外務報道官談話
カブールにおけるテロ事件について(外務報道官談話)
平成28年7月25日
- 7月23日(現地時間同日),アフガニスタンの首都カブールにおいて,同国政府の送電線ルート決定に反対するデモを行っていた民衆を標的とした自爆テロが発生したことにつき,強い衝撃と憤りを覚えます。亡くなられた方々及び御遺族の方々に心から哀悼の意を表します。また,負傷された方々に心からお見舞い申し上げるとともに,一日も早い御回復を祈念します。
- アフガニスタンの平和と復興に向けた努力を踏みにじるこのようなテロ行為は決して許されるものではなく,我が国はこれを断固として非難します。我が国は,あらゆる形態,目的のテロを非難し,いかなるテロ行為も正当化し得ないことを改めて強調します。
- 我が国は,アフガニスタンを再びテロの温床とさせないとの方針の下,政治プロセス,治安,復興支援の各分野で,アフガニスタンの安定に向けて積極的に取り組んでおり,今後とも支援していく考えです。
(参考)事件概要
- (1)現地時間7月23日午後2時38分(日本時間同日午後7時08分),アフガニスタンの首都カブールのデマザング・スクエアにおいて,市民が密集してデモ集会を実施していた中に紛れこんでいた人物が身につけていた爆弾が爆発した。
- (2)国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)によれば,81人が死亡、231人が負傷した。首都カブールにおける単体のテロ事件では,過去最大級の被害となった。
- (3)事件発生後,ISIL傘下とされるアマーク通信が,「ISIL戦闘員2人がイスラム教シーア派の集まりで自爆ベルトを起爆させた」と伝えた。翌日,ISILは,戦闘員2名の写真をネット上で公開。
- (4)事件当日,少数民族ハザラ人を中心とする市民が,ハザラ人が多く住むバーミヤン県・ワルダック県を通る送電線ルートの実現をアフガニスタン政府に求めるデモを行っていた。