外務報道官談話

平成27年10月19日

1 10月18日(日本時間),イランの核問題に関する包括的共同作業計画(JCPOA:Joint Comprehensive Plan of Action)が「採択の日」を迎えたことを歓迎します。

2 国際不拡散体制の強化と中東地域の安定のため,同計画の着実な履行は不可欠であり,日本としては,引き続き,国際社会と緊密に連携しながら,同計画の履行プロセスを支援していきます。

3 日本は,その一環として,先般の岸田文雄外務大臣のイラン訪問の際に発出された共同ステートメントのとおり,同計画の着実な履行を支援するため,イラン側による一部の措置の履行が確認される「履行の日」以降,原子力安全などの分野において協力します。また,日本が累次の安保理決議を履行するために講じている対イラン措置については,「履行の日」以降に取られることになる必要な措置の実施に向け,調整を行っていきます。

(参考)
(1)包括的共同作業計画(JCPOA)の「採択の日」(Adoption Day):JCPOA参加者が,JCPOA履行のために必要な準備を開始する日。イランは「履行の日」に追加議定書の暫定適用を行うことをIAEAに通告し,米国とEUは,核関連の 独自制裁を停止/終了するための準備を開始する。

(2)JCPOAの「履行の日」(Implementation Day):IAEAがイランによる一部の措置の履行を検認した日。IAEAの検認と同時に,米国は核関連制裁を停止し,EUは一部制裁を終了する。また,安保理決議第2231号に基づき,過去の安保理決議によって課された条項が終了する。

(3)日・イラン外相による日・イラン協力に関する共同ステートメント(PDF)別ウィンドウで開く


外務報道官談話へ戻る