外務報道官談話
南スーダンにおける暫定政府の体制に係る未解決問題に関する合意について
(外務報道官談話)
1 我が国は,8月5日(現地時間),スーダン共和国のハルツームにおいて,南スーダン共和国の関係者が,同国の平和促進に向けて,新たな暫定政府の体制に係る未解決問題に関して合意したことを歓迎します。南スーダン情勢の改善のためにスーダン及びその他政府間開発機構(IGAD)諸国・事務局が行ってきた努力に対して敬意を表します。
2 関係者が引き続き,合意の包摂性及び持続性の確保のために建設的に協力し,恒久的停戦,治安部門改革,新たな暫定政府の発足や運営等につき,強い政治的意思をもって着実,誠実かつ平和裡に履行すること,それによって,南スーダンに永続的な平和と安定がもたらされることを我が国は強く期待します。
3 我が国は,国際社会と協調して,南スーダンの平和と安定に向けた努力を引き続き支援していく考えです。
[参考]
南スーダン共和国では,首都ジュバは2016年7月の衝突以降比較的平穏であるものの,地方の一部において衝突や殺傷事案が継続。これを受け,東アフリカの地域機関であるIGAD(議長国:エチオピア)は,履行が停滞気味であった2015年の「南スーダンにおける衝突の解決に関する合意(衝突解決合意)」を再活性化するため,2017年6月,南スーダン関係者を集めて「ハイレベル再活性化フォーラム」のプロセスを開始。
同プロセスでは,2017年12月の第1回会合で敵対行為停止等が合意された後,2018年2月と5月にもエチオピア連邦民主共和国のアディスアベバで会合が開催された。さらに,6月からは,スーダン及びウガンダ両国政府の仲介の下,スーダン共和国ハルツーム,ウガンダ共和国エンテベ及びカンパラに場所を移し,キール大統領,南アフリカで軟禁されていたマシャール前第一副大統領の参加も得た上で,引き続き協議が行われていた。これら協議を通じ,6月27日に恒久的停戦を含む「ハルツーム宣言」に関する合意,7月7日に治安取決めに関する合意,8月5日に暫定政府の体制に関する合意が達成された。今後も引き続き,細部の調整や他の分野に関する協議が行われる見込み。