外務大臣談話
クーデター後3年のミャンマー情勢について(外務大臣談話)
令和6年2月1日
- 本1日、2021年2月1日のクーデターから3年を迎えるに当たり、ミャンマー情勢が年々悪化していることを深刻に懸念します。また、ミャンマー国軍が平和的な問題解決に向けて取り組むことなく緊急事態宣言を繰り返し延長していること、及び、空爆などの暴力によって多くの無辜の市民が日々死傷している状況を強く非難します。
- 我が国は、クーデター以降、ミャンマー国軍に対して、(1)暴力の即時停止、(2)被拘束者の解放、(3)民主的な政治体制の早期回復について、具体的な行動を取るよう一貫して求めるとともに、事態打開に向けたASEANの取組を最大限後押ししてきています。しかし、この3年間、ミャンマー情勢に具体的な進展が見られないことは極めて遺憾です。ミャンマー国軍に対し、空爆などの暴力を直ちに停止するとともに、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問を含む国民民主連盟(NLD)幹部を解放し、当事者間の対話を開始することによって平和的な問題解決に具体的に取り組むよう強く求めます。また、ミャンマーの全ての関係者が共に問題解決に向けて努力していくことを切望します。
- また、クーデター以降の情勢悪化を受けて、全国で約230万人の市民が避難生活を強いられる人道危機に陥っています。我が国は、人道支援がそれを必要とする人々に届くことを確保すべく、国際機関のみならずNGOなどともより一層連携し、引き続き人道支援を積極的に行っていきます。また、ミャンマー国軍に対しても、安全で阻害されない人道アクセスを認めるよう引き続き強く求めていきます。
- 我が国は、ミャンマーの人々の声に耳を傾け、様々な関係者との対話を進めるとともに、ASEANとの連携をより強化し、事態打開に向けて取り組んでいきます。