域テロ組織の活発化,インターネットなど新しい手段の活用などの新しい問題も発生しています。

 今や,テロは国境を越えて人類全体にとっての脅威となっています。テロに対しては一部の国だけではなく,国際社会が一致団結してあたらねば成果をあげられません。

 我が国は,テロ対策及びその根本的な原因を取り除くために,国際社会と協力して,テロ資金対策などに取り組むとともに,アフガニスタンの安定と復興,パキスタンの経済改革を支援してきました。また,東南アジア諸国をはじめとする国々の開発支援とテロ対策能力向上のための支援を行ってきています。我が国は,2010年度以降,約4700万ドル規模のテロ対策能力支援を実施してきており,引き続き,テロ対策のための取組に積極的に貢献していく考えです。

 GCTFは,国連テロ対策戦略の実施を促進し,テロ対策や支援のニーズ,協力について議論するためのこれまでにない新たなフォーラムです。自由な議論を通じテロ対策の経験と英知を共有することにより,テロ対策における国際協力が一層強化されることを期待しております。

 我が国は,国際社会の責任ある一員として,テロ根絶に向けた取組に積極的な役割を果たす所存です。他の参加国とともに,本フォーラムの活動とその発展に積極的に取り組む考えです。

 ご清聴有り難うございました。

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