外務報道官談話
イスラエルによる入植地建設計画の推進について(外務報道官談話)
平成29年4月3日
1 今般,イスラエル政府は,ヨルダン川西岸における,新規の入植地建設及び既存の入植地内における2,000戸の住宅建設計画を承認し,西岸シロ地域の約90ヘクタールの国有地化を決定しました。我が国を含む国際社会の再三の呼びかけにもかかわらず,イスラエル政府が入植活動を継続していることに対して我が国としてこれを非難します。
2 入植活動は国際法違反であり,我が国は,イスラエル政府に対し入植活動の完全凍結を繰り返し呼びかけてきました。我が国は,イスラエル政府に対し,二国家解決の実現に資さない一方的な行為を控えること,及び今次建設計画を実施しないことを,強く求めます。
(参考1)新規入植地
3月30日,イスラエル政府は,アモナ無認可入植地(下記参考2)住民の移転先として,シロ地域(西岸ラマッラの北北東約20km)に建設することを決定した。
(参考2)アモナ無認可入植地
2月初旬,イスラエル政府は,最高裁の命令に基づき,西岸に所在するアモナ無認可入植地を撤去した。イスラエル政府は,アモナ無認可入植地の住民の移転先を確保するための特別チームを設立し,3月中までに移転先を確保する旨発表していた。当初より,移転先は新規に建設される入植地が想定されているなどと報じられていた。新規の入植地建設は,1991年以来初めてとなる。