外務報道官談話
ベラルーシ五輪陸上選手の出国について(外務報道官談話)
令和3年8月6日
- 8月4日、第三国に亡命を希望していたベラルーシ五輪陸上選手のクリスチナ・チマノウスカヤ氏が、日本を出発し、5日ポーランドに無事到着しました。日本政府としては、人権に関する国際的な規範も踏まえ、チマノウスカヤ氏の身体の安全と希望する出国先への安全な移動を確保し、同氏の基本的人権が侵害されないことを最優先に、関係機関と連携して対応に当たりました。この間の国際オリンピック委員会(IOC)、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の協力に感謝します。
- 平和の祭典であるオリンピック競技大会に参加中のチマノウスカヤ選手が、競技のあり方に関する自らの意見表明を行ったことにより、ベラルーシ当局からの圧力で本人の意思に反した帰国を迫られたことは不当であり、容認されるものではありません。
- 約1年前の大統領選挙以降、依然としてベラルーシの状況に改善が見られないことは極めて遺憾です。我が国は、ベラルーシ当局に対して、市民の恣意的な拘束や力による弾圧を直ちに停止し、法の支配と民主主義の原則を遵守して国民的対話に取り組むよう、改めて強く求めます。