外務報道官談話
最近のガザ情勢について
(外務報道官談話)
平成30年4月3日
1 我が国は,3月30日(現地時間同日),パレスチナのガザ地区において,デモ行進を行っていたパレスチナ人とイスラエル治安部隊との衝突により,少なくとも16名が死亡し,多くの負傷者が発生していることを深く憂慮します。また,犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表するとともに,負傷者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
2 暴力行為はいかなる理由によっても正当化できず,我が国はこれを非難します。全ての関係者に対し,事態を更にエスカレートさせないよう求めます。
3 我が国は,全ての当事者が,二国家解決に基づく和平への努力を継続することの必要性を改めて強調します。
[参考]
(1)3月30日(現地時間),「土地の日(注)」に併せ,ヨルダン川西岸各地及びガザ地区において,合計数万人が参加して大規模な「帰還への行進」が実施された。ガザ地区・イスラエル国境付近では,イスラエル兵士との衝突で,パレスチナ人16名が死亡し,約1,500名が負傷した。また,西岸では,ラマッラ及びその周辺地区,ナブルス,ベツレヘム,ヘブロン,カルキリヤで衝突が発生し,合計で数十名が負傷した。エルサレムでは,数万人がアクサー・モスクでの金曜礼拝に参加し,イスラエルは国境警備隊を投入して厳戒態勢を敷いた。
(注)1976年に発生したイスラエル当局によるイスラエル北部に住むパレスチナ人住民の土地差押えに抗議するデモに端を発し,多数の死傷者を出した,イスラエル軍とパレスチナ人間の衝突事案を想起するための追悼日。